アチャコちゃんの京都日誌

あちゃこが巡る京都の古刹巡礼

890 新シリーズ 令和神社探訪 ③ 新熊野神社

2022-01-13 08:54:43 | 日記

第3番 新熊野神社

 

東山区今熊野椥ノ森町42

御祭神 熊野牟須美命(いざなぎのみこと)

ご利益 健康増進 病魔退散 芸道上達

創建  後白河上皇

拝殿・鳥居

東大路の七条通から南西地域は後白河法皇ゆかりの寺社が集中する。近年1001体の千手観音像がすべて国宝に指定された蓮華王院(通称三十三間堂)や法住寺、その隣には後白河天皇陵もある。その法住寺の鎮守社である新熊野神社を訪ねた。京の三大熊野神社のうちの一つで、こちらは熊野本宮大社に対応している。他は、京都熊野神社が熊野速玉神社、熊野若王子神社が熊野那智大社というように熊野三山に対応している。

境内には、熊野三山と同様「熊野古道」が設置されていて、京の熊野古道と称する境内奥の道を、本殿を参った後、上の社・中の社・若宮社・下の社と順番に巡ると熊野詣でと同じご利益があると思われる。冒頭の(御神木)樟社は最後にお参りすることになっていた。

若宮社・下の社

なお室町時代、能の創始者観阿弥・世阿弥が足利将軍義満の前で猿楽能を披露したのが、ここ新熊野神社だった。その記念碑も建っている。

重要行事は、1月15日の左義長(お松明上げ)と、11月23日のお火焚き祭(新嘗祭)などだが、いずれも宮中での行事が起源である。左義長は新年の吉兆を占うもので火焚きの炎の上がり具合で決めるものであり市内各地で同様の行事が行われる。また、11月23日の新嘗祭(収穫を感謝する祭り)は2月15日の祈年祭(豊作を祈る祭り)とともに宮中では最も重要な祭りでした。天皇が神とともに食される神事が現在でも行われている。現在では、勤労感謝の日となっているが、ハロウィンという西洋の感謝祭をあれだけ大騒ぎするのであれば国を挙げて新嘗祭をお祝いしてもらいたいものだ。

御神木の大樟

近くの今熊野観音寺は、「今」ここは新熊野神社で「新」どちらも「NEW」と言う意味だが、漢字は難しい。漢字も幹事も寛治も監事も官寺も漢字であり難しく「感じ」悪い。(笑)

東大路通の五条からこのあたりは、国立博物館や三十三間堂に加え妙法院・智積院から泉涌寺に至る見どころ満載の散策道だが、新熊野神社も見落とさず訪ねたい。