カメラとともに自然を友に

多摩丘陵の自然を写し撮った写真を中心にしつつ、日々の暮らしのなかで目に触れたものを記録してゆきます。

奇想の系譜展

2019-03-04 | 美術
 少し遡りますが先月20日に東京都美術館に「奇想の系譜展」を観に出かけました。たまたまシルバー・デーにあたっていたためかなりの混雑でしたが、じっくり時間をかけて楽しみました。
 
 選ばれた画家たちはいずれ劣らぬ個性派ばかりで想像力、創造力のエネルギーが画面に漲っています。
 特に目を引いたのは若冲の「旭日鳳凰図」で細密、緻密に描かれていて色彩も鮮やか。画家の大変なエネルギーが注ぎ込まれていると感じます。蕭白の「雪山童子像」の奇抜さはまさになんじゃ、これ!という世界ですが、パンフレットの載っていた「群仙図屛風」は後期展示ということで観られなかったのは残念。
 基一の作品は何度か観たことがありますが、「百鳥百獣図」を観るのは初めて。動物たちの楽園のような世界が描かれていてひとつひとつ動物を観てゆくのが楽しい。少し離れたところから持参した双眼鏡で丹念に観ました。この絵は有名なアメリカのコレクターが所有しているので、なかなか観る機会が少ないのではないでしょうか。これにくらべると国芳の方はかなり目にしているものが多かったので未見のものを中心に観ましたが、国芳は1797年生まれということでシューベルトと同じ年に生まれているのでした。基一も1796年生まれですから同じ時代に活躍していたわけです。そしてふたりとももう少しというところで明治という時代をみることなく亡くなっています。
 同展は4月7日まで開催。

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