エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

「スマートグリッド革命」(シリーズ;クラウドコンピューティングへの展開)

2010-12-13 00:10:28 | Weblog
システムとしてのスマートグリッドの中で最も重要な機器が「スマートメーター」(Smart Meter)や「パワーメーター」(Power Meter)と呼ばれる情報通信機能を有する機器です。スマートメーターやパワーメーターは、数10m~100m程度の近距離無線機能が組み込まれ、エアコン、給湯器、照明、テレビ、冷蔵庫といった家庭や企業内の電気設備と接続されます。
これらを取り付けると、需要家の電力使用状況を遠隔地から把握できるようになります。用途としては遠隔からの検針のほか、需給双方の状況をリアルタイムで把握することで、供給側には素早い調整を可能にして電力ネットワークの維持に貢献し、需要側にはきめの細かい電力消費とそれに伴う電気料金の実質的な引き下げを実現することを可能にします。
こうした情報のやり取りが増えると、電力ネットワークを往来するデータの量は増大し続けます。1件当たりの情報量は小さくても、需要家の数が多いだけにネットワーク全体の情報量は膨大になります。膨大な情報の送受信を円滑に行うためには、インターネットや専用線などの情報インフラを抜本的に強化することが必要になりますし、クラウドコンピューティングの活用も必要になります。
クラウドコンピューティングとは,インターネットの先にあるサーバに膨大な情報処理をしてもらうシステム形態を指すものです。ユーザが何らかの作業を行うときに,自分の目の前にあるパソコンや会社のネットワーク上にあるサーバではなく,インターネット上のサーバを利用して処理してもらいます。膨大な情報の処理に関して全体最適を実現する仕組みとして、スマートグリッドに関連する領域においても活用が拡大しつつあります。