エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

「スマートグリッド革命」(シリーズ;スタートアップ企業の雄グリッドポイント)

2010-12-09 07:16:58 | Weblog
アメリカでは「スマートグリッド革命」の扉を切り開く様々なスタートアップ企業が登場していますが、その雄はグリッドポイントです。グリッドポイントは電力会社に対して、エネルギー効率向上、負荷マネージメント、再生可能エネルギーマネージメント、エネルギー貯蔵マネージメント、電気自動車pHEVマネージメントなどを行うモジュールやアプリケーションSmartGrid Platformを提供している企業です。また、グリッドポイントは消費者のエネルギーマネージメントを支援するオンラインのサイトを提供しています。
グリッドポイントは、スマートグリッド関係のスタートアップ企業のなかでも最も多くの資金を調達し、最も多く人々の話題に上った企業です。03年に設立され、2億200万ドル以上の資金を調達しました。本社はヴァージニア州のアーリントンに所在しています。09年2月Gridpointはソフトウェアの大企業OSIsoftとの戦略提携を発表しました。これによりSmartGrid Platformの拡張、強化が可能となるものと見込まれています。
08年9月グリッドポイントは、1億2000万ドルを調達してシアトルに本拠地のあるV2Greenを買収しました。これにより、プラグインハイブリッド車や電気自動車と電力ネットワークとの接続やピークバックなどの技術と技術スタッフを有することになりました。これを基盤として、グリッドポイントは車両に搭載する充電制御装置である「VCM(vehicle control module)」を開発しました。VCMを使えば、プラグインハイブリッド車や電気自動車の充電時間や充電量などを同社が管理するサーバで遠隔制御することができます。
また、同社は、ユーザが携帯電話から多数の急速充電器に関する空き情報を検索できるサービスを提供しているクーロン・テクノロジーと提携して、自社のネットワークとクーロン・テクノロジーのネットワークを連結するようにしました。これにより、家庭や個人はHEMSとV2Gを一体化させてエネルギー管理、CO2排出管理ができるようになりまりました。
さらにグリッドポイントは、09年11月、オフィスビルや工場などのエネルギーマネージメント・システムのトップ企業であるADMMicro社を買収し、この分野においても積極的に進出しています。電力会社との関係では、グリッドポイントはエクセルアネジーとのエネルギー貯蔵プロジェクト、デュークエナジーのプラグインハイブリッド車プロジェクトの2つのパイロットプロジェクトに参加しています。