昼下がりのコーヒー豆のあくび アーリーアフタヌーンコーヒー日記

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コーヒー豆屋のちょっとだけゆっくり流れる時間

教訓

2024-05-27 07:37:38 | 日記
1933.5.27、ディズニー映画「3びきのこぶた」が封切されたとか。
原作では現在の日本と同じだったのか、貧困に喘ぐ親豚が子豚3匹を強制独立させるところから始まります。

多くの昔話と同様、バロック期のオランダ絵画のように、この伝承もまた幾つかの教訓を含んでいるようで、例えばWikipediaによれば
1,物を作る時は手早く作るより時間や手間をかけた方が安全な物ができ、いざというとき役に立つ(かも知れない)地道に精進すれば大成する
2,材料はフル活用する 3,運は大事等。

・・・1なんかは現在主流的合理性効率性重視+金融経済資本主義社会に、思い切り反している気もするんですが。

オオカミにより、藁で作った長兄の家や小枝で作った次兄の家は簡単に破壊されます。
ただそれは結果論であり、例えば長兄が「漂泊民」的性格であるなら、簡単に出来、コストも低いこのチョイスは〇かと思いますし、次兄が立地、例えば森の中での家の擬態化を図ったり、泳ぎが得意で、木の特性を考慮して水上を想定していたなら中々の選択かと。

末弟は手間暇をかけ、出来上がるまでの照りつける太陽や風雨に耐えながら頑丈なレンガ造りの家を完成させ、オオカミの攻撃を防ぎます。
それは強固な防御壁・・・であると同時に、自らを閉じ込める堅固な牢獄でもあるという事。

現状のそれも虚構に過ぎない絶対的安心感に浸り続けるなら、子豚の己も周囲の環境も、常に変化していることに思い至れるかどうか。

レンガの家に手を焼いたオオカミは煙突に気付き、そこからの侵入を試みます。が、煙突の下では子豚がぐつぐつと大鍋を沸かしていて・・・
原作ではオオカミは子豚に食べられてしまいました。

静岡県知事選は与党の敗北に終わりました。弱肉強食設定上の強者もまた、弱者に食べられることもあるようです。