E表現研究所の「Eから始まる」

E表現研究所所員の、E生活やE活動を自由に語り合うサロンです。

親戚の集まり

2017-01-23 21:20:21 | エッセイ

先週の土曜日、法事で親戚一同が集まりました。
寒いけれどよく晴れた日でした。
冷たい空気のせいか、
お寺から見える富士山はとても大きくて、
富士山の見える場所にお墓がほしいと言った、
祖父や父の言葉がわかる気がしました。



祖父の43回忌、祖母の17回忌、伯母の3回忌、
年を取った叔父や叔母が集まるのは大変だからと、
今回はまとめてやって、終わりにしようと言われていました。

久しぶりに会ってみると、確かに年を取ったなあと……
それもそのはず、私だってもう若いとは言えないし、
私や従姉の子どもたちはすでに成人したのだから。

親戚の集まりは、冠婚葬祭のときくらい。
今回は誰かが亡くなったわけではないから、
わりと明るく、昔の思い出話をしながら、
懐かしく、穏やかで、楽しい時間が流れていました。

古いアルバムを持ってきた叔父が言いました。
「こういう写真がいいんだよ。
自分たちはもういいから、お前たちが持っていてくれ。
みんなで仲良く、大切にしてほしい。
兄弟姉妹仲良く、これからを生きて欲しい」
と言ってアルバムを託してくれました。


古いアルバムには、
祖母や祖父、叔父や叔母の若い頃、私の家族が勢ぞろいした写真、
伯母の嫁入りのときの写真、旅行やピクニックの写真、
祖母が持っていたものなのか、中身はいろいろだったけど、
まだモノクロのものから、ある年からカラーになっていて、
家族の歴史が凝縮しているものでした。

家に帰って、改めてアルバムを開いてみました。
みんなでいるときには、当たり前のようにそこにいるのに、
これからも全員がが集まるとは限らないのですね。
3年前には父が、2年前には伯母もそこにいたのに……
ただなんとなく一緒に食事をして、笑って、しゃべっていたけれど、
あれは貴重な時間だったなと思うのです。
何回忌とか、面倒だなと思っても、
そいいうときでもなければ集まることがないのだから、
とっても大切な時間だったと、
昔からそういうものだったんだと気づかされました。

ほりかわ