祐さんの散歩路 Ⅱ

日々の目についたことを、気ままに書いています。散歩路に咲く木々や花などの写真もフォトチャンネルに載せました。

・ 国の根幹が代わるのに新聞が反論を載せない異常

2015-03-23 23:50:33 | 政治


日刊ゲンダイに日本の政治とメディアについて書かれています。ニューヨーク・タイムズ東京局長のマーティン・ファクラー氏が「注目の人」で、インタビューされたものです。よく日本人を「羊」だと海外の人たちに馬鹿にされます。政府からどれほどひどい仕打ちをされても、怒る訳でもなく、抗議する訳でもなく、ただされるがままにしている・・・・・

自分の主張が全くない日本人・・・・へんな国民に映って見えるのでしょうね。一つに情報が限られており、真実を理解している人が少なすぎることが問題ですね。その情報を流しているマスゴミは、決して国民の方を見ている訳ではなく、政府・官僚しか意識していないようです。以下、日刊ゲンダイを転載しました。




国の根幹が代わろるのに新聞が反論を載せない異常

相変わらず安倍政権の支持率は高いが、不思議な事だ。庶民にアベノミクスの恩恵は全くないし、イスラム国の人質事件は最悪の結末に終わった。政治と金の醜聞が吹き出し、また大臣が辞任した。そんな中で安倍政権は平和憲法をかなぐり捨てる法整備を進めているのに、世間は怒る訳でもない。その理由を尋ねると、来日して12年になるジャーナリストから明快な答えが返ってきた。「報じない大メディアが悪いのです。」

ジャーナリスト

注目の人の直撃インタビュー

ーー この調子で行くと、今月中に自衛隊は世界中に出ていって、戦争協力する法案が提出されます。国の形が完全に変わってしまうのに、日本人は興味も示さない。どう思いますか
こうなっているのは、2つの要因がありますね。
ひとつは自民党1強、野党不在の政治状況。もうひとつはメディアが安倍政権を怖がって批判を控えていることです


ーーやっぱり怖がっているように見えますか
見えますよ。日本はいま、これまでとは全く異なる国家を作ろうとしている。憲法に基づいた平和主義を守るのではなく、米国や英国の仲間になろうとしている。果たしてそれでいいのか。大きな岐路、重大な局面に立っているのに、そうした議論が無いじゃないですか。これは本当に不思議な事です。
恐らく多くの国民は、戦後以来の大きな変化が起こっていることすら知らないのではないですか。私はなにも新聞に反安倍政権のキャンペーンをやれと言っているのではないのです。安倍政権がこんなことをやろうとしているけど、そこにはこういう問題や危険性がある。こういう別の意見もある。せめてさまざまな立場の見かたを紹介して、幅広い議論を喚起することが必要じゃないんですか。


ーーしかし、それすら大新聞はめったにやらない。何か安全保障の問題はタブー視されているような印象すらありますね。なぜタブー視さ2るのでしょうか
9.11の直後、米国では国を守るためには団結しなければダメだという危機感がメディアの批判精神を鈍らせました。あの時こそ、メディアは冷静になって、きちんとブッシュ政権に問うべきだったんです。本当にイラクに大量破壊兵器はあるのか。本当に、この戦争をしなければならないのか。しかし、それをやらなかった。それと同じ失敗を日本のメディアは犯そうとしていますね。今、日本の国家はどういう危機に直面しているのでしょうか?台頭する中国への不安や懸念ですか?イスラム国の脅威ですか?そんな小さなことでジャーナリズムが批判精神を失うのでしょうか

ーーイスラム国の人質事件ではニューヨーク・タイムズ紙に掲載された風刺画が非常に印象に残っています。「イスラム国は平和主義から逸脱する日本を後押しするか」というタイトルで、車夫(=日本人)の鼻先にイスラム国の旗をぶら下げ、「憲法改正」の車を走らせるあげ首相が描かれていた。キャプションには「安倍晋三、大統領、は復讐を呼びかけた」とあった
ニューヨーク・タイムズの論評を扱う部署には複数の風刺画家います。その内の一人がアイデアを提示した。私が関わったわけではありません。


政治利用されたイスラム国の人質事件

ーーということは、米国人は一般的に安倍首相のことを、そういう目で見ているという事ですね
そうだと思いますね。一人がアイデア
を出して、みんながそうだね、と賛同した訳でしょうからね。

ーーそれなのに、日本の大メディアは風刺画どころか、安倍政権が人質救出に何をしたのか、しなかったのか、イスラム国と戦う国への2億ドル支援演説の是非もほとんど論じていませんね
私は中東で調査をしたわけではありませんが、東京から見ている限り、安倍政権はあらゆるルートを駆使した訳ではないでしょう。最初からあきらめていたように見えます。身代金の支払いにしても、早い段階から拒否しているし、この事件を政治的に利用し、テロに組しないと宣言して米英の一員であることを国内外にアピールするのが狙いだったように感じました。

ーー人質救出に全力を挙げると言っていましたけれどね
政治っていうのは、みんなそんなものですよ。オバマ政権も一緒です。ただ違うのはメディアが政府の言い分を鵜呑みにするかどうかです。私は列強の仲間入りをしたいという安倍首相が悪いとは言いません。彼は素直に自分のやりたいことをやっている。それは就任前の言動から容易に推測できたことです。問題はそれに疑問も挟まず、従って何の質問もせず、説明も求めないメディアのほうです。だから、安倍首相が積極平和主義を唱えれば、多くの国民は何の疑問も持たずに”そんなもんか”と思ってしまう。ここが危険な所です。



ごく一部の人が管理し動かしている日米同盟

ーー積極的平和主義で米国と一緒になって戦う。それが日本を守ることになる
こういう主張の政治家、官僚、学者、評論家たちは、米国がやっていることが正義であるという大前提に立っていますね。ただし、そういう人々の多くは、アーミテージ元国務副長官に代表されるジャパンハンドラーと呼ばれる人としか付き合っていない。このほど、ファクラーさんが出された孫崎亨さん(元外務省国際情報局長)との対談本、「崖っぷち国家 日本の決断」(日本文芸社)の中には、こういう事が書いてあって、本当に驚きました。ハンドラーと言う言葉は「犬を扱う」ようなイメージだというし、そのジャパンハンドラーの人々が米国を動かしている訳でもない。これは非常におかしなことだと思います。
ジャパンハンドラーの人々は非常に保守的で、オバマ政権にも入っていないし、決して米国の意見を代表しているわけではありません。それなのに、自民党の政治家や外務省の官僚はジャパンハンドラーに頼ってしまう。

ーー対談本でファクラーさんは、「ジャパンハンドラーは「既得権益集団」で、コンサルティンググループなどを作り、強欲な商売をしている」とおっしゃっていた。鳩山政権の時に脱官僚を唱えた瞬間、日米関係がぶっ壊れたでしょ? あんなにすぐに壊れるものかと驚きました。このことは、日米のパイプがいかに細いかの裏返しです。一部の自民党の政治家や官僚とジャパンハンドラーとの付き合いしかないのです。日米関係に関わっている人は非常に少数で、そういう人が同盟関係を管理している。だから、普天間基地の移転問題にしても辺野古しかないという結論になってしまう。もっと幅広い人脈と付き合っていれば、様々な意見、選択肢が出てくるはずです。


こんな民主主義国家、見たことがない

ーー集団的自衛権についても、それが日米同盟では当たり前という事になってしまう
確かに戦後70年間、米国と一緒にやってきて、ある意味、安全だった過去の実績はあります。でも、今後もそれでいいのか。平和憲法を捨てず、平和主義を貫く選択肢もあるし、鳩山政権や小沢一郎氏が唱えたようなアジア重視の道もある。どちらがいいかは国民が考えた上で決めるべきです

ーーところが、日本人には、それを判断する情報すら与えられていないんですよ
新聞が選択肢すら報じないものだから、日本のエリートの上の方で、物事が決まっている。大きな新聞はそちらの方を見て記事を書いている。そんな印象ですね。新聞社は見ていない。権力者の側に立って、国民を見下ろしている。そんな風に感じます。こんな新聞を国民は信じますか?

ーーこのまま米国追従路線をエスカレートさせたら、この国はどうなっていくと思われますか
イスラム国のような事件がまた起こりますよ。米英豪仏などと同じ一員になれば、彼らの敵が日本の敵にもなる。日本人はそこまでの覚悟をしているのでしょうか。いずれにしても、民主主義国家でこれほど異常な一党支配の国は、私の知る限り見たことがない。戦前と似ていると言う人がいますが、野党不在で政権と違う意見を許さないという雰囲気においては、似ているかもしれません。健全な民主主義に不可欠なのは議論なのに、それを忘れているとしか思えません



































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