祐さんの散歩路 Ⅱ

日々の目についたことを、気ままに書いています。散歩路に咲く木々や花などの写真もフォトチャンネルに載せました。

・ 知られざる海洋汚染

2012-02-02 21:27:29 | 原発事故


NHKスペシャルで福島原発の影響で水の汚染を取り上げていました。陸地の汚染マップはかなり出来上がりつつありますが、海の汚染は全く手付かずです。



汚染マップ


福島原発の爆発は、世界でも経験のない程の汚染を周りの環境にばらまきました。
大量の放射線物質のほとんどは海に落ちたと見られています。一部の報道では陸地に20%、海に80%落ちたと伝えていますね。又、原発を冷やすための汚染水は海に流され、大気からの降下と合わせ10京ベクレルを超えていると言われています。?????

原子力安全保安院の会見では、次のように言っています。
海水中に放出された放射性物質は、潮流に流され拡散していく。
 魚とか海藻などの海洋生物に取り込まれるまでには、相当程度薄まると考えられる
。」

ものすごく適当な会見ですよね・・・・・?
これだけ大量に放射性物質をばらまいたのに、影響はないと平気で言っています?
チェリノブイリでの事故でさえ、日本の魚に与えた影響は数年もかかったのにも関わらず、目の前で起きた事故は何でもないとは・・・・?
海底の放射性物質

東京海洋大学の神田譲太教授が、福島原発から20キロ圏内の海底を調査しました。
5キロ間隔で海底の泥を調査したところ、海面近くでは「0.06マイクロシーベルト/h」でしたが、海底に近づくと最大「2マイクロシーベルト/h」に計測値が上がります。
そこで海底の泥を調査。 「セシウム 4520ベクレル/kg」・・・周辺の海水と比べて15,000倍!!!!!!
写真にある棒グラフのように、海底では海底の泥の状態や海流により、汚染地域はばらついています。(セシウム)。

また、20キロ圏内の魚を調べると(2011年11月)・・・・・
   メバル      2300ベクレル/kg
   アイナメ     1400ベクレル/kg
   コモンカスベ   1700ベクレル/kg
   ヒラメ      4500ベクレル/kg

現在の暫定基準値は 500ベクレル/kg です。24年4月からは 100ベクレル/kg に基準値を変更。この基準値も、都合に合わせてコロコロ変わりますね・・・・・? 全く政府のすることは信用できません・・・・

福島から180キロ離れている千葉銚子まで海岸線を調べたところ、海底の状況により汚染スポットがところどころあるようです。
しかも、10月に計測(38ベクレル/kg)した時よりも、2か月後の12月に計測(112ベクレル/kg)した際3倍ほどの数値に上がっていた所がありました。(銚子沖)。すなわち、時間とともに増加し場所も移動している可能性があります。現在の銚子沖の漁港では、基準値(500ベクレル/kg)以下のため魚を出荷しているもの、4月から基準値が変わり、海底の泥の状態が変わると出荷が出来なくなる可能性もあるようですね。漁師さんたちは、大変困っていましたね・・・・・・
でも、東京電力も政府も知らん顔ですね!!!!!!!

江戸川河口汚染

関東平野全体に降り注がれた放射性物質は、山々や平地から雨によって河川に流され、河川の底にたまりますが、大量の雨が降った際、大量の水の勢いで少しづつ河口に流されてきます。非常にゆっくり海に移動してく事になります。海に近づくと、セシウムを含んだ泥の粒子を塩分が団子のように接着させ、重くなって沈みます。

この凝集が河口付近で起きるわけです。写真は江戸川の河口付近を調査した結果ですが、河口が872ベクレルなのに、河口より8キロ上流に一番汚染の高いところがあり、1623ベクレル/kgのセシウムが検出されました。京都大学の研究グループが試算したところによれば、最も東京湾が汚染されるのは、今から2年2か月後だそうです。海にたどり着いたセシウムは年間5キロのスピードでゆっくり移動するようです。そして、東京湾の汚染は10年以上にわたり続く模様です。しかも、東京湾は出入り口が狭まっているので、外洋に出ていかない可能性が高いみたいですね。

という事は、水の中のセシウムが「いつ」「どこで」どの様な汚染を引き起こすか分からなと言うことです。東京湾近くで遊んでいた子供たちが、知らぬ間に放射性物質を体内に溜め込んでも誰も分からないでしょう・・・・・そして何十年か先に発病・・・・たまらないですね!
千葉ののどかな海が懐かしいですね。潮干狩りで有名な谷津海岸、東京観音のあった富津、海水浴に行った九十九里の片貝海岸・・・・そして、南房総のフラワー街道・・・・海の思い出がたくさんあるところですものね。

赤木大沼

福島原発の水汚染は内陸部の湖や沼なども汚染しています。今わかっているだけで、23カ所の湖や沼が汚染されているとのことです。

群馬県にある赤木大沼は、8月以降調査しているワカサギから「500ベクレル/kgを超えるセシウム」が検出されています。湖底の泥は950ベクレル/kgがあり、その周りのプランクトンは296ベクレル/kgです。湖底の泥には深さ20センチまでセシウムがありました。

プランクトンの寿命は長くて数週間です。なのに福島原発の爆発から9か月も経っているにもかかわらず、プランクトンからセシウムが検出されるのはなぜでしょう?・・・・・セシウムを食べたプランクトンがワカサギに食べられ、ワカサギの体にセシウムが溜まりますが、ワカサギが死ぬと湖底に横たわります。体が腐って無くなるとセシウムはまた、湖底にとどまります。そして又プランクトンに食べられる・・・・これを繰り返すのです。永遠に消えていくことが無いのです。・・・・・・・特に湖や沼は、水があまり流れないため、湖底の泥に永遠ととどまり続けるのです。ものすごいことですよね!!関東以北の湖や沼では、魚は釣れないという事です。・・・・・

淡水の放射能汚染調査は、世界で一か所だけ実施しています。それはチェリノブイリの国立放射線監視センターです。チェリノブイリの爆発以来25年間調査しているそうですが、その結果は次のようです。
爆発後5年間は魚のセシウムが下がっていったが、その後は高いまま(1000ベクレル/kg以上)続いているという事です。

国民に多大な悪影響を与えているにもかかわらず、原発を海外に売ろうとしたり、再稼働をしようとしたり(いろいろ試算では、原発が無くても全く電気が不足することは無いようです)、全く問題意識が無いみたいですね。そして今度は料金値上げ・・・・・? 総原価方式で、何でもかんでも原価に入れて、世界一高い電気料金を国民に押し付けているのに、さらに値上げとは何事だ・・・・・・?

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