どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

ちはやふる、上の句・下の句通して...

2016年05月01日 17時50分00秒 | 映画
映画版で唯一物足りない点は、主人公の描き込みですかね。

原作では、芸能活動して家族からもチヤホヤされている姉との対比、コンプレックスがあり、それが千早の精神的な痛点になっているし、独自の道を拓き突き進む原動力ともなっているんです。

上の句でチラッとだけ、姉の仕事の描写があります。広瀬すずの実施アリスが同様な存在ではあるけど、まぁこれは完全なパロディというかシャレ的な味付け程度(^_^;

そこがスッポリと抜けていて、完全にスポイルされているので、映画版の千早の存在感が軽く稀薄になってしまっている。

映画の中でも「あたしは一人じゃない、一人じゃないんだ!」とつぶやくシーンがあるんですけど、仲間との関係性だけになっていて、ちょっと心に響いてこないんですよね。

でもまぁ...そこを描くと尺が限られた映画作品としてテーマがブレちゃうか...群像劇に重きを置いているのは好感もてるし、脇役キャラの魅力を引き出せているから、作品として成功してると感じるんですけどね(^_^)

原作者の末次由紀さんが「新しい千早」とメッセージしていたように、映画版独自の陰りのない別次元の千早像って感じなのでしょう。

来年の新作ではキャラもキャストも成長しているでしょうし、どんな「ちはやふる」の世界が育ってくるか楽しみです(^_^)

まぁ総じて言えば、このオッサンを涙目にさせてくれたくらい大好きな世界を描いてみせてくれたんだし、作品としてすでに優れているんですけどね(^_^ゞ


さて、その上で今作を観て収穫だなと思ったのは大江奏を演じる上白石萌音さんと、若宮詞暢の松岡茉優さん。

それぞれ役回りは真逆的な存在ですが、二人とも輝きを感じましたね(*^m^*)

特に上の句から上白石さんが気になっていて、調べたところ二年前に周防正行監督作品「舞妓はレディ」で、彼女が主演していたと!

京都の花街をミュージカルで描いた作品のようで、なかなか面白そう...さっそく観ようと思ってます(^_^)




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