どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

富野由悠季という人、そしてイデオンという特異点

2021年09月20日 18時15分00秒 | アニメ
スタジオジブリの機関誌「熱風」の特集インタビューが面白い。

幅も広く奥行きが深いため、私のような凡人には掴みきれない人物ですが、これほどまでに高畑勲さんに囚われ影響を強く受けていたとは。

「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」「赤毛のアン」でコンテマンとして参加していたのは有名ですが、納品したコンテをそのまま使われることはなく、修正されたり削除されたり...怒りや諦念をこめて語ってますが、思えば師匠として勉強させてもらったのだなと感慨深く...。

「赤毛のアン」をもって、宮崎駿さんも富野さんも高畑さんから巣立ち、独自の世界を展開していったとも捉えられる。それはある意味で卒業だったのか。

ネット配信で久しぶりに「伝説巨神イデオン」全39話と映画版「THE IDEON 発動編」を一気観してしまった...。

「機動戦士ガンダム」の次作で、当時リアルタイムで観たけれど...あらためて想う...よくもまぁ40年も前にこんなトンデモな作品を生み出せたものだなと。まさに特異点だなと...。

そして...広げた凄まじく大きな風呂敷を逃げること無くキチンと畳む大人の技量...どこかに高畑さんの影を感じもした。

インタビューの中で特に印象的だったのは「赤毛のアン」でアンの声をあてた山田栄子さんを「イデオン」のバンダ・ロッタに起用した件。
キャスティングが失敗だった。僕はアンをそのまま持ち込もうと思ったんだよね。だけど「イデオン」の中のキャラクターとちょっと違うんだよね。発声してもらった瞬間「わーっ!」て。やっぱり呼んじゃいけなかったとわかった。<< 中略 >>まさに失敗した部分を埋め合わせようと思ったんだけれど、ミスキャストはミスキャストなんですよ。それが高畑監督の「アン」のときには図星だった。まわりがみんな大反対しているところに...。

当時観ていて、あぁアンの人を招き入れ、名作アニメのテイストを注入したんだなと思いましたけど、個人的に山田さんの起用は良かったと感じてますけどね(^_^)

それにしても...。

当時浴びせられたイデのエネルギーは、今もって廃れることなく語り継がれている...大したものだ。




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