スパニッシュ・オデッセイ

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ヴィッセル神戸のビジャ選手

2019-03-02 21:54:42 | 名前
 2019年のシーズンから読売ジャイアンツでプレーするビジャヌエバ(Villanueva)選手について述べる予定だったが、ヴィッセル神戸に似たような名前のビジャ(Villa)選手が入団し、アンドレス・イニエスタ(Iniesta)、ルーカス・ポドルスキ(Podolski)とともに『VIP』を構成したことで話題になったので、ビジャヌエバ選手の前にビジャ選手について述べることにする。
 
 【“VISSEL KOBE”公式ホームページより】
 ヴィッセル神戸の公式ホームページによると、フルネームは「ダビド・ビジャ・サンチェス」
(David Villa Sánchez)。スペインのアストゥリアス州ラングレオ出身である(ウィキペディア「ダビド・ビジャ」による)
 個人名の David は英語では「デイヴィッド」だが、旧約聖書に現れる「ダビデ」に由来する。
 “Chiquipedia.com”によると、この名前は“la persona elegida por el señor”(主に選ばれし人)とのこと。
 母の父姓の Sánchez については「元読売ジャイアンツのサンチェ選手(3)母の父姓 Sánchez」をご覧いただきたい。
 父の父姓が Villa である。スペイン語の ll のつづり字は本来、日本語の「リャ」行の子音のような音であるが、「ヤ」行や「ジャ」行で発音されることもある。このことについてはウィキペディア「ジェイスモ」を参照されたい。 
 Villa 姓の有名人はメキシコ革命で北部軍団(División del Norte)を率いたパンチョ・ビリャ(フランシスコ・ビリャ)が有名だが、実は、本名は「ホセ・ドロテオ・アランゴ・アランブラ」(José Doroteo Arango Arámbula)で、全然 Villa とは関係ない。そういえば、スターリンもレーニンもトロツキーなどの革命家もみんな本名ではない。
 脱線してしまった。
 Pancho Villa の場合は、「ビリャ」と表記されるのが一般的のようだが、「ビジャ」、「ビヤ」でも構わない。
 それはともかく、Villa 姓のスペインでのランキングは“Historia Apellidos españa”によると、第277位。珍しい姓ではない。世界的な分布では、絶対数でメキシコ、人口比ではコロンビアが一番である。
 Villa 姓は普通名詞 villa に由来するものと考えられる。意味は「別荘、都市、小さな町」などである。日本の「村」さん(6079位、「名字由来net」による)や「別所」さん(1698位、「名字由来net」)に相当するだろうか。
 スペイン語の villa は英語 villa(別荘)、village の関連語でもある。スペイン語では vecino(隣人)、villancico(クリスマスの歌)などが関連語になっている。
紋章は数種あるが、ビジャ選手の紋章はどれだろうか。
  
 【“Pinterest”より】 【“Plusesmas.com”より】
 

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