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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Tom Hiddleston interview by BenedictCumberbatch その2

2016-10-11 07:34:49 | BC_2015・2016
ベネディクトの「インタビュー ウィズ トム・ヒドルストン」続きです。
Tom Hiddleston interview by BenedictCumberbatch その1


元記事はこちら。
Interview Magazine


BC:君の説明を思い描いただけで僕はヨーロッパの景色を遥かに越えて見渡せるようだったよ。
ベトナムのジャングルにいるような感じかな。
僕の文責じゃなくてもすごく他の誰かが文字をつづってくれればハッピーだ。

トム、君は同じくらい雄弁なライターであり役者だ。
君がその映画のアイコン、キングコングと初めて対面した時の事を書いた話を読んだのを覚えているよ。
君の映画人としての能力は計り知れないね。

映画に時代があったとして、もし君がタイムマシンで時間を遡れるとしたらどの時代に行く?
ミュージカルとか第二次大戦後のイタリア・ネオリアリズム、
それとも80年代のスピルバーグの時代?

TH:今でも敬愛している偉大な時代が2つあるんだ。
フレッド・アステアとジンジャー・ロジャース、
あと、ジーン・ケリーに僕は畏敬の念を抱いている。途切れる事のないダンスは称賛に価するよ。
「We're going to fix it in post(修正や補正の作業をするという意味?)」はしないんだ。
「Swing Time」(1936)や・・・
「雨に唄えば(1953)」で「Make 'Em Laugh」を歌ったのは誰だっけ・・ドナルド・オコナーだ!

「ドナルド・オコナー」

僕はそういう映画たちを畏敬の念を抱いて観るんだ。違うタイプのパフォーマンスだけどね。
ふたつめは70年代だ。
東海岸ボーイズがアメリカの映画で成功したのっていつだっけ?
スコセッシーズ・・?
(dico※スコセッシもデ・ニーロもニューヨーク出身だから、東海岸ボーイズなのかしら?)

あの頃の映画はシリアスとリアリズムで感情に直接訴えかけてくるんだよね。
タクシー・ドライバー(1976)やレイジング・ブル(1980)、地獄の黙示録(1979)とか・・・

「タクシー・ドライバー」

BC:その通りだよ。
それらは非常に関連があるよね。当時の政治的な重要問題に取り組んでいる。
彼らはエンターテイメントと芸術を絶妙に調和させたんだ。

TH:キューブリックが最高の仕事をした時期でもあるよ。
1968年に2001年(宇宙の旅)が公開されている。
キューブリックが映画を通して経験させたから初めて降り立ったような感じがしなかったんだ。
実際にNASAと考案した衣装や小道具を用いたのは時代の先端を行っていた。
僕たちが今制作している映画は今でもそれらの映画や時代から情報を得ている。
とはいえ、「ミッドナイト・イン・パリ」を考えると僕たちの黄金期思考は罪だよね。

「2001年宇宙の旅」

BC:そうは言っても僕たちは10年前からロングフォームドラマの黄金時代を生きてるんだ。
君だって関わってる。ナイトマネージャーがイギリスでブレイクした時、
みんなが話題にするから身動きがとれなかったじゃないか。
すっかり心を奪われてBBCの新たな目玉番組になったし。
スサンネ・ビアとの仕事はどうだった?


TH:最高の経験だよ。6時間の映画を制作しているような感じだった。
360ページの脚本をひとりの監督のもと、絵コンテを作りスケジュールを立てた。
スサンネはキャプテンだ。スイス、ロンドン、デヴォン、モロッコ、そしてマヨルカの順番で撮影したんだ。
モロッコが大部分だったように思う。マラケッシュやカイロではアラブの春の暴動を撮影したよ。


僕たちはマラケッシュに7週間滞在して1日でかなりのページ数を撮り終えなくてはいけなかった。
僕は常にフレームの中にいてジョナサン・パイン、アンドリュー・バーチ、
トーマス・クインス、ジャック・リンデンとアイデンティティーが変わっていった。
先日、誰かにテレビに戻るのはどんな感じかと聞かれたけど特に何も感じなかったな。
違いは僕たちよりもむしろ視聴者のほうが感じてると思う。

不思議な事に70年代と言えば、「ナイトマネージャー」は最初シドニー・ポラックにオプションがあって、
ロバート・タウンから脚本を受け取っていたんだよね。
最終的にはル・カレと彼の息子、サイモンとステファン・コーンウェルに権利が戻った。

あのストーリーは2時間より6時間のほうが合ってると思うんだけど。どうかな。どう思う?
君はずっと長い間テレビと映画を並行してやってきてるだろ。
シャーロックの最初のエピソードがBBCで放送された次の日に僕たちは馬に乗ってたよね。
「戦火の馬(2011)」のトレーニングで君が落馬した時だよ。

「戦火の馬」

シャーロックが社会現象を引き起こしたのを思い出すよ。
あれから3シーズンやったんだよね?

BC:4シーズンだよ。あとクリスマススペシャルも・・・

TH:「それでも夜は明ける(2013)」や「イミテーションゲーム(2014)」とか、
あと僕は知らないけど他にもいろいろあるよな。休んでないんじゃないのか。

「それでも夜は明ける」

BC:ありがたいことに今は休めてるし君と話す時間もあるから嬉しいよ。
まあ、僕たちの話は録音されてるし、印刷もされるんだけど。
電話を切ったらちゃんと話をしようよ。ごめん、でもキリがないし。

テレビも映画もお互いに得るものがあると思う。
それについては役者より視聴者のほうが感じてるよ。
かなり具体的なものを求められるけど君も知っての通りテレビは予算が厳しいんだよね。

何よりも時間的制約と金銭的な制約があることにみんな気づくんだ。
だけど、脚本の熱意や届け方はどんどん良いものになると思うよ。
視聴者の大きな期待や渇望の一歩先を行こうとしてるんだから。

「戦火の馬」より

その3へ・・・
Tom Hiddleston interview by BenedictCumberbatch その3


2 コメント

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落馬って… (マラカイト)
2016-10-12 21:59:28
ベネさん落馬したんかぁ~
すごく上手に乗ってて、さすがだわって思ったのになっ
トムヒはもしかしたら乗馬経験があったのかもですね。だって上流階級だし
だのに性格がいいからみんなに好かれるんですね。わたしもどっちかというと好きな方だしね。

あとね、会話の映画がいっぱいでそっちのオタク的な感じですね。実は「戦火の馬」と「それでも夜は・・・」以外は見たことがないんですよ。
耳にしてはいても時の流れに消えていく感じで…なので画像を載せて下さったおかげでああこういう感じの映画なんだってちょっと感じました。
ありがとうございます。
その3も楽しみです。
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Re. 落馬って… (dico)
2016-10-12 23:09:19
マラカイトさん
こんばんは!
ねー、落馬したんですねー、痛そう。
トムヒは本当にかっこいいですよね。ファンに対してもすごく紳士なイメージだし。
馬がまた似合うんですよねー、何かずるい(笑)

スコセッシ監督の映画は大抵落ち込むのでお勧めしませんが、
でも大好きなので(矛盾してますが。。。)機会があったらぜひ。
2001年は私、ブログを始めたころに感想を書いてるんですよ。
これもすごく好きな映画ですが理解するまで10回くらい見ました。難しいんです。

こちらこそ読んでいただいてありがとうございます~
完走目指してがんばりますね!
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