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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Sherlock 4-1 六つのサッチャー 感想

2017-07-17 01:14:31 | Sherlock S4E1
先日、やっと日本でも放送開始になったシャーロックのシーズン4。
放送開始と言っても、3話で終わっちゃうんですけどね(涙)

実は「六つのサッチャー」ですが私、録画を忘れました・・・うそーん(泣)
なのでこの感想も自分の訳を元に書いていますのでそこはよしなに・・・・



以前も書いたのだけど今年は日本放送まで大人しく待っていようと3日くらいは思ってたんです。
だけど、案の定ネット上に吹き荒れるネタバレの嵐。
この嵐をどう避けようかと悩みましたが結局、
ゾンビに襲われないためには自分がゾンビになるしかないとの結論に達しました。
二日酔いになったら迎え酒だし。

何を言いたいのか自分でもわかりませんが
要するに根性なしの私は嵐に逆らうことはやめにしました。

今年はGoogle Playで購入です。
これだとYoutubeで観れるし、ビハインドもインタビューもちゃんとありました。
エピソードごとの購入になりますが、本国放送後わりとすぐに販売されていました。
字幕も出るので全訳マラソンでも重宝しました。
(BBCの字幕だと思うので精度はイマイチでしたけど)

BBCはこうしてコンテンツを販売するのもいいけど、
はやくiPlayerを有料でいいから世界に公開してほしいです。

前置きが長くなりましたがあらためて乾燥、いえ、感想です。
言いたいことをダラダラと書きなぐっていたらものすごく長くなってしまいました。
しかも愚痴ばかりで、ウザいかも。


視聴後に書いたファーストインプレッション的な感想はこちらです。

Sherlock 4-1 The Six Thatchers ちょっとだけ感想

モファティス、これで最後だからと思ったのかどうかわかりませんが
正典ネタをこれでもかというくらい盛ってきました。

車の中で死んだ男の子はなんとなくトムホに似ているような気がしました。
車のエンブレムもアメコミを意識したのか?と思いましたが
パワーレンジャーって日本のゴレンジャーが元なんですね、知らなかったです。
しかも映画が今上映中なの?

シャーロックとジョンのやりとりも最初の20分くらいまでは、
初期を彷彿させていたかのようで良かったんですけどね
シャーロックがロージーの子守をするところもシャーロックらしくて好きでした。


冒頭のホームズ兄弟の小競り合い?あの場面も好きです。
マイクロフトもシャーロックが相手だとムキになっちゃうところとか最高です。


でもね、

S3からずっと言ってるんだけど、国際的な事件とかスパイとか要らないんです。
ロンドンで事件が起きないかとずっと待ち続け、事件が起きたらメリークリスマスとか言って、
タクシーに飛び乗っていそいそと出かけるシャーロックと、
何だかんだと後を追いかけるジョンが最高だったのに。
ラストは走るんじゃなくて「タクシー!」で終わってほしかったわ。


と、悶々としていたところIGNのレビューを見つけたんですが、
私の言いたいことが凝縮されていました。
御大が反論したガーディアンの批評はまた後程ご紹介します。

IGNのレビューの和訳。
「SHERLOCK」シーズン4「六つのサッチャー」 レビュー

S3E3でシャーロックは相当の覚悟をもってマグヌッセンを撃ったのだと思っていました。
だからこそ、あのジョンとのラストが成り立っているんだと。
そういう意味でもS4はどう切りぬけるのかも焦点のひとつでしたが、
動機はどうあれ犯人逮捕に協力している以上シャーロックもジョンも法執行側なので、
マグヌッセン殺しは何かのトリックであることをずっと願っていました。


シャーロックはジョンとのお別れの時には既に大量のドラッグをキメていたことが
忌まわしき花嫁で明らかになったときに嫌な予感はしていたんです。

結局、マグヌッセンを殺したことに対して本人も反省はしていないし、
政府もあっさり改ざんして終わりにしました。


グレートゲームのラストでシャーロックとジョンはどう切りぬけるのか
緊迫の場面で次シーズンに続く、になり、
実際はモリアーティに電話がかかってきただけで切り抜けられ、
拍子抜けでしたが、それなりに説得力があったし面白いアイデアだと思いましたが、
でも今回はあっさり切り抜けてはダメなんじゃないの?
ベルグレービアの冒頭はいい意味で裏切られたけど今回は悪い意味で裏切られた気分でした。



ピンクではシャーロックを救うためにジョンが犯人を撃ち、
最後の誓いでシャーロックはその恩を返すかのようにマグヌッセンを撃ちました。

ジョンの行動は結局うやむやにされて終わります。
本格的に捜査をすればジョンが逮捕されてしまう可能性もありましたが、
状況を考慮したレストレードの判断か、あるいは歩く政府の介入かもしれませんが
ともかくこれで事件は終了しています。

これとマグヌッセン射殺を同列に並べるのは違うと思うんです。

正直に言ってしまうと、冒頭からシャーロックには違和感がありました。
これは脚本が悪いのか演出が悪いのか、はたまた役者が悪いのかわかりません。
ずっと劣化のせいだと思っていましたが、多分違うんです。
シャーロックではなくなってきてるんだと思います。

そしてメアリー。

このメアリーは正典に出てくるメアリーの名前だけを借りた別人、オリジナルですよね。
ドラマ内でもそんな設定ですもんね。死人の名を拝借。
自分たちが生み出したキャラクターだから可愛いのはわかりますし、
シャーロックやジョンよりも縛りが無い分、動かしやすいのもわかります。


でもね、
縛りが無いキャラクターでドラマを作りたいなら別のドラマにすればいいじゃん。
わざわざホームズでやらなくてもいいじゃん。
モファティス、クラッシャーの域だよ、これ。

意見を出したり推理をするキャラクターが増えた分、ひとりひとりの質が下がったように思いました。
しかもジョンの立ち位置にメアリーがいるのでジョンの影が薄いこと・・・

そのせいかシャーロックもジョンジョン言わなくなっちゃったし、
これも成長?なのかもしれませんがファンにとっては寂しいかぎりです。

「臥せる探偵」の感想でも書きましたが
なぜメアリーにここまで設定を盛り込んだのでしょう。
「平凡だけどシャーロックでさえも心を開いてしまう人物」だけでよかったのに。

「メアリーが実は暗殺者でシャーロックを撃ったらみんなびっくりするよね」
なサプライズ狙いとしか思えないんですけど。


それでもメアリーの過去についてはジョンがメモリースティックを捨てた時に終わったと思っていました。
余談ですが、
実はジョンとシャーロックはメモリースティックをすり替えていた、とか
そんな妄想をした時がありました。
まさかシャーロックが見逃すなんてそんなことはあり得ないと思っていたので。

もしジョンがメアリーの過去を燃やさずにシャーロックとそれをしっかり見ていれば、
今回の悲劇は起こらなかったかもですね。


それは置いといて、
「AGRA」がメアリーのイニシャルというのは想定内でしたし、
この名称は正典ネタくらいにしか考えていなかったので、
メアリーの過去はこれで終わり・・・にしてほしかったです。
だってそこまで興味もないし(言っちゃった)

それなのにメアリーの過去をまるっと1話使ってご披露し、
シャーロックをスパイ映画へと変えてしまいました。
これはさすがに悪ノリしすぎなんじゃ・・・・
そりゃあ、酷評もされますよ。

スパイの定番である、身分を変えながら移動とか本当にやるとは思いませんでしたが、
何かちょっとショボかったですよね、追跡装置に気づかないとか、いろいろ。
スパイアクションのドラマや映画はアメリカでも大量に制作されているし、
私もよく観るので目が肥えているせいもあるのかもですが。

そして忌まわしき花嫁で一番の嫌な予感。
それはメアリーが実はマイクロフト側の工作員である事。
結局、英国政府の工作員ではなかったですが政府御用達の傭兵でした。

と、いうことはマイクロフトは最初からメアリーの正体を知ってたって事ですよね。
それなのに、ジョンとの結婚も黙認しシャーロックにも言わなかったと。
以前のマイクロフトなら今回の結果もある程度想定できたと思うのですが・・・・


そもそもメアリーがジョンと知り合ったのは偶然なの?
メアリーの過去をやるなら、ジョンとの出会いとかそのあたりをやってほしかったわ。

最初に書きましたが冒頭は結構好きなんです。
コメディな部分もあったし、ジョンとの会話も良かったし、
次々と依頼人がやってくるのもちょっと初期を彷彿とさせました。

レストレードが持ってきたサッチャー像の事件にシャーロックが興味の惹かれ、
ジョンと3人で現場に行くのもワクワクしました。


が、

今までで一番突っ込みたくなるような死因ですごくガッカリ。
いくらなんでもあれはどうなのー?
トリックを考えるの大変だし手間を割きたくなかったのか?御大。

もちろん今までも突っ込みどころ満載なトリックは多々ありましたが。

このエピソードを見て思ったのは、
モファティスやキャストたちのベクトルが違う方向に行ってしまったから
シャーロックというドラマを終わりにしようとしたのでは?という事でした。

このドラマもエピソード数こそ少ないですが7年も続いているし、
長年続けばいろいろと矛盾や方向が変わってくるドラマも少なくありません。
長寿ドラマのスーパーナチュラルも脚本家が変わるたびに、
キャラクターの設定が変わったりしてましたし。

寂しい事ですが世の中は諸行無常なんですね。

一方、このエピソードが放送されたときに一番目にした感想が「ジョン最低」でした。
いやもう本当にその通りでジョンファンが一番つらかったのではと思います。
最低なのはジョンじゃなくてモファティスですけどね。

浮気に関してはE3まで見るとユーロスの特殊能力があるので仕方ないかなと。
それがユーロスの目的だったのかもしれないし。
つまり、ジョンとシャーロックを仲違いさせてシャーロックを苦しめる、という作戦。

それを差し引いてもジョンの行動に「?」がついてしまうのは
S3から引きずっている問題、ジョンが何もしない、という事かなあと。

上の方にも書きましたがマグヌッセンの件だって、
ジョンがメモリースティックを見てメアリーの過去をきちんと知れば、
恐喝も無効になったような気がするんですけど。
それをやらないから結局シャーロックが殺す羽目になったわけだし。


しかもワトソン夫妻を守るための行動なのにS3のラストはおろか
S4でもその事に対するワトソン夫妻の心情が何も出てきていません。

何かこう、ないんですかね?感謝とか・・・
という気持ちが根底に燻っていたので余計に「ジョン最低」になったのでは。

メアリーもそんなわけで感情移入しづらいキャラクターだったので
メアリーがシャーロックを庇って死ぬ、というお約束な死に方もあまり心に響いてこなかったんです。

それはともかく、メアリーの死は彼女の過去が原因の自ら死を招いたのは明白なので
あそこでジョンがシャーロックを責めるのは、それだけでも無理があるのに、
誓いを破ったと言うのはジョンらしからぬ言動でどうにも納得できません。

そもそもあの誓いはシャーロックがジョンに感謝を込めて言ってただけで、
それ以下でもそれ以上でもないと思っていたのですけど結構重い誓いだったんですね。

しかも、シャーロックを拒否したジョンはあろうことかモリーに辛い伝言を頼むのですが、
それはいくらなんでもモリー、とばっちりじゃないですか。


ラストは「黄色い顔」ネタでシャーロックが自分の失敗を忘れないために
ハドソンさんに「ノーブリ」を頼みました。

シャーロックがノーブリと対峙した時に彼女を罵って煽っていたのは
彼女の標的をメアリーから自分に向けさせるためだと思っていましたが、
やっぱり単に思い上がりから出た言葉なのかもですね。

自分が煽らなければ彼女が撃つこともなくメアリーも死ななかったと、
だから「ノーブリ」だし、自分のせいでメアリーは死んだと責めているって事なんですね。


MistyさんがS4は腐女子撲滅と仰っていて、なるほどーと思いました。
クレームつけてるのが腐女子だけだと思ったのでしょうか、モファティス。
軌道修正どころか本当に腐女子撲滅かっていうくらい、
嫌がることを全部やってきたような気がするけど結果、ホームズファンまで敵にまわした感じです。

よくキャラクター萌えという言葉を聞きますが、
そもそもホームズファンてキャラクター萌えがほとんどですよね。
まさかコナンドイル先生にシリアス推理アクションミステリーを求めてないですよね。

そんな作品のキャラクターを破壊しちゃったら酷評されちゃうのも無理はないかなあと。
ホームズが現代版になったらどうなるのか?がコンセプトのはずだったのに、
気がつけば中途半端なスパイアクションになってしまったのは残念です。


感想と言いながら長々と好き勝手に文句を言うだけになってしまいました。
キリがないのでこのあたりで終わりにします。

Sherlock 4-1 トップページ

2017-03-11 10:11:31 | Sherlock S4E1

性懲りもなく全訳マラソンを始めてしまいました。
相変わらずのとんでも意訳、誤訳だらけです。
最後まで完走できるかも怪しいですが頑張りますのでしばしお付き合いいただければ嬉しいです。


さて、ネタばれ回避組にとってはとんでもない地雷になってしまいそうなので
いつもの通りしばらくは過去に埋めてUPいたします。
これがトップページになりますのでここのリンクからお入りください。

過去に埋めるのが面倒になってきたのでひとまずPWつきのフォルダに入れました。
これだと表には出ないのでネタバレ回避の方の目にも入らないかなと。
PWは小文字で「sh」になります。



3/11(土)UP:ラストです。
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その19


3/8(水)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その18


3/6(月)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その17


3/4(土)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その16


3/2(木)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その15


2/25(土)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その14


2/23(木)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その13


2/21(火)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その12


2/19(日)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その11


2/13(月)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その10


2/9(木)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その9


2/6(月)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その8


2/4(土)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その7


2/2(木)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その6


1/30(月)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その5


1/25(水)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その4



1/21(土)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その3



1/18(水)UP:
The Final Problemの感想をちょっとだけ書きました。
こちらからお入りください。
Sherlock 4-3 The Final Problem ちょっとだけ感想

1/13(金)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その2



1/9(月)UP:
Sherlock 4-1 The Six Thatchers その1





感想も同じくPWつきに移動していますのでこちらからお入りください。
PWも同じ「sh」です。

Sherlock 4-1 The Six Thatchers ちょっとだけ感想

Sherlock 4-2 The Lying Detective ほんのちょっとだけ感想です。


Sherlock 4-1 The Six Thatchers その19

2017-03-11 10:09:43 | Sherlock S4E1
Sherlock Series 4 Episode 1

Director: Rachel Talalay
Writers: Mark Gatiss


S4E1の内容とネタバレが含まれますのでご注意ください。

ラストです。



メアリーの葬儀が終わり墓地を歩くジョン。
そして家の中でひとり携帯電話の呼び出しにも応じないジョンがいました。


ジョンの姿に重なる声。
それはセラピストのエラの声でした。
エラが誰かと話しています。

Ella:あなたは最近よく夢を見る。その夢は何度も見るの?


Ella:その話をしたい?

Ella:これは相互的なリレーションシップだということは知ってるわね。

Ella:世界中が自分の周りで砕け散っていく。すべてが絶望的で修復もできない。
それがあなたが感じずにはいられないものだとわかっている。
でもあなたがきちんと私に心を開けばあなたを助けられる。

エラの相手はシャーロックでした。

SH:それは僕のスタイルじゃない。
どうすればいいのか知りたいんだ。
Ella:誰に?
SH:ジョン。



場面はマイクロフトの家に変わります。
帰宅したマイクロフトは冷蔵庫を開けますが何も入っていないのかすぐに閉めます。
そして冷蔵庫に貼られているメモを見つけます。
そのメモには「13th」と書いてありました。


マイクロフトは懐中時計で時間を確認し、電話の受話器を取ります。

MH:シェリンフォードにつないでくれ。



221B。
ハドソンさんとシャーロックが向かい合って座っています。
ハドソンさんは涙声です。


Mrs.H:元にもどらないの?
SH:無理でしょうね。
Mrs.H:私たちは団結するべきだと思うわよ。みんなで協力しないと。
ロージーの世話もあるし。

シャーロックは立ち上がり所在なさげにテーブルの上に積まれているファイルの前に立ちます。


SH:僕は・・・・・えーと・・これを調べます。事件かもしれません。
Mrs.H:事件?そんな気分じゃないでしょう?

SH:仕事は悲哀に対する最善の解毒剤ですよ、ハドソンさん。(by空き家の冒険)
Mrs.H:そうね、そうだといいわね。
お茶を淹れるわ。

SH:ハドソンさん?
Mrs.H:なあに?シャーロック。
SH:もし僕がちょっと自分の能力に自信過剰になっていると思ったら・・・・
Mrs.H:Yes?
SH:僕に「ノーブリ」と言ってください。


※シャーロックのセリフは「黄色い顔」からの引用です。
ラストにホームズがワトソンに言うセリフです。
本当はジョンに言ってほしかったのですよね、やっぱり。

原文は下記になります。
“if it should ever strike you that I am getting a little over-confident in my powers,
or giving less pains to a case than it deserves, kindly whisper ‘Norbury’ in my ear,
and I shall be infinitely obliged to you.”

Mrs.H:ノーブリ。
SH:そうしてくれれば、僕は心から感謝します。


シャーロックはテーブルの上にある手紙を見ながら見知らぬ封筒を引き抜きます。

SH:これは?
Mrs.H:ああ、私が持ってきたの。私のに混ざってたから。

封筒の中から出てきたのは「MISS ME?」と書かれたDVDでした。


Mrs.H:あらやだ。それは・・・・
SH:間違いありません。
Mrs.H:Oh!
SH:終わりじゃない事はわかっていました。モリアーティの企みも。

シャーロックはラップトップでDVDを再生します。
画面に出てきたのはメアリーでした。


MW:あなたの注意を引きたかったのよ。
Mrs.H:Oh!
MW:これは万が一に備えて・・・何かあった場合に。あなたがこれを見ているのなら私は多分死んでいるわ。


MW:私は普通の人生を送りたいの、でも誰にわかる?確実なものなんてない、定めなどないの。
昔の生活は結果が全てだった。危険は楽しくもあったけど、でも永遠に逃げることなどできないわ。
このことは覚えていてね。それで・・・あなたに事件を依頼するわ、シャーロック。


MW:これまでで一番難しい事件になるかもしれない。
私が消えた時、もし私が消えたら、私のために何とかしてほしいの。


シャーロックはがジョンの家に行くとモリーがロージーを抱いて出てきました。
Molly:Hi.


SH:どんな様子なのか知りたかっただけなんだ。僕にできることがあるんじゃないかと。
Molly:これ、ジョンから。

モリーはシャーロックに手紙を渡します。


SH:そうか。
Molly:今読むことはないのよ。


Molly:ごめんね、シャーロック。彼は・・・ジョンは・・・あなたがジョンを助けたいと言ってきたら・・・
SH:Yes?


Molly:彼は・・・あなた以外だったら誰でもいいと、そう言ってた。


モリーが家の中に入っていき、シャーロックはその場から離れます。



MW:あなたに事件を、シャーロック。
私が消えた時、もし私が消えたら、私のために何とかしてほしいの。

Save John Watson.(ジョンを救って)

彼を救って、シャーロック。

Save him.



SH:我々はいつの間にその道を歩かされているのだろう。
我々が行く道はいつの間にただ1つの目的地へと流れる川に変わってしまうのか。
死は我々をサマラで待っているが、サマラに行かずに済ませることなんて、できるだろうか。

When does the path we walk on lock around our feet?
When does the road become a river with only one destination?
Death waits for us all in Samarra. But can Samarra be avoided?

ここでエンドロールが流れますがそれが終わるともう一度メアリーが出てきます。

「Go to Hell, Sherlock.」

この「Go to Hell」ですが当初は地名だとも言われてましたが、
結局、一度地獄に堕ちなさいって事なんでしょうね。そうしないとジョンは救えないって事で。

E1のテーマは「サマラの約束」になるのだと思います。
「only one destination」はここでは「死」の意味になるのだと思いますが
では、どうすればよかったのか・・・・うーん、「サマラの約束」はかなり深い話です。

拙訳をここまで読んでいただいてありがとうございます。
次はE2になります。

Sherlock 4-1 The Six Thatchers その18

2017-03-08 19:34:27 | Sherlock S4E1
Sherlock Series 4 Episode 1

Director: Rachel Talalay
Writers: Mark Gatiss


S4E1の内容とネタバレが含まれますのでご注意ください。


引き続き水族館。


VN:私はフィールドエージェントではなかった。私はずっと良い仕事をしてきたのに。
SH:そうですね、トビリシでのオペレーションの対処は非常によかったですし。
VN:Thanks.
SH:秘書にしてはね。
VN:何ですって?
SH:あなたは部屋にいる人たちよりも自分の方が優秀だとわかり、
黙って後ろに控えていることができなくなったんですね。
VN:私は嫉妬心でやったわけではないわ!
SH;違う?
毎日毎日、お決まりのつまらない仕事をして、エキサイトできるところにいくこともない。
ウィグモア・ストリートにある小さなフラットに帰っていくだけ。
ウィグモアの郵便局の前の敷石が剝がれています。あなたの靴に付着している土はとても特徴的なんですよ。
そう、あなたのフラットです。
VN:どうしてわかったの?
SH:質素にならざるを得ない給料をコテージに全部つぎ込んでますよね。
それであなたは死別?それとも離婚ですか?
結婚指輪は少なくとも30年経ち、別の指にはめ変えている。
情を寄せる特定な相手がいることを意味するがあなたはまだ結婚していない。
未亡人は数匹の猫と分かち合う人生がいいと僕は思う。
人生を分かち合う数匹の猫がいれば僕は未亡人もいいと思うけど。


MW:シャーロック・・・
SH:あなたのカーディガンについている毛から判断するとビルマ猫2匹とトーティシェル。
離婚すると新しいパートナーを探す傾向にあるが、夫が亡くなったことによる喪失感を埋めるのが未亡人だ。
MW:シャーロック、やめなさい。
SH:ペットは埋めてくれる、と僕はそう聞いている。
あなたに新しいパートナーはいない、そうでなければ金曜日の夜に水族館で過ごそうとは思わない。
おそらく飲酒問題もある。手のわずかな震え・・・・上唇にわずかに付着している赤ワインの染み。
だからYesだ。嫉妬があなたの動機だ。
あなたがどれだけ優秀かを証明するために・・・
あなたの残り少ない人生に足りなかったものを取り戻すために。


マイクロフトが静かに歩いてきます。
後ろからレストレードたちもやってきます。

MH:さて、ミセス・ノーブリー。正直に言うとこれは予想外だった。
SH:ヴィヴィアン・ノーブリー、彼ら全員を出し抜いた人。シャーロック・ホームズ以外。
逃げ道はないですよ。


VN:そのようね。よく私を見抜いたわね、Mr.ホームズ。
SH:僕の仕事ですから。
VN:まだあなたを驚かすことができるわよ。


ヴィヴィアンは銃をシャーロックに向けます。


GL:よせ。分別を失うな。
VN:多分無理ね。

ヴィヴィアンが引き金を引きます。


シャーロックは銃弾を受けようとしますがその時、メアリーがシャーロックをかばい胸に銃弾を受けます。

VN:サプラーイズ。

ヴィヴィアンは逮捕されました。

うめき声をあげるメアリーのもとにシャーロックが近寄ります。
SH:大丈夫。問題ない。


シャーロックはメアリーにそう言うとマイクロフトに救急車を呼ぶように言います。

そこにジョンがあらわれます。

JW:メアリー!
MW:ジョン!

シャーロックがメアリーから離れます。


JW:Mary? Mary?しっかりするんだ。
MW:ジョン、これでいいのよ。私は幸せだったわ。
あなたは私に欲しいものをすべてを与えてくれた。
ロージーを頼むわね。約束よ。
JW:わかった。


MW:Hey, Sherlock.私はあなたが好きよ。
言ったことあったっけ?
SH:うん。あるよ。


MW:あの時撃った事、ごめんね。本当にごめん。
SH:いいんだ。
MW:これでおあいこでいいよね?
SH:うん。
MW:これで対等だわ。


そしてジョンに、
MW:あなたは私の世界そのものなの。
メアリー・ワトソンであることは私の生きがいだった。
Thank you.


メアリーは息絶えます。
ホームズ兄弟がじっと見守っています。
ジョンは唸るように低い声で叫びます。


そしてきつい目でシャーロックを睨みます。
その目を見てひるんだような表情のシャーロック。


JW:やめてくれ。お前は誓ったよな。


その言葉を聞いてレストレードとマイクロフトが思わず目を合わせます。


シャーロックは無言のまま立ち尽くしていました。



ヴィヴィアンが警察に両脇を固められ連行されていきます。

続きます。

前回に引き続きあちこち噓八百な訳があります。すみません。

この場面は言いたいことが山ほどあるんです。
え?また?とか思われるかもしれませんが・・・

シャーロックは自分に向けて撃たせようとヴィヴィアンを挑発していたし、
命をかけてちゃんとメアリーを守ろうとしてたのに。
ジョンは状況も知らないのに一方的にシャーロックを責めているので
ついつい文句を言いたくなってしまいます。
サマラの約束ですから何をしても結局こうなるって事なんでしょうね。

メアリーがシャーロックをかばう場面は映画「ボディガード」が浮かんでしまいましたが、
この至近距離で庇うことができるとは、メアリー超人すぎ。
と、誰もが突っ込みたくなるようなラストだったと思うのですが、
メアリーをいい人で終わりにするにはこうするしか無いとはいえ、もう少し何とかならなかったのでしょうか。
だってあまりにもベタ過ぎて・・・こんなお約束通りの最期にしなくても。

そういえばS4の脚本を読んでキャストたちがみんな泣いたって言ってた場面て、
この場面ですよね、きっと。

Sherlock 4-1 The Six Thatchers その17

2017-03-06 22:36:37 | Sherlock S4E1
Sherlock Series 4 Episode 1

Director: Rachel Talalay
Writers: Mark Gatiss


S4E1の内容とネタバレが含まれますのでご注意ください。




ディオゲネスクラブ。
マイクロフトの尋問が続いています。




LS:こんなのバカげてるという事はあなたのわかってるでしょう。何度言えばわかるの?
MH:6年前、あなたは対外活動を支持してましたね。コードネームは「Love」。
LS:すべての根拠がこのコードネームなの?電話のささやき声?冗談でしょ、マイクロフト。
MH:あなたはAGRAとのパイプ役でした。あらゆる任務や詳細はあなたを通して伝えられていた。
LS:それが私の仕事だったのよ。
MH:その後、トビリシ事件があり、彼らは潜入しました。
LS:そうよ。
MH:そして彼らは裏切られた。
LS:私ではないわ。
マイクロフト、私たちはずいぶん長い付き合いになる。
これに関してはまったく見当がつかないと断言する。
あなたはAGRAや他のフリーランスとはすべて終わりにした。
私はあなたに避難されるような事はなにひとつしていない。ただのひとつもない。

マイクロフトは無言のままマジックミラー越しにシャーロックを見ます。
珍しく困った顔のマイクロフトでした。


ワトソン家。
ジョンとメアリーの会話。


JW:あの子、おとぎ話は気に入ってくれるかな。話してあげたいんだ。
MW:そうなの?
JW:今はずっと音を発してるだけで・・・あの子が楽しんでいるとは限らないんだけど。
MW:なら試してみないとね。
話したいことがたくさんあるわ。


シャーロックはヴォクスホール・ブリッジを歩いています。
そして立ち止まると記憶をたどり始めます。


Ajay「君は理解してると思ってるのか。何もわかってないよ。」

MH「コードネーム、「アンタークティック」「ラングデール」「ポーロック」そして「ラブ」」

MW「受付の情報収集力にはあなたも驚くわよ。彼らはすべてを知ってるの。」


Ajay「英国人の女だと言っていた。」

MH「メモを取らないでください。」

MW「彼らはすべてを知ってるの。」


シャーロックは突然SMI6本部のあるビルに向かって走り出します。



再びワトソン家。


MW:簡単じゃないわよね?
JW:どういう意味?
MW:完璧でいること。
JW:メアリー、君に話さなければいけないことが・・・

突然、メアリーとジョンの電話にシャーロックからメッセージが入ります。

MW:ちょっと待って。


メアリーへのメッセージ。

幕が開く。
最後の一幕だ。
まだ終わりじゃない。
SH


ジョンへのメッセージ。

ロンドン水族館。
すぐに来い。
SH

MW:話はあとでもいい?
JW:Yeah.
MW:Great.
JW:Yeah.
MW:でもすぐには無理ね。
JW:ロージー。
MW:そう。
JW:あー、君は行けよ。
MW:だめよ。
JW:誰か見つけたらすぐに行くから。ハドソンさんとか。
MW:土曜日までゴルフよ。モリーは?
JW:ああ、そうだね、聞いてみるよ。
MW:じゃ、彼女が来るまで待ちましょう。
JW:それはダメだ。まだ事件が終わってないというなら君はちゃんと確かめないと。
MW:そうね、あなたの言う通りよ。



そして冒頭の場面に戻るんですね。
シャーロックはサウスバンクのシーライフ ロンドン 水族館にいました。
館内アナウンスがあと5分で閉館すると告げています。

奥に進むとベンチにヴィヴィアンが座っていました。


SH:あなたはここにいると事務所の人が言っていた。
VN:ここはエージェントと会うお気に入りの場所だったの。
私たちはこの魚たちと一緒ね。ひっそりと生きるゴーストみたい。
SH:捕食動物だ。
VN:あなたがどちら側にいるかによるわね。
私たちは動き続けるか、それとも死ぬかよ。
SH:終幕にふさわしい場所です。これ以上の場所はないでしょう。
僕はドラマチックな雰囲気に抗えないんです。
VN:私は魚をみるために来ただけよ。


VN:私はいつかこうなることはわかっていた。よくある話よ。
SH:僕は忙しいです。要点を言ってもらえませんか?
VN:自信があるのね、違う?
SH:正当な理由があるんです。


VN:ある時、バグダッドの有名な市場に商人がいました。
SH:僕はその話が昔から大嫌いなんです。


VN:私はまるで物語に出てくる商人のよう。避けられない事から逃げ切れると思っていた。
いつか会うんじゃないかといつも脅えていた。恐ろしい姿をした・・・


メアリーが到着します。

MW:・・・死神。
SH:Hello, Mary.
MW:Hey.
SH:ジョンは?
MW:こっちに向かってるわ。
SH:Ammoを紹介するよ。
MW:あなたがAmmo?あの時電話で話した?
SH:彼女の個人的な暗殺集団としてAGRAを使っていたんだ。


MW:なぜ私たちを裏切ったの?
VN:なぜ誰もがやるのかしら?
SH:僕が当てよう。機密を売る?
VN:そう、断ったら失礼にあたるでしょう。
数年はうまくいってたわ。おかげでコーンウェルにあるコテージも買ったし。
だけどトビリシの大使にばれてしまった。もうダメだと思ったわ。
その後、彼女はクーデターで人質になった。なんという幸運。わずかだけど時間稼ぎになった。


SH:だがあなたはボスがAGRAを送り込んだことを知った。
VN:便利よね。彼らはいつも頼りになる殺人者だもの。
SH:君が知らなかった事だ、メアリー、これも人質犯に情報が漏れていたんだ。
VN:レディ・スモールウッドが命令したの。
でもテロリストには誰でも詮索するような彼女のコードネームに関するヒントと一緒に別の命令を送ったわ。
うまくいったと思った。
MW:それであなたはトラブルが解決したと思った。
VN:私は疲れたの、ゴタゴタとした面倒事に。
私はただ安らぎが欲しかったの。人質は殺された、AGRAも・・・そう思っていたわ。
私の秘密は守られたと。
だけどそうじゃなかったようね。ささやかな安らぎ。
あなたもそれが欲しかったのよね?家族よ。私にはわかるの。


VN:それじゃ、私をここから出してくれるかしら。立ち去らせて。
私は姿を消すわ。永遠に。どうかしら。

ヴィヴィアンの言葉にメアリーは「あんな事をしたのに?」とヴィヴィアンに近づきます。
シャーロックが止めた瞬間、ヴィヴィアンはバッグから銃を出します。
メアリーは「OK」と言って下がります。


その頃、ジョンはタクシーの中で誰かに電話をしています。
レストレードでしょうか。
JW:ロンドン水族館だ、そう、今すぐ。


続きます。

所々、嘘八百な訳になっています(泣)
方向は間違っていないとは思いますが・・・・いい加減ですみません。
正典から引用しているセリフもあちこちあるようですけどそこはYam Yamさんにお任せして(酷)

要約すると、
ヴィヴィアンは陰で機密を売っていたが英国大使にバレてしまった。
ヤバいと思っていた時に大使がトリビシで人質になったので、ラッキー!
でも最高レベルの傭兵?工作員?の集団、AGRAが派遣されたと聞いて、再びヤバい。
ならば、犯人に情報を渡して彼らが殺されるように仕向けてしまおう。

と、こんな感じでしょうか。
動機などは次回明らかになります。

ラストのジョンがタクシーで現場に向かう場面はちょっとピンクの研究を思い出しますね。
はやくこーい、ジョン!