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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

BBCドラマ ホーキング その6

2013-10-04 11:37:16 | BBC ホーキング
原題:Hawking


その5の続きです。
これで終わります。

以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。


ペンローズにお見送りされながら電車に乗るスティーヴン。
握手をして「ケンブリッジで会おう」とペンローズさんが言います。

座席に座ると隣の電車が動き出したのを見て向かいに座っている女性が「この電車が動き出したのかと思ったわ」
そして電車の連結部分がぶつかった衝撃を受けて
「後退したわ。私たちはその時間にいるのね。このプラットホームの時間に」

女性が次々と話し出すとスティーヴンは突然閃いたように「時間を後退させるんだ」と言うと
「あなたをずっと慕います。」と女性に言って電車を降り、急いで帰りかけたペンローズを呼び戻します。


「どうしたの?大丈夫?」戻ってきたペンローズが心配しますが、
「アインシュタインが正しいかったら?」スティーヴンはそう言うと紙と鉛筆を探します。

ペンローズはチョークを持っていたので地面に書き出すスティーヴン。
図を描きながら一生懸命説明するスティーヴン。

難しいので内容は省きます(笑)
ペンローズが講義で説明した位相幾何学と特異点、そして相対性理論からビッグバンの可能性を見出します。
会心の笑顔です。

ペンローズも嬉しそう。


スティーヴンはタクシーに乗ろうと運転手に行先を告げますがうまく話せず運転手が聞き取れません。
そこにジェーンがやってきて「トリニティホール」だと伝えてあげます。

楽しそうに話す二人ですが突然スティーヴンは真顔になり、ジェーンに言います。
「僕との結婚を考えてほしい」
でもジェーンは即答できませんでした。
少し考えてね。スティーヴンはそう言うとその場を離れます。


そして自分の研究に打ち込むスティーヴン。
デニスさんが言った通りまさしく死に物狂いで頑張ります。

そして最後に説明文と名前を署名した後、出かけます。


外出先はデニスさんの家でした。
ドアが開いた途端「時間が反対方向に進むと考えてください」と話し出します。

「は?」とデニスさんですがスティーヴンは一通り説明した後、研究論文を渡します。


デニスさんをひたすら待ち続けるスティーヴンですが、やっとお呼び出しがかかりました。


デニスさんのお家にはペンローズさんもいました。
デニスさんが言います。
「第3章までは大したことなかった。第4章は・・・」
そしてペンローズが一言

「モーツァルト」
この言葉に満面の笑みで返すスティーヴンでした。



部屋に戻るとジェーンが来ていました。
続けて入ってきたジョージが驚いて「俺・・行くわ」とそそくさと部屋を出ます。

「僕これからカイウスカレッジの会計に会うんだ。君も来る?」

会計の人が説明します。
「カイウスでは誰も特別扱いしない。住宅も同じだ。」
それを聞いたスティーヴンは「僕はみんなと同じようにはできないんです」と言いますが、
「みんな同じことを言うんだ」と取り合わないのでそれを聞いていたジェーンが抗議します。
「彼は階段を上がれないんです。彼の病気がそうさせてるんです。出入りしやすい住宅が必要なので見つけてください」
「さもなくばあらゆる新聞がこのカレッジの行動を嗅ぎ付けるでしょうね」
「いかに大きな勇気や立派な覚悟、信頼を想像する能力を持つこの男性を何でもないかのように扱ったことを」

ジェーンの脅し(笑)を黙って聞いているスティーヴン。
そしてジェーンは言います。
「それに彼は私の夫になります」
それを聞いたスティーヴンは喜びと共に「へへん」と言いたげな表情を会計のおじさんに向けます。


デニスさんはスティーヴンのパパに言います。
「彼はアインシュタインの研究を美しくした」
パパが「彼は何をしたと言うんですか?」と聞くとデニスさんはこう答えます。
「彼は私たちが閉まっていると思っていたもを開けたんです。宇宙は常に存在しているわけではないのかもしれません」

それはホイル教授の「定常宇宙論」を否定する言葉でした。

そうしてホイル教授がスティーヴンのところにやってきます。
「もし君が正しかったとしたら、ビッグバンによる放射の余熱があるはずだ。しかし誰もそのノイズを聞き取っていない。
そうだろう?なぜ誰も聞き取ってないのか?もしかしてビッグバンの余熱がないからか?」


そしてストックホルム。

アーノさんが言います。
「この音はつながっているんだよ。私の子供時代に」
「このノイズは、この美しい音は、時間の始まりの音だ」

「ビッグバンの余熱だ」

スティーヴンの理論とふたりの観測がつながった瞬間でした。

ジェーンが聞きます。
「ビッグバンの前には何があったの?」
スティーヴンが答えます。
「それが何であれ、そこには時間でも空間でも物資でもないよ」

そしてスティーヴンが言います。
「僕たちがどんなに小さな存在であってもいつか宇宙の全てを知り尽くすと信じているんだ」


スティーヴン・ホーキングは現在ケンブリッジ大学、ルーカス教授職のかつてニュートンに守られた地位に就いています。
ちなみにホイル教授は最期まで定常宇宙論を捨てることはありませんでした。

このドラマ、音楽がすごくステキでした。
最後のアーノさんたちが発見したのはノイズだったあたりはゾクゾクしました。
年末に「Third Star」の日本版DVDが発売されるようですしついでにこれも出してくれないかなあ。


BBCドラマ ホーキング その5

2013-09-27 12:13:45 | BBC ホーキング
原題:Hawking


その4の続きです。

以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。





デニスさんのお部屋。

「化学は劇場ではないんだ」
講義でホイル教授に間違っていると行ったスティーヴンを「あんな方法で言うのは間違ってるよ」と言うデニスさん。
あなたはホイル教授の理論に賛成しているから、とちょっと捻くれるスティーヴンを窘め、
「死に物狂いで何かをしてみろ、君らしく」と言います。


1978年ストックホルム

ノイズの原因を突き止めるためあらゆる事を考えたと説明している中、アーノさんに
「ドイツ出身だと言いましたね」とインタビュアーが言いだします。
いつの時代もメディアって配慮のかけらも無いですよね。
ロバートさんが「カメラを止めろよ」と言いますが、アーノさんは自分の生い立ちを語り始めます。

それでもロバートさんは話を戻そうとし、アーノさんも
「科学は性格で粘り強く献身的であることが必要なんだ」と言いますが、「ドイツ人の特徴ですね」と言われます。

再び1963年。
大学にジェーンが訪ねてきます。
すれ違いざまにセバスチャン(仮)がペンローズの講義があるよーと教えてくれますが、
スティーヴンはジェーンを連れて歩き出します。

クロッケーをするふたり。
スティーヴンはちょっと自分勝手なプレイをしたりしますが、ジェーンは根気よくつきあい
最後はスティーヴンも笑顔を見せると「ペンローズの講義に行って」とジェーンに言われ向かいます。

ペンローズが位相幾何学の講義をしています。

物理学とか数学は私の脳が拒否するので(笑)ちゃんと説明できませんが、
位相幾何学はかなり応用領域が広く今でもいろいろ研究されている分野なんですね。
スティーヴンも少し勉強になったようです。


病院で「もう治療法がない」と事実上医者から匙を投げられるスティーヴン。
でも両親は諦めませんでした。出来ることはなんでもやるぞ!とパパも奮起します。


だけど、症状はさらに進み指を伸ばしていることも出来なくなってるようです。
指が伸びないから靴を履くのも杖をつくのも大変です。

いつの間にか仲良くなってるジェーンとセバスチャン改めジョージと3人でちょっとおしゃれしてダンスホール?にお出かけします。

自暴自棄になっているスティーヴンはひとりフロアで踊ります。
ジェーンはジョージに自分の望みはスティーヴンと添い遂げる事だというとジョージはそれは不可能だと言い切ります。


1978年ストックホルム。

「音」は解明できてるんですか?推測では?
ぐずぐずと意地悪を言うインタビュアーにアーノさんは再び自分の生い立ちを語り始めます。
6歳の時に小さな弟とふたり、ユダヤ人の子供ばかりを載せたイギリス行きの列車に乗せられた。
母は泣かずに、それが普通であるかのように振舞った。
泣かずにいることがどんなに辛いか想像できるか?私はそれ以来スーツケースが嫌いなんだ。

その後両親はドイツを離れ、アメリカで再会した。
イギリスは私の命を救った。アメリカは私にすごいものを与えてくれた。
「しかし、こんな事が起きるとは夢にも思わなかった」
そう言うとテープレコーダーのスイッチを入れ、
「解明したんだよ。私たちがこれを発見して解明したんだ」
「それは何ですか?」


再び1963年。
ペンローズの部屋で逆にまわる時計を鏡越しに見ているスティーヴン。

何か言いたげなスティーヴンにペンローズはバッハのレコードを聴きながら、
「バッハは曲を完成させる前に死んだ。でも彼が残したものはすべて完璧だ。音が止まっても続きが聴こえるだろう?」
ペンローズの言葉に笑顔を見せるスティーヴンでした。


その6に続きます。


BBCドラマ ホーキング その4

2013-09-20 12:11:21 | BBC ホーキング
原題:Hawking


その3の続きです。

以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。




ホイル教授のテレビ撮影を見学するデニスさんとスティーヴン。
定常宇宙論を語るホイル教授。
宇宙はビッグバンによってある時点から始まって爆発的に膨張しているのではなく、
新しい物質が絶えず生成されることが宇宙膨張の原動力となっているとする理論です。
それを聞きながらスティーヴンは何か特別な事をしたいと言います。
そして宇宙の始まりについてデニスさんと論じはじめました。
「それがビッグバンの概念ですよ」とスティーヴンが言うとちょうど通りがかったホイル教授が「ビッグバンは誤りだよ」と言います。

「ビッグバンという言葉は私が作ったんだよ。漫画のような話だからそうしたんだ」
ホイル教授はハッブルさんの宇宙膨張説などを「彼らは宇宙が大きな爆発で始まったと言っている」と批判し、
それを同じくビッグバンの提唱者ジョージ・ガモフさんが面白がって使いだして広まったようです。
今思えば、ビッグバンの概念の宣伝に一役買ってしまった結果になってるんですね。
「ビッグバンを考えるのはやめなさい」ホイルは面白いほど宇宙の始まりを皮肉って最後に忠告しました。

ホイル教授の話をとても楽しそうに聞いているスティーヴン。本当に好きなんですね、宇宙が。

再びストックホルムに戻ります。
「ノイズの原因は鳩の糞だと考えたんだ」
アンテナの中に鳩が巣を作って糞がたくさん付いていたことからノイズの原因はそれだと考え、
できるだけ遠くに鳩を送ったけど帰ってきちゃったと話すお二人です。伝書鳩ですからねー(笑)

「仕方がないので専門家に鳩を処分してもらって、糞の掃除をしたんだ。でも鳩は関係なかったよ」
「その後も音はずっと観測できたんだ。ノイズの原因は鳩の糞じゃなかったよ」

そしてまた過去に戻ります。
シャーマ家でペンローズさんとデニスさんがお話しています。
キッチンではデニスさんの奥様が赤ちゃんを抱きながら料理をしていました。
そこにスティーヴンが訪問します。デニスさんはペンローズとスティーヴンを会わせようと考えたようです。

ランチをしながらペンローズさんがモーツァルトについて話していました。
「モーツァルトは寝て起きると交響曲が頭の中で完成してるんだ。そんなことがあり得るのか?」
それにデニスさんは「天才はすぐ思いついてしまうんだよ」と答えます。
ふたりの会話を聞きながらスティーヴンはトマトをお皿にのせようと苦戦していました。

きちんとフォークも持てなくなっているようでした。

ランチが終わってもまだまだお話は続いていました。
ティーヴンも会話に加わり、かなりハイレベルな会話です(笑)

トマトをお皿にのせるところも含めて時折出てくるスティーヴンの所作で症状の進行具合を表現しているようです。

と、突然「不安定だ」とスティーヴンが言いだします。
「続けて」とペンローズさん。
「新しい物質を作るには負のエネルギーの場が必要だ。そしてそれは物質を不安定にさせる」
「ホイルの定常宇宙論か?」ペンローズさんの問いかけに「問題があると思わない?」と少し呼吸が苦しそうなスティーヴンです。

デニスさんに見送られながらゆっくり歩くスティーヴン。
キッチンでは奥様が「彼の事気に入っているのね」とデニスさんに言い続けて「彼に残された時間はまだあるの?」と
心配しますがデニスさんも「そう願うよ」としか言えませんでした。
デニスさんの奥様も頭が良くてステキな女性です。


ホイル教授のところに行くと教授の助手?が教授の新しい学説を読んでいました。

「これは素晴らしいよ。最高だ」とべた褒めし「ホイルは忙しいから僕が校正してるんだ。」とレポートを見せます。
するとスティーヴンが聞きます。「これ読んでもいい?」

じーっと読み進めるスティーヴン。

助手さんが「もう行かなきゃ」と言っても動きません。そして「ここに置いて行って」と言うので、
「わかった。僕の机の上に置いておいてね」と言いながら立ち去ります。



ホイル教授の新しい学説を読んでいたスティーヴンは突然黒板に数式を書き始めます。

大きな黒板いっぱいに式を書いて書いて書き続けます。

そして書き終わり数歩下がって全体を確かめ、満面の笑顔です。

か、かわいい。

ホイル教授の講演会場の一番高い位置に座るスティーヴン。
ホイル教授が持論を講義したあと「何か質問は?」にスティーヴンは立ち上がり「あなたの説はすべて間違ってる」と否定します。

この時、1963年の夏になっていますがもう言葉もはっきりと話すことが難しくなっていました。
「何でわかるんだ?」ホイル教授の言葉に「僕が計算しました」と言います。黒板いっぱいに書いた計算ですね。

講義が終わり階段を降りる途中でセバスチャンがやってきて「講義の最中に計算したのか?」と聞くので
「いや、一足早くレポートを読む機会があって・・・」と話してると後ろからホイル教授が現れます。
「誰がそんなことを?」と怒り心頭のホイル教授。
「私の邪魔をさせるために読ませたんだな」と言うので「あなたの説が間違っているだけですよ」と言っちゃうスティーヴン。

その後お部屋で助手さんが「何でレポートを見せた。見られるのは嫌いなんだ。特に馬鹿には」と怒られ、
そこを見ちゃったスティーヴンは助手さんにも睨まれちょっとショックを受けてる感じでした。



その5に続きます。

BBCドラマ ホーキング その3

2013-09-14 10:23:36 | BBC ホーキング
原題:Hawking


その2の続きです。


以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。




スティーヴンはホイル教授のところに行きます。

「君は誰?」とホイル教授が聞くので「スティーヴン・ホーキングです。学位指導を申し込んだのですが」と答えます。
スティーヴンは希望が通らなかった理由を聞きにきたんでしょうか。
すると突然「頭脳と金と無茶が必要なんだ」とホイル教授が言います。

「は?」と聞くと、この国で物理学をやるのに必要なものを教えている感じです。
「課題は決まってるのか?」と聞く教授に「まだです」と素直に答えるスティーヴン。
「覚えておきなさい。君は君が信じるもののために必死で戦わなければならない。さもなければあいつらは君の邪魔をするだろう」
ホイル教授は「宇宙定常説」を唱えていてビッグバンを否定していたりして、批判されても持論を絶対曲げない方のようですので
無名の大学院生にもこんな事を言っちゃたり、少し性格歪んでるのでしょうか。



その頃、パパはこっそりデニスさんの住所を調べ会いに行きます。
パパはスティーヴンの事情を説明し彼がやり遂げられるような課題を出してほしいとデニスさんにお願いします。

ですがデニスさんは「それはできないんです」と丁寧にお断りします。
科学と生徒に義を尽くしているから、信念に反することは出来ないという事でしょうか。


学生が集まるパブ?を覗いているスティーヴン。

「宇宙論なんて妄想だよ」などと言っている男の後ろで異議を唱えるスティーヴン。
みんな仲間のようです。
ところでスティーヴンとハグしているこの人。

よく見ると「Sherlock」のS1E2「死を呼ぶ暗号」で出てきたシャーロックのご学友のセバスチャンですよね。


「20世紀においてオッペンハイマーやアインシュタインタインが何の役に立ってるんだ?」
宇宙論妄想説を唱えた仲間が更に強気の発言をします。
「アインシュタインを非難するのは飛行機墜落事故を説明するニュートンを非難することと同じだよ」
スティーヴンがそう言うと「賢いね」なんて茶化すのですかさずセバスチャン(仮)が、
「向こうからくる女の子をスティーヴンがくどいてみせるよ。アインシュタインの相対性理論だけで」
と、言うのでびっくりのスティーヴン。

「僕らの名誉に関わることだ。頑張れ」セバスチャンとスティーヴンは同じ物理学専門なんでしょうか。
「OK。やるよ」そう言ってスティーヴンは女の子に話しかけます。

「今何時ですか?」なんて話から「僕の時間と君の時間の量は違うんだよ」などとわかりやすく話します。
「時間は絶対的なものではない、すべて決めつけられているものでしかないんだよ」
「時間は生きてるんだ。君が時間を遅く感じたらそれは君がとても速く動いているって事なんだ」

感動する女の子に「時間はとても大切なんだ」と自分にも言い聞かせるように話します。
遠くで見ていたセバスチャンは「やったね」と嬉しそう。

女の子は感動しながら「あなた何座?」なんて予想外の質問に狼狽えるオチでした。

「どうよ?」とニヤニヤ近づいてくるセバスチャン(仮)すみません、彼の名前がわからないので仮名にさせてください(笑)
と、カウンターでぼーっと立っている男に目が留まります。
宇宙物理学者ロジャー・ペンローズでした。


スティーヴンは靴紐をほどく事も難しくなっていました。

思うように力が入らない自分の身体にイライラしちゃってます。
お風呂の蛇口を捻るのも、結構力がいるんですよね。握力が低下するだけで生活はかなり不便になります。

これから更に悪化していく身体とずっと付き合っていかなければならない、それは本人にしかわからない苦しさです。
そしてメモ帳には「Dear Jane」と繰り返し書かれていました。練習?

↑この2行目は「I'm Fine」だと教えていただきました。
なので、「Dear Jane. I'm Fine」と書かれています。
ハービーさま、ご指摘ありがとうございました。

久しぶりにジェーンと劇場でデートです。
席につくために階段を降りていると突然階段から転げ落ちちゃいます。ベネさん体当たりの演技でこっちもびっくり。
少しずつ、だけど確実に筋力が低下していく過程が観ているだけでわかります。
演目はハムレット・・・のように思います。

もう椅子にちゃんと座ってるのも辛いんでしょうかね。
ハムレットのセリフの中の「私は殻の中に閉じ込められていても無限の広がりの中にいて・・・」に思うところがあるのか
じっと見つめています。てか、役者と見つめ合ってました(笑)

帰り道、自分の理論を話しながら歩いていますがジェーンはそれに対してうまくつきあえる女性ですね。

キスの途中で「待って」とジェーンが言うのでスティーヴンは「え?悪くなかったよね」って言ってるのが面白いです。
結局、バッグを席に忘れたことに気が付いただけでした。

お風呂の中でまた潜っている時間を計るスティーヴン。
結果が悪かったのか少し表情が悲しそうです。



その4に続きます。

BBCドラマ ホーキング その2

2013-09-13 12:19:23 | BBC ホーキング
原題:Hawking

首の線が細くて、ドラマ設定上の21歳としては年相応だけど本人28歳前後なんですよね。俳優って怖いw

その1の続きです。

以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。



1978年のストックホルム。

「お二人とも受賞されるんですか?」との質問に、アーノさんが長い道のりだったと言います。
2人とも同時にコップのお水を飲んだりして息が合ってる感じですが、ここまでくるには諍いとかもあったんだよって
事を示唆しているようにも思います。

再び1963年のホーキング家。
心配したジェーンがホーキング家を訪れますが誰もいないようです。
その頃パパとママはスティーヴンの病室にいました。
「医者は何も言ってくれないんだよ」と不満を言うスティーヴンに「医者はそうゆうもんだよ」とパパが言います。
パパも医者なので、専門は違うけど医者の考えてることはわかると言いますがそんな物言いに不満そうなママです。

病院から帰宅するとジェーンが待っていました。

一生懸命話をしようとしますが、パパもママもどこか上の空です。息子が大変な事になっているので仕方ないですね。

病室の向かいのベッドに小さな男の子が入院していました。
じっと見つめていると看護師さんが「白血病なのよ」と教えてくれます。

その言葉にちょっとショックを受けているような表情でした。


場面は再びストックホルム。
アーノさんが高感度アンテナについて説明してます。

アーノさんとロバートさんはベル研究所で電波天文学の観測のため超高感度低温マイクロ波アンテナの研究を行っていました。
アンテナを設置したら鳩が住み着いたんだ、と話すのでインタビュアーが「鳩の住処のほかにアンテナの役割はなんですか?」
と、聞くのでアーノさんは「銀河のかなたからくるノイズを観測したかったんだよ」と言います。
そしてロバートさんが「アーノのアンテナはよく出来ているんだ」と言うので「ドイツの血のせいだ」とアーノさんが言うと
インタビュアーはドイツ人である事に食いついてきます。

1970年代になってもまだ戦争が抜けきらない時代だったんでしょうか。単なる意地悪のようにも思いますが。
アーノさんは軽く受け流しながら、ロバートの作ったスイッチは素晴らしんだよとか話を本筋に戻そうとしますが、
「ドイツ生まれなんですか?いつ?1940年代?」としつこく聞いてきます。
アーノさんは「1930年代だよ」と答えますが隣のロバートさんは「ノイズの正体は熱なんです」と再び本題に戻そうとします。
「ノイズの正体が何なのか、来る日も来る日も調べたんだ。この熱が何なのかね」

1963年に戻ります。
スティーヴンが朝起きると男の子が寝ていたベッドが空になっていました。
「かわいそうだけど昨日の夜中に亡くなったの」と看護師さんが教えてくれました。
不安が大きくなったスティーヴンは医師に「僕の病気は何ですか?」と詰め寄ります。

「運動ニューロン病です」そう言って立ち去ろうとする医師に(爆弾落として逃げるなー医者!)
「それは何ですか?何が起きるんですか?」と聞くスティーヴン。
「動きを指示する運動神経が死滅し、脳が筋肉を動かす指令を止めるので信号は送られず筋委縮が起こります」
「それでどうなるんですか?」
「呼吸筋はそんなに早く衰えません」
「でも結局他の筋肉と同じように衰退するんですね。それは呼吸ができなくなるんですか?溺死のように」
このスティーヴンの質問に医師は答えず立ち去ろうとします。
「知能はどうなるんですか?」と最後に聞くと「影響ありません」とだけ告げ立ち去ります。

筋萎縮性側索硬化症は早くて3年から5年で死亡するケースが多いようです。
ちなみに現在でも確実な治療法はありません。

医師からの死刑宣告のような言葉にスティーヴンは動揺します。

動揺しながらも自分のするべき事を懸命に考えているような姿でした。


お風呂の中で息を止めて潜るスティーヴン。

潜ってる時間を計っていました。
今の自分の肺活量を確認しているのか、鍛えて衰退しないようにしているのか。


病名を知ったパパとママがお話しています。
「若いんだからやりたいようにさせるべきよ」とママが言います。
「小さい頃スティーヴンが星はどこからきたのか知りたがって中々寝なかったときがあって。」
「パパが答えを見つけておくから気にするな。って言ったんだけど・・・・結局見つけなかった」
そんな事を言うパパに「今はセンチメンタルに浸ってる場合じゃないのよ」とバッサリ。
「この病気は若いほど進行が速いそうだ。おそらくもって2年だろう」パパが言います。
ママは「生涯かけてあの子を支えるのよ。必ず支え続けるの。ケンブリッジに行かせてあげるのよ、あの子のために」

こんな時、母親はものすごく強さを発揮しますよね。こればかりは万国共通で逆に父親は気弱になります(笑)

ケンブリッジに向かう車の中のパパとの会話。
「博士号を取るににどのくらいかかるんだ」
「題目次第だけど頭が良くて順調に行けば2年くらいだよ」
「お前のアドバイザーは何ていうんだっけ?」
「シャーマ。デニス・シャーマ」
実はスティーヴンはホイル教授の指導を希望していましたが、希望が通らずデニス・シャーマさんになります。
後にとても幸運だったとスティーヴンの話す通り、デニスさんはスティーヴンの良き理解者になっていきます。

場面はストックホルムに変わります。

「私たちが受信した熱は絶対温度より2度冷たいはずだった。しかしその熱は3度高かった」

ホーキング博士関連で絶対避けて通れない物理です(涙)
物理学って普段疑問に思わない生活していて当たり前の事をすごく難しく検証していたりするので
すぐに私の頭はシャットダウンしちゃうんですが、理解できればかなり面白いんでしょうね、この世界は。

「銀河が発する熱より高かったんだ」
その原因として50年代に行われていた核実験の名残でノイズは降灰の音だと推測したと言います。
でも熱はずっと下がらず絶え間なく続いていました。

過去に戻り1963年春のケンブリッジ大学。
部屋に戻ろうと階段を上るスティーヴンですがすれ違う学生にぶつかった拍子に抱えていたレコードを落としてしまいます。

懸命に拾いますが、力が入らない様子です。病状が少し進んでいました。




その3に続きます。