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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

ジョーカー

2020-08-13 20:59:20 | 映画+ドラマ

Joker

Directed by Todd Phillips
Produced by Todd Phillips Bradley Cooper Emma Tillinger Koskoff
Written by Todd Phillips Scott Silver
Based on Characters by DC Comics
2019

ホアキン・フェニックスを見るたびに
お兄ちゃんが生きてたらどんな役者になっていたのかな、と今でも思います。
きっとホアキン同様演技派イケオジな役者さんになっていますよね。

 

ネタバレがありますのでご注意ください。

 

 

 

あらすじはWikiから引用です。

時は1981年。
財政難によって荒んだゴッサムシティで暮らすアーサー・フレックは、
アルバイトの大道芸人(ピエロ)の仕事に勤しんでいた。


発作的に笑い出してしまう病気によって精神安定剤を手放せないうえ、
定期的にカウンセリングを受けねばならない自身の現状に苦しみつつ、年老いた母を養いながら2人で生活していた。

冒頭は笑いながらカウンセリングを受けている場面から始まっています。
ちょっと屈折してる性格かなとは思うけどお母さんを大事にしてるし
普通に良い息子な感じ。

アーサーの夢は、一流のコメディアンになって人々を笑わせること。
日々思いついたネタをノートへ書き記し、
尊敬する大物芸人のマレー・フランクリンが司会を務めるトークショーで脚光を浴びる自分の姿を夢想していた。

↑マレー・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)

しかし仕事ではトラブル続きで、心からアーサーを受け入れてくれる者は外の世界にいなかった。
生活も酷く困窮しており、
ペニーはかつて自分を雇っていた街の名士トーマス・ウェインへ救済を求める手紙を何度も送っていた。

ある日のこと、アーサーは同僚のランドルから護身用にと拳銃を借り受けたが、
これを小児病棟の慰問中に落としてしまい仕事をクビになる。
絶望の気持ちで地下鉄に乗っていると、酔っ払った男3人が女性をナンパしている場面に出くわす。
そこで笑いの発作が起きてしまい、気に障った3人に絡まれて暴行されるも、反射的に全員を拳銃で射殺した。
罪悪や恐怖だけでなく、言い知れぬ高揚感がアーサーを満たしていった。

ある程度自分に自信が無いと前を向けないし何をやってもうまくいかないんだと思う。
孤独が彼を追い詰めていってしまった感じだけど
彼の性質は複雑な家庭環境にある気がしてなりませんね。


この地下鉄殺人は貧困層から富裕層への復讐と報道され、ゴッサム市民から支持を集め
貧困層と富裕層との軋轢が悪化、ピエロの仮面を被った市民による抗議デモが頻発した。

これまで誰からも認知されずにいたアーサーは気分を上げ、同じアパートに住むシングルマザーのソフィーと仲を深める。

意を決して出演したクラブでの初ステージは、笑いの発作に侵されながらもどうにか最後まで演じ切った。
そんな中、アーサーはペニーの手紙を盗み見、自身がペニーとトーマスの隠し子であるという内容を目にする。
真実を確かめるべくウェイン邸を尋ねると庭で遊んでいたトーマスの息子・ブルースと出会い敷地の柵越しに手品を披露する。

この作品、ずっと「ダークナイト」の前日譚だと思って観ていましたが
ブルース・ウェインの父、トーマス・ウェインが現役で登場してるし、
しかもブルース子どもだし、あれ?ジョーカーとバットマンの年齢差って??とちょっと混乱。
どうやら従来のバットマンシリーズとは世界が違うようです。

そこへ駆けつけた執事のアルフレッドに追い返されそうになり、
すかさず隠し子の件を焚きつけるもペニーの虚言と突っぱねられ、アルフレッドは彼女を「イカレ女」と呼ぶ。
逆上したアーサーは掴みかかるが、結局何も分からないまま帰宅。
するとアパート前はパトカーや救急車で騒然としていた。
実はすでに刑事たちはアーサーに目星をつけて調査に乗り出しており詰問にあったペニーは脳卒中で倒れてしまったのだ。

ソフィーに励まされながら、病院のベッドで眠る母に付き添うアーサー。
病室のテレビでは偶然にもマレーのトークショーが放送されており、
何とそこに先のステージでネタを披露するアーサーの姿が映し出された。
驚きつつも幸福感を抱くアーサーだったが、マレーはそのネタを面白おかしく揶揄するばかり。
憧れの人物から、「つまらないコメディアン」として晒し者にされ、ひどく失望した。

元々、人を笑わすのが好きだったアーサーはバスの中で子どもを笑わそうとする場面もありました。
これだけが彼のアイデンティティだったのにそれを否定されてしまったんですよね。

後日、アーサーは直接真相を聞くべく、トーマスが演劇を鑑賞している劇場へ警備員に扮して侵入。
トーマスが一人になった時を見計らって問い詰めた。
しかし隠し子の件は再び一蹴され、それどころか、ペニーは昔から妄想癖があり、
彼女による騒ぎを大きくしないようトーマスが手引きして、
養子にさせた孤児がアーサーであることや、恋人だった男にアーサーが虐待されているのを静観していた罪で
逮捕された経歴も彼女にはあると告げられる。

どうしてそこまで母を悪く言うのかと、話を信じられないアーサーは期待にすがるように、
「父さん」と呼んでトーマスに詰め寄るが殴り倒され、息子のブルースに近付けば殺すと吐き捨てられた。

アーカム州立病院を訪れたアーサーは、事務員からペニーの過去のカルテを強奪し中を見る。
そこにはトーマスの話が事実である証拠が残されていた。
また、アーサーが発作を患った原因も、
「虐待されても笑っているから」とペニーが虐待を止めなかったためであることが発覚。
全てに絶望したアーサーは大声で笑い、泣き崩れた。

「僕の人生は悲劇ではなく喜劇だったのだ」と悟り、病床のペニーを窒息死させた。
重い足取りでアパートへ帰りソフィーに慰めてもらおうと彼女の部屋へ入るがまるで初対面であるかのように怯えられる。
これまで2人で過ごした日々や、ペニーが入院した際に励ましてくれたことを回想するが、
ソフィーの姿はどこにもなかった。全てアーサーの妄想だったのである。

アーサーもまた母と同じ妄想癖があったことがわかる瞬間でした。
正直、ぞっとしましたね。
そしてその妄想がアーサーを正常に保つための手段だとしたら、こんなに悲しいことはないです。
アーサーはトーマスに「なぜやさしくしてくれないんだ、なぜハグをしてくれないんだ。」と責めていました。
誰かが心からアーサーを愛していたら彼はジョーカーにならなかったのかもしれません。

 

失意の中、一人で家にいるアーサーに、マレーのトークショーのスタッフから電話がかかってきた。
彼の映像を流した回が反響を呼び、生出演を求められたのだった。

放送当日。アーサーは自宅にて髪を緑色に染め上げ、馴染み深いピエロのメイクを施して準備を進めていた。
そこへ母親の死を悼んだランドルが訪問する。
しかし彼は以前アーサーを出し抜いたことなど気にもしない様子で、
実は警察への証言の口裏合わせを求めて来訪したに過ぎなかった。
アーサーは隠し持っていたハサミでランドルを殺害した。

そしてピエロのメイクを完成させて街へ乗り出し、
意気揚々と階段の踊り場で舞い踊っていたところ、張り込んでいた刑事たちに追いかけられる。

地下鉄へ逃げ込むと、これからデモに向かうピエロですし詰め状態だった。
刑事たちは誰が誰かも分からない電車内で無実の市民を誤射してしまい、ピエロたちの暴行を受ける。

まんまと追跡を撒いたアーサーは番組スタジオへ到着。
ようやく対面したマレーに対し、このメイクは昨今の情勢とは全くの無関係であることを告げ、
「自分を本名ではなくジョーカーと紹介してほしい」と依頼し了承される。

生放送が始まった。
アーサーは何度も繰り返したシミュレーション通りに事を進めようとするも、言うべきジョークを忘れる。
マレーたちから冷やかされつつノートを取り出し、自分の書いた言葉を見て考えを変化させる。
地下鉄での殺人を犯したのは自分だと大胆に告白すると、
続いてゴッサムの格差社会を非難し始め、積もり積もった怒りをぶちまける。

自分のような社会不適合者は、そうでない者から奴隷のように蔑まされる存在でしかなく、
善悪や笑いの基準も社会的に力のある人間が主観で決めており、トーマスも含め世の中は不愉快な連中ばかりだとまくし立てる。

その見解を否定し、殺人を犯したアーサーを非難するマレーだが、
アーサーは彼もまた不愉快な連中と同じ立場の人間であり、自分を番組に出演させたのは笑い者にするためだと改めて断罪。
呆れたマレーはスタッフに警察を呼ぶよう指示するが、怒りに震えるアーサーは拳銃を取り出しマレーを射殺した。

パニック状態になって逃げ出す観客らをよそに、テレビカメラの前でステップを踏むアーサー。
カメラに向かってマレーの決め台詞「That's life!(それが人生!)」を真似しようとした瞬間に放送は中断され、
駆け付けた警察に取り押さえられた。

アーサーの凶行は図らずして、貧困層が憎悪を爆発させる要因となってしまった。
一瞬にしてゴッサムシティはピエロに扮した市民の暴動によって混沌と化した。
富裕層の人々が悪辣な暴行を受け、街のあちこちで火の手があがった。
家族で舞台を鑑賞していたトーマスは、騒動を避けるべく路地へと逃げ込む。

しかしそれを見ていた暴徒の一人によって妻もろとも射殺され、息子のブルースだけが生き残った。
パトカーで護送されていたアーサーは暴徒が駆る車の衝突によって救出される。
パトカーのボンネットへ立ち上がり、自らの血でグラスゴースマイルのようなメイクをして、
彼を救世主として讃え歓喜の声をあげる暴徒を見下ろしながら、恍惚した表情で踊るのだった。

場面は変わり、どこかの病院で精神分析を受けるアーサーの姿が映される。
ジョークを思いついたと言う彼に対し、カウンセラーはそれを話すよう頼む。

しかしアーサーは、「君には理解できないさ」と断り、フランク・シナトラのThat's Lifeを口ずさむ。
そして血の付いた足跡を残し、病院の職員に追われながら脱走を図ろうとするところで、映画は幕が下りる。

あらすじはほぼ丸写しです。長くてすみません。

ラストはいきなり「精神分析を受けるアーサー」の場面なんです。
あの暴動からの経緯がまったく描かれていません。

冒頭でカウンセリングを受けるアーサーが発作で笑っていて、
ラストの分析を受けているアーサーも笑っていますが
監督曰くアーサーが初めて自分の意志で笑っているんだそう。

つまり今までのすべてがアーサーの夢或いは妄想だった可能性もあるんですよね。
精神分析中も手錠はしていましたがもしあの暴動の後に逮捕されたとしたら
もっと厳重警戒されてしかるべき凶悪犯罪者な扱いになると思うのですが・・・・

そして最後の血の足跡の意味はやはり精神分析医をお殺りになってしまわれたのかと。
どこまでが現実でどこまでが妄想かわかりませんが
すべて妄想だとしたら今ジョーカーはDCの、従来のジョーカーと同じ世界だとも言えますね。

アーサーはマレーに「善悪や笑いの基準も社会的に力のある人間が主観で決めている」と言っていました。
それはそうなんだろうけど結局は自分を受け入れない社会は悪だって言っているわけで。
どっか大人になりきれていないようにも感じられ、
それはまさに家庭環境が大きく左右しているのかなと。

IGNに面白い記事がありました。
『ジョーカー』は社会に害をもたらす“危険な映画”なのか?

批評家の間で「意図せずにジョーカーを英雄的な人物、憧れの対象のように描いている」と
問題視されているとありました。
それに対し監督は
「この映画は世界中で起こっている愛情の欠如や子供時代のトラウマ、思いやりの欠如がテーマだ。」
と言い、
ホアキンは
「ほとんどの人は、何が正しくて何がいけないかを判断することができると思う。
それができない人間は、どんなものであれ自分の好きなように解釈するものだ。
だから視聴者に何が正しくて何が悪いのかという倫理観を教えるのは、映画製作者の責任ではないと思う。」

私もそう思います。

映画や本が悪影響を及ぼすとクレームを入れるケースが多々ありますが
倫理観は子ども時代から身についていくものだし、
善悪の判断がきちんとできるように教えるのが親や保護者や教育者など
まわりの大人ですしその責任があります。
一応この映画はR15ですしその年齢ならば判断はつくでしょうしね。

それはさておきこの映画で一番言いたかったのはホアキンさんの熱演、いえ怪演というべきでしょう。
そりゃ、オスカーだって贈られちゃいますよ。
アーサーが内に秘める怒りや狂気までも見ごとに演じていました。
その怪演の共演者がロバート・デ・ニーロなのも感慨深いです。

アメコミのヴィラン誕生編となっていますが
DCのヴィランのみならず現代の社会においてなぜ犯罪者が誕生するのか、
その一因が垣間見えるような作品でした。


映画版 ダウントン・アビー その2

2020-08-02 16:05:17 | 映画+ドラマ

Downton Abbey

続きです。

パレードも無事に終わりました。
メインイベントであるディナーに向けてクローリー家の使用人たちは
みんなで結託し主導権を取り戻すことにしました。

アンナとベイツのプランにエリスも協力しロンドンに帰京させたり睡眠薬で眠らせたり。
パットモアさんの料理で国王夫妻をもてなすことに成功しました。

給仕中料理を褒められついパットモアさんが作ったと
誇らしげに言ってしまうモールズリー。

絶対にやらかすとは思っていましたが憎めないですよね、この人。

その頃トーマスはエリスとヨークに行きエリスが実家を訪ねている間待っていた
パブの客にゲイクラブに誘われます。
しかしクラブに警察の取り締まりが入り逮捕されてしますトーマスですが
エリスによって釈放されます。
実は同性愛者だとトーマスに告げるエリス。トーマスにもやっと春が!

一方、伯爵たちはヘアウッドでの国王夫婦主催のパーティに出席。

左のメアリーのティアラはクイーン メアリーズ フリンジ ティアラ?

国王がバーティにアフリカ行きの免除を伝えます。
女王に説得されたと言う国王。女王はコーラ夫人から相談されていたと後に話します。
やっぱり女性は頼りになります。

レディ・バグショーはイザベルのアドバイスでヴァイオレットに真実を伝えることにしました。
何だかんだとイザベルはヴァイオレットの理解者で、
今回も真実を知ればヴァイオレットは味方になるとレディ・バグショーにアドバイス。

その通り、ヴァイオレットはルーシーが財産を受け継ぐことに理解を示し、
さらに今後トムとルーシーが親睦を深めそうだと聞き、
「私が自ら切手を貼ってあげるわよ」とふたりを応援すると表明。

メアリーは今回の一件でクローリー家を背負うことに疲れていましたが
ヴァイオレットから自分の余命が長くないことを聞かされます。

この場面、泣きましたよー。
ヴァイオレットの潔さは本当に気持ちよいほどで見習いたいです。
メアリーならダウントンを守っていけると伝えメアリーもそれに応えます。

みんなの踊る姿を映画で見守るヴァイオレット。泣くわ。

今回は2時間という事で様々な問題もスッキリ解決して
それぞれがみんな幸せに過ごすラストだったのでほっとできる映画でした。
何しろ登場人物が意地悪な人はいるものの基本みんな良い人なんです。

特にコーラさんは母親としても妻としても人間としても最高です。
いつまでも見ていたいおふたりです。

でも一番はやっぱりヴァイオレットさん。
最高にかっこよいです。

ダウントンの人たちも様々な問題に向き合い受け入れてきたことで
成長というか学習してこられたことがとてもわかるストーリーでした。

ヘンリーはずっと留守にしていてやっと舞踏会に現れました。

スマートなお二人でとってもお似合いですが私はやはりマシューがいないと寂しいよ。

幸せな2時間でした。
またいつか続編作ってください。その時はぜひマシューを・・・・


映画版 ダウントン・アビー その1

2020-07-26 10:52:06 | 映画+ドラマ

Downton Abbey

Directed by Michael Engler
Produced by Julian Fellowes Gareth Neame Liz Trubridge
Screenplay by Julian Fellowes
Based on Downton Abbey by Julian Fellowes
2019 UK

大きなスクリーンで観るのを楽しみにしていたのですが
新年早々入院していたので行けずに超絶がっかり・・・・
衣装やお城を大画面で観たかったんです。

先月から配信が始まり無料になるまで待とうと思っていましたが
我慢できずにレンタルしました。

さすが映画版、最初から最後までお衣装やティアラを楽しめました。目の保養です。
私はイーディスの衣装が一番好きで、もちろん今回もステキ過ぎました。

ドラマ知らない人、忘れちゃった人におさらい動画もありました。
懐かしいけどマシューの死は今観てもやっぱり悲しい。
映画『ダウントン・アビー』約10分でおさらいできる特別映像

ここでもさくっと人物のおさらい
左:ロバート・クローリー(グランサム伯爵)とコーラ夫人
右:長女のメアリーと伯爵の母、バイオレット

次女のイーディスと夫のバーティ(ヘックスハム侯爵)
マシューの母イザベルと夫のマートン男爵

亡き三女シビルの夫とメアリーの現夫ヘンリー・タルボット
元執事のカーソンと妻で家政婦長のヒューズさん

伯爵付の従者ベイツと妻でメイド長のアンナ
料理長のパットモアと助手のデイジー

現執事のトーマスと下僕でデイジーの婚約者アンディ
元マシューの執事で今は教師兼下僕のモールズリーとコーラ付の侍女バクスター

相関図はこちら。
ダウントンアビーキャラクター

オープニングから聞こえてくるいつものメロディが嬉しいです。
1927年。
伯爵の元にイギリス国王ジョージ5世とメアリー王妃夫妻が
ダウントン・アビーを訪問するという手紙が届くところから始まります。

緊張が走る使用人たちですが先乗りした王室の使用人たちにお役を奪われ
出番が無くなりそうな皆さん。
訪問の成功を任されたメアリーはトーマスへの不安からカーソンさんを復帰させます。

カーソンさんが仕切ると聞いたトーマスは休暇を取りますとあっさり引き下がります。
王室の執事がウザいし面倒だったから、まーいっかって感じでしょうか。
しかも国王の衣装係のイケメン、エリスからヨークに誘われて楽しそう。


国王一家がご到着します。
ロバートの従妹、レディ・バグショーが王妃の侍女として同行します。
子どものいないレディ・バグショーの財産の相続でバイオレットと揉めていました。

レディ・バグショーは侍女のルーシーの相続を望んでいました。
実はルーシーはレディ・バグショーと夫亡き後に愛する男性との間にできた娘でしたが
出自を明かしていないためバイオレットにとってはただの侍女だったのです。

チェトウッド少佐がパレードの警備と称しトムに近づきますが
実は王の暗殺を狙っていたアイルランド独立派でした。
しかし少佐に疑いを持っていたトムは彼の行動に気づき暗殺を阻止しました。

トムは今回も大変おいしい役どころでした。
暗殺は阻止するし夫との不仲に苦しむ王の長女、メアリー王女を王女とは知らず
相談にのり解決させてしまうとか、ルーシーと知り合い、恋に発展させてるとか。

タペンス・ミドルトン はエジソンズゲームでエジソンの妻メアリーを演じています。

王室を支持しないトムはクローリー家の人たちとは相容れない思想の持ち主ですが
それでもクローリー家の人々は愛する大切な家族なんだと話していました。


メアリー王女とトム。

そしてイーディスの夫バーティは国王から皇太子のアフリカ訪問に同行を求められますが
妊娠していたイーディスは出産日にバーティが不在になると反対します。
公爵家に嫁いだイーディスは公務ばかりの生活に疲れていました。

それぞれ問題を抱えながら夜が近づいてきます。

続きます。


エンツォ レーサーになりたかった犬とある家族の物語 その2

2020-07-05 17:42:38 | 映画+ドラマ

前回予告編のリンクを載せるの忘れていました。
予告編です。
エンツォ レーサーになりたかった犬とある家族の物語 

予定日が近づいたクリスマスの日、
デニーにデイトナ24時間レース出場の話が舞い込みます。
デイトナは世界三大耐久レースの一つでデニーにとってはキャリアアップのチャンスでしたが
出産に立ち会えないかもしれません。けれどイブに背中を押され出場を決めます。

イブは母親とエンツォが見守る中娘のゾーイを出産します。
エンツォはすっかりゾーイの遊び相手になりました。

順調に成長するゾーイは7歳の誕生日を迎えます。
「私のお兄ちゃん」と紹介され誇らしかったとエンツォ。

幸せは長くは続きませんでした。

デニーはレースに勝てない日が続きます。
留守がちで娘と過ごす時間も少なくデニーはレースをやめることも考えていました。

この頃からイブは度々頭痛に襲われ鎮痛剤を飲むようになっていました。
エンツォはイブから漂う異臭に気づきましたが警告することもできません。

イブはデニーにレースを、夢を諦めないでくれと言います。
ふたりを見守るエンツォは不安そうに寄り添います。

デニーの実力が認められレースチームに参加することになりました。
イブはエンツォのお散歩中に倒れてしまいエンツォは吠えて助けを呼びます。
病院に運ばれたイブは脳腫瘍だったことが判明します。
デニーはイブに付き添うためレースを休むことにしました。

デニーは慣れない家事に奮闘します。
ゾーイはお人形をママと同じように髪を短く切ります。
そんなゾーイを見守るエンツォ。

夏になりゾーイは時々イブの両親の家に泊まりました。
イブは病状が芳しくなくひとり部屋で落ち込んでいると
エンツォがリードを咥えデニーをランニングに誘います。

秋になるころには家事も手馴れてきたデニー。
ゾーイと協力してイブのいない家を守ります。

ようやく退院したイブはひとまず実家で過ごすことに。
ゾーイもしばらく一緒に実家に泊まることになりました。

「私のためにレースをあきらめないで」とイブ。
クリスマスが過ぎイブは静かに旅立ちました。

葬儀が終わるとイブの両親はゾーイを引き取りたいと言い、
拒否するデニーに父親は訴状を見せます。
腕をつかまれたデニーは振り払おうとし父親にケガをさせてしまいました。
それを故意にやったと主張し傷害事件として扱われることに。
ゾーイは両親の家で過ごすことになりました。

エンツォは久しぶりにサーキットに行きます。
デニーはそこでフェラーリのテストドライーバーの誘いを受けますが
訴訟が終わるまで待ってほしいと頼みます。

デニーは両親から監護権を諦めれば刑事事件にはしないと持ち掛けられます。
迷いを吹っ切るため雨の中エンツォとランニングに出ますが
老齢のためデニーのペースについていけなくなったエンツォが無理をして車に轢かれてしまいます。

腎臓を損傷したものの軽症ですみましたが
老犬のためこれがきっかけで終わりに向かうかもしれないと獣医に言われます。

治療費もままならくなったデニーは両親の申し出を受けることに。
デニーがサインをした契約書をエンツォは奪い取りびりびりに破いてしまいます。
それを見たデニーは裁判で闘うことを決心します。



そして裁判の日。
良心の呵責から母親が証言を覆しデニーが勝訴しました。
そしてフェラーリの仕事を引き受けイタリアに旅立つことに。

ゾーイは9歳の誕生日を迎えます。
両親もお祝いに駆け付けデニーと和解します。

そして冒頭の場面になります。

「死は終わりじゃない。人に生まれ変われるのは準備の出来ている犬だけ。
私は準備ができている。」とエンツォ。
エンツォの寿命が長くないことを悟ったデニーはエンツォを乗せてサーキットを走ります。



様々な事を脳裏に浮かばせながら風を感じるエンツォ。

「お前は最高の友だちだ」とデニー
もう一周走ってくれ、もっと早くとエンツォは吠えます。

そして8年後。
夢をかなえたデニー。
フェラーリのパドックにゾーイがゲストを連れてきます。

息子がデニーの大ファンで息子もレーサーになりたいと思っている、と父親。
彼は名前は「エンツォ」


名前を聞いたデニーは「旧友と同じ名前だ」と言いゾーイと目を合わせます。
そして彼、「エンツォ」をレーサーにするためサポートすることを決心しました。

ここで終わりです。
ラストはステキなサプライズでした。
ずっとダニーや家族を支えてきたエンツォは少年に生まれ変わり
今度はデニーに支えられ夢をかなえようとするんですね。

途中、イブの両親、特に父親がちょっと悪人になってしまいますが
最終的にはご両親も改心し、というかこれもイブへの愛からきたことなので
それを除けばダニーの周囲はみんな良い人で、そこも観ていて安心できる要素でした。
イブとの別れは悲しかったしエンツォの最期も泣けましたが・・・


ダニーが話したドライバーの心得とかセナの事とかがエンツォ視点で語られのも面白かったです。
ダニーと過ごした記憶を忘れなければきっと少年エンツォも偉大なレーサーになることでしょうね。

 

 

 


エンツォ レーサーになりたかった犬とある家族の物語 その1

2020-07-02 21:58:17 | 映画+ドラマ

The Art of Racing in the Rain

監督 :サイモン・カーティス
脚本 :マーク・ボンバック
原作 :ガース・スタイン『エンゾ レーサーになりたかった犬とある家族の物語』
2019年アメリカ

お久しぶりになってしまいました。
雨ばかりで体調も気分も下がり気味な毎日です。

東京はコロナが拡大傾向にありますが
慌てず騒がず三密を避け消毒、手洗いを徹底し
ソーシャルディスタンスをひたすら心がけてまいりましょう。

しかし、ついこの間まで非常事態宣言中だったとは思えないほど
駅も街もレストランも普通に人が大勢いるんですよね。
今月からあちこちの施設が通常営業になりましたが東京の感染者が100人を超えてしまったので
今後どうなるのか・・・・

私も今はテレワークは週二日ですが出社日もほぼ会社と家の往復で、
空いている時間も相変わらずマスク作りとドラマや映画ばかり観ています。

で、先日ようやくこの映画を観ることができました。

いつも殺伐とした作品ばかり観ているせいか
たまにこんな優しい映画を観るとほっとします。

動物ものにありがちなお涙チョーダイのストーリーではなく、
そのストーリーも終始ワンコ目線で進んでいくのでかなりシンプルです。

監督のサイモン・カーティスは「グッバイ・クリストファー・ロビン」の監督さんです。
この映画もグッバイ・クリストファー・ロビンも日本では上映してないんですよね。
両作品とも良質な映画だと思うのですがなぜ?
以前書いた感想です。グッバイ・クリストファー・ロビン

 

冒頭はそのワンコ、エンツォが老いと病気で最期の時を迎える場面から始まります。
デニーの腕の中で穏やかに身体を預けるエンツォ。
「経験を十分に積んだ犬は来世で人間に生まれ変わることができる」
これがエンツォの信念でした。


そしてストーリーはエンツォの回想という形で進みます。
エンツォの声はケビン・コスナーです。つーか気が付きませんでした私。

レーサーのデニー・スウィフトは雨のレースを得意としたドライバーで
才能はあるもののなかなかチャンスに恵まれませんでした。

おっとそういえば日本にも雨のレースが得意なレーサーがいましたね。
そう、元F1の中島(父のほう)です。
彼は富士グラチャン、富士グランチャンピオンレースの時によく見ていましたが
まさかF1に進出するとは思いませんでした。

話が逸れましたが、
演じているのはマイロ・ヴィンティミリア 。
マイロといえばHEROES/ヒーローズのイメージですが歳を重ねてもかっこいいです。

デニーは通りすがりに見つけたゴールデンリトリバーの子犬を引き取り
エンツォと名づけて一緒に暮らします。

エンツォはフェラーリの創始者、エンツォ・フェラーリの名前です。
レーサーが目指すのはやはりフェラーリのドライバーになることなんでしょうね。

デニーはエンツォをサーキットにも連れて行きました。もふもふ

サーキットに馴染んでいたエンツォにとってサーキットは
家よりも自分のホームだと感じる場所のようです。

そんなふたりの幸せな生活に新風が吹き込んできました。
スーパーで出会ったイブと恋におちます。

「マンマ・ミーア」のアマンダ・サイフリッド が演じています。
いつ見てもキレイです。髪もきれいで「まんま・ミーア」の花嫁姿はまるで妖精でした。

何となく面白くないエンツォをよそにふたりは結婚。
エンツォもリングボーイとして大活躍です。

結婚式を挙げた邸宅はイブのご両親の家でわかるように裕福な家庭です。
なのでデニーがあまりぱっとしないレーサーなのも気に入らない様子の父親です。

デニーはレースで留守になることが多く、
イブを守るのはもっぱらエンツォの役目でした。

長いのでふたつにわけます。