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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Sherlock 4-3 最後の問題 感想

2017-07-29 00:20:19 | Sherlock S4E3
とうとうラストになってしまいました。
「最後の問題」の感想・・・ではなく愚痴大会です。

↑今思えば私たちの気持ちをよく表してるかも。


以前書いたちょっとだけ感想はこちらです。
Sherlock 4-3 The Final Problem ちょっとだけ感想

ふと思ったのですがシャーロックとジョン、そしてメアリーの関係は
ちょっと「明日に向かって撃て」をオマージュしてるのかなあと。
この映画はブッチとサンダンスのブロマンスでありながらエッタというヒロインがいて、
サンダンスの恋人なんだけどブッチとエッタも仲が良いんです。
最終的にはエッタはふたりの前から去るんですけどね。
見た事ない方は本当に本当に見て欲しいです。


・・・ちょっと話が違いますね。


E3はわからなかった英文が多かったので本当は放送を見てから書きたかったのですが
うっかりすっかり録画を忘れてしまいました。
仕方がないので微妙な内容のまま進めていきます。
放送された内容とちょっと違う事を言っているかもしれませんがお許しを。

ジョンがユーロスに撃たれたかのようなクリフハンガーはあっさりクリアし、
何事もなかったかのように次の事件に取り掛かるシャーロックとジョン。
それにしてもマイクロフトの子役がナイスキャスティングでした。

シャロコンに出るんですね。

あ、そういえばNHKはユーロスじゃなくてユーラスだったんですね。
私も最初はEurusだからユーラスって書いていたけど実際には「ユーロス」って聞こえていたので
ずっとユーロスって書いていました。


それはともかく、
S4E3でついにマイクロフトが依頼人の椅子に座るわけです。
でも今回のオープニングは結構好きなんです。
マイクロフトを嵌めてここぞとばかりに畳みかけるジョンとか。


ただ、シャーロックの毒っ気がほとんどなかったのが寂しかったかな。
あまりマイクロフトを皮肉った場面がないんですよね。怒ってるだけで。
でもこのあたりまではちょっとワクワクしていました。

ドローンを囲んであれこれ話す場面もちょっと好き。
ホームズ兄弟が初めて思いやっているような会話もあったし。
ただやっぱりシャーロックに毒がなく素直すぎるような気もして・・・
今生の別れになるかもしれないからこそ、普段通りでいて欲しかった面もあります。


いつまでも兄に反抗的な弟と常に冷静に行動し反抗的な弟を可愛いと思いながらも上から目線でバカにする、
これがBBC版ホームズ兄弟だったのに・・・・
こんなのシャーロックじゃなーい!と思う以上に、マイクロフトじゃなかったです。
あんまりです。こんなマイクロフトは見たくなかったと思う場面がS4は多すぎます。
シャーロックと一緒になって人間味を出さなくてもいいのよー。


そしてドラマはスパイアクションから羊たちの沈黙へ・・・・


私、イマイチ理解できてないのですがどうして最初から変装して潜入しないとダメだったの?
しかもマイクロフトは重体まで装って。
マイクロフトはここの管理してたのなら正面から入ればいいのに、と思ってるのですが
なんでダメなんでしたっけ?←だから放送見ろと・・・
抜き打ち検査って事なのかしら。

ともかく、シェリンフォードに入りユーロスとご対面です。

最初は天才がシャーロックひとりだったのに実は兄もモリアーティも天才で。
兄は天才とはちょっと違いますね。エリート官僚にふさわしい才能はあるけれど。
モリアーティは原作に準拠しているからいいとして。

今ではシャーロックをも凌ぐ頭脳とジョンよりも腕の立つ射撃の持ち主でスパイ中のスパイなメアリーと
シャーロックをも凌ぐ頭脳とストレンジ先生も顔負けのマジックで相手を洗脳するユーロス。

バナナフィッシュの作者、吉田秋生先生がキャラクターを天才設定にしておくと、
あり得ない事でも天才だからで済むから楽だと仰っていたことがありましたが。

確かに天才にしておけばより高度な対決が簡単に実現しますが
中身のうすーいペラペラな対決になりがちなんですよね。

飛行機の少女って結局ユーロスの自作自演だったのもある意味驚きでしたし、
少女が実在するとあっさりと信じるシャーロックにも驚きです。

飛行機と少女は、
母親も(父ちゃんは?)誰も自分の声に応えてくれない、
そんな自分の声に応えてくれたのがモリアーティ。
パイロットもいないのでコントロール不能だし、このままいくと被害が大きくなる
助けを求めていたのは自分を止めて欲しかったから、って事になるのでしょうね。



そんな妹の孤独に気づいたシャーロックは抱きしめて彼女の冷たい心を溶かす。
ホームドラマの王道だとは思いますが、
でも妹は矯正不可能でしょ。
いや、しかしいくら遊んでもらえない孤独感があったとしてもあれだけ殺したら、
理由にもならないし同情もできないって。

一番モヤモヤするのはそれに対して本人の反省もないし、
両親もユーロスの身を案じているだけで、彼女の罪に対してはほとんど触れていないんだもん。
しかもヴィクターはまだ子どもだったのに。
ここまで家族愛を前面に出したんだから、一緒に罪を償っていくとかそういうのも入れないと。

S3のクリフハンガーのモリアーティはユーロスの仕業という事で良いのかしら。
私の考察、あのモリアーティはホームズのもうひとりの兄弟の仕業というのは当たってたけれど、
シャーロックの兄だと思ってたし、シャーロックを東欧に行かせない策略だと思ってました。
しかも兄はモリアーティの組織に潜入しているという設定で、もちろんメアリーはモラン大佐です。
・・・今考えるとかなり恥ずかしい妄想でした。


そんなメアリーがまさか最後を飾るなんて思ってもみなかったです。
しかもいつの間にか彼らの女神になってるし。
「My Baker Street boys.」はハドソンさん以外認めません。

そういえば、死者からのDVDメッセージはジョンにとって2度目ですよね。
爆発も2度目だし。
S4は今までのネタの使いまわし?と思いましたがもしかして過去の総決算的な意味だったのかしら。


最後にレストレードがシャーロックの事を「Good one」って言っています。
警察官がシャーロックの事を「グレート」って言うとレストレードが
「No, he’s better than that. He’s a good one.」と。
そのGood oneをS1と同じ訳にしてくれればとても意味のある言葉になったのにって、
ツイッターで見かけて、すまん、私も違う言葉にしてた(汗)

この「Good one」は結構悩んで悩んで悩んだあげく
「いや、彼はグレートどころじゃない。彼は最高の男だよ。」ってしました。
「グレートよりも上」って言ってると思ったので、
ピンクの時の「Good one」と同じ日本語を今回の「Good one」にすると
ちょっとつながりが悪いような気がしたんです。


でもあらためてピンクの時のレストレードのセリフを読むと
「Sherlock Holmes is a great man.
And I think one day, if we’re very, very lucky, he might even be a good one.」
(シャーロック・ホームズは偉大だからな。
それである日考えるんだ。もし俺たちがものすごく運が良かったら、いい奴になるかもしれない。)
と、なってるんですよね。そういう事なのかー。
「グレート」がそもそもレストレードのセリフだったんですね。


じゃあ、もっとシンプルに「いや、彼は偉大なんかじゃなくて、いい奴なんだ。」とか。
或いはピンクの時の「いい奴」を「最高の男」にするとか。

もしかしたらモファティスはこのセリフを着地点に決めていたのかもですね。
Good manて言わせるためにシャーロックを成長させたとか。

もちろんピンクのレストレードのセリフを聞いた時にきっとこれからシャーロックは
いい人になっていくに違いないと誰もが考えたと思うんです。
で、シャーロックはジョンと出会っていろいろな事を学習していっているように見えましたよね。
「No good?」とかジョンに確認をしたり、モリーにごめんねってお詫びのキスもしていたし。


シャーロックはいい奴だったとは思いますけど、表現方法を間違えているだけで。
その表現方法も含めてジョンに出会ったことで変わったんだと思いたかったです。
そしてジョンもシャーロックと出会ったことで救われたと思いたかったです。

「ちょっと忙しくて、トリックとか考えるの面倒だったんだよね。
ごめん、ごめん、今回の話は無かったことにしてやり直してもいい?」
とか言ってくれないかなー、モファティス。

だってもしS5とかあったとしてもロージーどうするの?
まさか天才に育ったロージーがメアリーの代わりに捜査に加わりますって展開?

いろいろと文句を言っていますが、きっと言いたいことってひとつだと思うんです。
「変人じゃないシャーロックなんて・・・・」

モファットさんがシャーロックは感情を捨てなければならないくらい感情豊かなんだと言ったことがありました。
感情豊かなのは全然いいんですよ。
事件が起きて、クリスマスだと小躍りするのも感情豊かと言えるし。
でもS4のシャーロックはまったくの別人で、もしかしてパラレルワールドなのか?
S3も大概だったけど、S4を観たあとだとS3がすごく面白く感じるわ。

一点、気になるのがベネディクトは今回のシャーロックをどう思いながら演じていたのでしょうね。
これでいいと思ってたのかしら・・・・何か思ってそう・・・・

今回は前回の縁故採用がいろいろ仇になってる気もしますがどうなんでしょ。
縁故採用って楽なのかも。キャスティング悩まなくていいだろうし。

うまくまとまっていませんが今回はこの辺で。
最後に私のお気に入りのIndica Watsonちゃん。
翻訳マラソンでも何度も言っていたような気がしますが変態ではありません。




Sherlock 4-3 The Final Problem その19

2017-07-13 20:43:10 | Sherlock S4E3
Sherlock Series 4 Episode 3

Director:Benjamin Caron
Writers:Mark Gatiss and Steven Moffat

場面が入り組んでいるのでわかりづらいかもです。
メアリーのメッセージは青字にしました。

ラストです。




マイクロフトのオフィス。
マイクロフトの向かい側にパパが座っていますがママは立ち上がってマイクロフトに詰め寄っています。
その後ろでシャーロックが静かに立っています。


ママ:生きてる?今までずっと?
どうやったらそんな事が可能になるの?
MH:ルディおじさんが手配をし・・・・
私はそれを継続するのがベストだと考えた。
ママ:なぜそうしたのかなんて聞いてないわよ、バカね。
どうやったのかって聞いてるのよ。
MH:優しい人間になりたかった。
ママ:優しい? 優しい?
お前は私たちに娘が死んだと言ったのよ。
MH:彼女がどうなったか話すよりは良いと思ったのだ。
すまない。


ずっと黙っていたパパがここで立ち上がります。

パパ:彼女がなんであろうと、今がどうだろうと、マイクロフト・・・
彼女が娘だということには変わりないんだ。
MH:私の妹でもある。
ママ:それならもっとうまくやるべきだったわね。

シャーロックが口を開きます。

SH:マイクロフトは最善を尽くしたんだよ。
ママ:なら、彼の能力が劣っているという事ね。
パパ:彼女はどこに?
MH:シェリンフォードに戻した。今回は厳重に管理している。
大勢の人が亡くなったし。

シェリンフォード近くの海岸にヘリで降り立つシャーロック。



マイクロフトのオフィス。

MH:チャンスがあれば彼女は再び殺人を犯すだろう。2度と外に出ることはない。
パパ:彼女に会えるのか?
MH:会っても無駄ですよ。

シェリンフォードに入ったシャーロックはユーロスの独房に向かいます。

マイクロフトのオフィス。

ママ:よくもそんなことが言えるわね。
MH:話さないのだ。誰とも決して話をしようとしない。
我々の及ばないところに行ってしまった。
今はもうどんな言葉も彼女には届かない。

ママ:シャーロック。

シャーロックがママを見ます。


ママ:どうなの?

シェリンフォードのシャーロック。


再びマイクロフトのオフィス。

ママ:あなたはいつも分別があったじゃない。
どうすればいい?


ユーロスの独房の前に立つシャーロック。


ユーロスは背を向けたまま微動だにしません。
シャーロックはバイオリンを取り出し、チューニングを始めます。


そしてゆっくりを弾き始めます。


シャーロックはユーロスの様子を伺いますがまったく動きません。


221B。
シャーロックとジョンが爆発の残骸を拾いながら歩いています。


ちゃんとヘッドフォンをつけてあげるジョン。


シェリンフォードでバイオリンを弾き続けるシャーロック。
その時、ユーロスが立ち上がります。
驚くシャーロック。


221Bから再びシェリンフォードに向かうヘリが映ります。



ユーロスがバイオリンを手にし、弾き始めます。
手が止まっていたシャーロックも一緒に弾き始めます。



ジョンの家。
ジョンがシャーロックに電話をしています。

JW:ああ、うん、君がここに来た方がいいと思う。

ジョンの手には「MISS YOU」と書いてあるDVDがありました。


ユーロスとシャーロックがバイオリンを弾く場面から、
ジョンの家でDVDを再生する場面に変わります。


ジョンの様子を窺うようにしたあと、テレビの画面を見るシャーロック。


笑顔のメアリーが映ると、少し悲し気なジョン。


メアリーが話し始めます。

P.S.
私はあなたたちふたりの事はよく知ってるわ。私がいなくなったらどうなるのかも。
本当のあなたたちをわかってるから。



再びシェリンフォードを訪れるシャーロックの場面からジョンの家に変わります。


ハイになるために事件を解決するジャンキー・・・
そして、戦争から未だに帰らないドクター。



バイオリンを弾くシャーロックとユーロス。


でもね、あなたたちがどんな人かなんてどうでもいいの。

つまりあなたたちは伝説的な人物であればいいのよ。冒険物語のね。

(いつでも連絡してくれ。 SH)

絶望した人たちや愛を知らない人たち、迫害された人たちにも最後の砦がある。
誰にも最後の控訴院がある。


バイオリンを弾くシャーロック。



残骸がなくなり、ジョンが壁にスプレーでマークを描きます。


シャーロックが銃でマークに向かって撃ちます。


そしてハドソンさんに怒られると。

シェリンフォード。

ユーロスの表情が柔らかくなってきました。


踊る人形。


あまりにも奇妙だったり、耐えられなかったり、
とてつもなく恐ろしい人生にも、最後の望みはある。



↑ちょっと見えづらいですがこれがポール・ウェラー扮するバイキングの衣装を着た死体です。

それでもダメな時は・・・・
むさ苦しいフラットに口論をしながら座っているふたりの男がいる。



(ほーらロージー)


(パパですよー、とか言ってるのでしょうか。それともワトソン?)


彼らはいつもそこにいたし、これからもそこにいる。





私がこれまで出会った中で最も素晴らしく賢明な男たち。


My Baker Street boys.




(やっとご両親が面会できる状態になりました。マイクロフトの手をにぎるママ。)


Sherlock Holmes and Doctor Watson.








以上です。
拙訳を最後まで読んでくださりありがとうございます。

メアリーのメッセージはイマイチ自信ありません・・・(いつもだけど)

次は感想を書きます。

しかし、シャーロックのバイオリンを弾く姿は相変わらず美しいですね。

Sherlock 4-3 The Final Problem その18

2017-07-11 20:14:41 | Sherlock S4E3
Sherlock Series 4 Episode 3

Director:Benjamin Caron
Writers:Mark Gatiss and Steven Moffat



シャーロックが向かったのは墓石が並んでいる場所でした。


少女の声が聞こえてきます。

少女:ハロー?そこにいる?
SH:君の助けがいるんだ。僕はパズルを解こうと思う。
少女:でも飛行機は?
SH:うん、それが飛行機を救うんだよ。

シャーロックは墓石に刻まれた年代を確認していきます。

SH:日にちが違う。彼女は問題を解く鍵の墓石に偽の年代を使っている。鍵は歌だったんだ。

JW:それって関係あるのか?

井戸の中からジョンが叫びます。

SH:あるんだ。すぐにそこに行くから。

シャーロックは墓石に刻まれた年代をすべて浮かび上がらせます。


少女:明りがすぐそこまで近づいてる。
SH:静かに。考えてるから。

そしてユーロスの歌詞も浮かべます。


I that am lost, oh who will find me?
迷い込んだ私、誰が見つけてくれるの?
Deep down below the old beech tree
古いブナの木の深いところに
Help succour me now the east winds blow
私を助けるために東風が吹く
Sixteen by six, brother, and under we go!
16行って横に6よ、お兄ちゃん、深い底に行こう!

SH:歌詞に番号を当てはめるんだ。
墓石の配列に合わせて番号を振った歌詞を再編成する。

いくつか残った歌詞の順番を変えていきます。


SH:I am lost Help me brother Save My Life Before my Doom.
私は迷ってしまった、助けてお兄ちゃん、死を迎える前に。

I am Lost Without your love Save My soul seek my room.
私は迷ってしまった、あなたの愛を失った、私を救って、部屋を見つけて


シャーロックの目の前に「seek my room」という単語が浮かび上がります。
そしてシャーロックは再び走り出し、家の中に入っていきます。


「衝突するわ!死んじゃう!」
叫ぶ少女、そして井戸の中で溺れそうなジョン。

シャーロックは少女に向かって話しかけます。

SH:そろそろ君の名前を教える時だと思うよ。
少女:知らない人に名前を教えてはダメなのよ。
SH:でも僕は知らない人じゃないだろう?


シャーロックがあるドアを開けるとそこは少女のいる操縦室でした。
振り返る少女。

SH:僕は君の兄だ。


そこはユーロスの部屋でした。
そして少女はユーロスでした。
ユーロスは子どものように膝を抱え目を閉じています。


SH:助けに来たよ、ユーロス。
EH:私と遊んでるのよね、シャーロック。ゲームをして遊んでるの。
SH:そう、ゲームだよ。そういう事なんだ。歌は道順のメッセージじゃなかった。
EH:私は飛行機に乗ってるの、衝突しそうなの。あなたが助けてくれるのね。
SH:君は本当にすごいよ。君の知性で完璧な隠喩を作り出した。


シャーロックはユーロスの前に座ります。

SH:君は僕たちよりもずっと高いところ、空の上でいつもひとりで、
そしてすべてを理解していたんだ、着陸する方法以外はね。
僕はバカだけど、地上にいる。君も家に連れて帰るよ。
EH:だめよ。もう遅いわ。
SH:そんなことない、遅くなんてないよ。
EH:目を閉じると、私はいつも飛行機に乗ってる。私は迷い込んでいるの、空の上に。
私の声は誰にも届かないの。
SH:目を開けるんだ。僕がいるから。


シャーロックの言葉にユーロスは目を開けます。

SH:君はもう二度と迷い込んだりしない。

シャーロックはユーロスを抱きしめます。


SH:君は間違った方向に行っただけだ、それだけだよ。
今度は正しい方向に行くんだ。僕の友人を助ける方法を教えてくれ。
ユーロス・・・
ジョン・ワトソンを救うのを手伝ってくれないか。


井戸で溺れかけていたジョンにロープが放り込まれます。



ユーロスは警官に連れられています。
救出されたジョンはショックブランケットをはおっています。


後ろからレストレードがやってきます。

GL:お前の兄さんと話をしたぞ。
SH:彼はどう?
GL:少し気分が悪かったようだがそれだけだ。
彼女から何か害を与えられたわけではないが古い独房に閉じ込められていたよ。
JW:因果応報だな。


GL:そういう事だ。ちょっと待っててくれ。

その場を離れようとするレストレードをシャーロックが引き止めます。

SH:あ、ええと。マイクロフトだけど、ちゃんと世話をしてもらえてるのか確認してくれるか。
彼は自分が思ってるほど強くないんだ。


GL:ああ、俺がちゃんと面倒をみるよ。
SH:ありがとう、グレッグ。

「グレッグ」って言ってもらえたレストレードが固まっています。


ユーロスを移送するための準備をしています。

GL:ヘリの準備はいいか?
警官:はい。
GL:それじゃ、彼女を移送しよう。
警官:あれはあの人ですか?シャーロック・ホームズ?
GL:ファンなのか?
警官:はい、彼はグレートな男ですから。
GL:いや、彼はグレートどころじゃない。
彼は最高の男だよ。


JW:大丈夫か?
SH:僕は彼女を家に連れて帰るって言ったんだ。でもダメだったな。
JW:でも君は彼女が探していたものをあげたじゃないか。コンテクストさ。
SH:うまくいったかな。
JW:そうとは言えないけど、悪くもなかったよ。
It is what it is.(それが現実だ。)



続きます。


いや、ロープ投げられても鎖はどうするの?と思ったけど
シャーロックが助けに井戸に入るんですよね、多分。

事件解決のあとの和やかな会話もなんだか久しぶりです。

ショックブランケット、最初がシャーロックで最後がジョンというのも面白いです。
これは意図的・・・ではないですよね、きっと。

そして、ついにレストレードのファーストネームを覚えたシャーロック。
レストレードは最後までいいやつでした。
S4はほとんど出番がなかったけど、シャーロックが心寄せる人のひとりなんだと
この流れでもよくわかります。

「context」には最後まで苦しめられました。
いまだに、何が正解なのかわかりません。

「context」の意味に文脈がありましたが、
私はただ「文脈」と言われてもよくわからないし、
カタカナのコンテクストとか言われるともっとわかりません。

ハイコンテクストが会話ができる人って意味らしいのと、
「彼女が探していた」ものを踏まえると、
自分の発信を受け止めて、きちんとそれに応えてくれる事、
そして、表面上ではなく本質を捉える事、なんでしょうね。

ここに説明がありました。
http://aoki.com/etc/support/post_4331.html

これくらい臨機応変に意訳できれば最高なんですけど、
ほぼ直訳しかできないから悩むんです、私。

次で終わります。

Sherlock 4-3 The Final Problem その17

2017-07-09 08:33:46 | Sherlock S4E3
Sherlock Series 4 Episode 3

Director:Benjamin Caron
Writers:Mark Gatiss and Steven Moffat



ジョンのいる井戸の上から大量の水が降り注ぎ始めました。


JW:シャーロック?

ユーロスの歌声が聞こえます。

♪迷い込んだ私 / 誰が私を見つけてくれるの? / 古いブナの木の深いところよ / 私を助けるために

ジョンの声が聞こえてくる部屋のドアを開けるともう一台のモニターが置いてあり
井戸の中にいるジョンが映し出されていました。

SH:ジョン。

♪東風が吹く

SH:ジョン。ジョン?聞こえるか?ジョン!

♪16行って横に6 お兄ちゃん、深い底に行こう

その時、少女の声が聞こえます。

少女:助けて!お願い!

そしてジョンの声。

JW:シャーロック!

♪怖がらないで


SH:ジョン。
JW:洪水だ。井戸が水でいっぱいになる。
SH:できるだけ溺れないよう頑張ってくれ。
JW:はい?
SH:君を探し出すから。絶対に君を見つける!
JW:わかった、急いでくれ。そう長くはもたない。

そして今にも墜落しそうな飛行機の少女の声。

少女:飛行機が傾いてる!

悩むシャーロック。
ジョンは必死に井戸の壁を登ろうとしますが滑って落ちてしまいます。

SH:ユーロス、君は歌が答えだと言った・・・
昔、歌を行ごとに調べたけど・・・・
何も見つけられなかった。敷地内にブナの木があったから掘ったんだ。掘って掘って掘った。
16フィート行って横に6フィート、16ヤードや16メートルでも堀ったけど何も出てこなかった。


JW:シャーロック?

EH:巧妙なパズルなのよ。
どうしてあなたは答えを出せなかったのかしら。


JW:シャーロック?君に知らせる事がある。

EH:感情的な状況ね。さあ、始まるわよ。


JW:シャーロック?骨を見つけた。
SH:犬の骨だろ。レッドビアードだ。
JW:マイクロフトは君に嘘をついていたんだ。僕たちふたりに。
これは犬の骨じゃない。


EH:パパのアレルギーを覚えてる?何のアレルギーだったっけ。
あなたはずっとせがんでいたけど彼が決してさせなかった事は?
そう、彼はあなたに犬を飼うことはさせなかった。

子どもの頃のシャーロックが出てきます。

子どもSH:Come on, Redbeard!

少女のユーロスも遊んでいます。


EH:ずいぶんおかしな記憶よね、シャーロック。
あなたは動揺してたから・・・
自分に都合の良い話にしたのね。
でも私たちは犬を飼ったことはないのよ。

その時、犬のレッドビアードが少年に変わります。


シャーロックと遊んでいたのは犬ではなく、人間の子どもでした。
シャーロックと走り出す少年、それをじっと見つめるユーロス。


そして現在。
ジョンが水の中から救い上げたのは少年の頭蓋骨でした。


SH:ヴィクター。
EH:思い出したわね。
SH:ヴィクター・トレヴァー。


SH:僕たちは海賊ごっこをしていた。僕はイエロービアードで彼が・・・
レッドビアードだった。
EH:あなたたちは親友だった。でも私だって遊びたかった。
SH:何を・・・・何をしたんだ?


歌いだすユーロス。

♪迷い込んだ私 / 誰が私を見つけるの / 古いブナの木の深いところかしら

井戸の中でヴィクターが助けを求めています。


シャーロックと少年のシャーロックが重なります。


EH:深い水ね、シャーロック、それがあなたの人生。

モリアーティと対峙したプールが出てきます。


EH:すべてはあなたの夢。深い水。

「忌まわしき花嫁」に出てきた滝の場面が出てきます。


SH:彼を殺した。君が親友を殺したんだ。
EH:私には親友などいなかった。私には誰もいない。



シャーロックはひとりで遊ぶ少女のユーロスを見ています。

子どもユーロス:私と遊んで、シャーロック!遊んでよ!

EH:誰もいない。


No one.

シャーロックが作った「NEMO」の墓石が出てきます。

意味。
Latin - no one, nobody
ラテン語 誰もいない



SH:わかった。遊ぼうか。


シャーロックはそう言うと走り出し外に出ます。


続きます。


レッドビアードがヴィクターに変わる場面はトリハダものでした。

Deep watersはどんな日本語が正解なんでしょうね。
ネットで検索してみたら「溟き水」という日本語が出てきました。
何かこれも良いですね。

忌まわしき花嫁にも何度も出てきた言葉だし、
そもそも正典にも出てきてましたよね。
放送したらそこも確認したいです。

I that am lost 私は「消えた」と訳してきましたが、
ラストまで訳してみると、「消えた」じゃなくて「迷い込んだ」のほうが正しそうです。
え?今更?なのですが・・・・私の英語センスが残念すぎて・・・くすん。

昨夜、E1が放送されツイッターでも感想があふれていました。
やはりジョンへの苦言が多かったですね。
ジョンの心情が全然見えないのもありますが、
それにしても、もうちょっとどうにかならなかったのでしょうか。
メアリーに対する設定の半分でもいいからジョンに分けてほしいわ。

Sherlock 4-3 The Final Problem その16

2017-07-07 22:36:41 | Sherlock S4E3
Sherlock Series 4 Episode 3

Director:Benjamin Caron
Writers:Mark Gatiss and Steven Moffat


銃を向けたまま動かなかったシャーロックが小声でささやきます。

SH:5分。僕たちに仕組んだ事すべての話がたった5分ですんだというのか。


シャーロックはジョンを見ます。

SH:いや、それはないな。


そう言うと銃を下げます。

EH:何をしているの?

SH:少し前、勇気ある男は忘れないでと言っていた。
僕は所長の事は忘れない。

シャーロックは自分ののど元に銃を突きつけカウントダウンを始めます。


SH:Ten・・・
EH:だめよ、シャーロック。
SH:Nine・・・Eight・・・
EH:やめなさい。


SH:Seven・・・
EH:レッドビアードの事はまだ知らなかったわよね。
SH:Five・・・

壁から飛び出た小さい針がシャーロックの首の後ろに刺さります。


EH:シャーロック、今すぐやめて。
SH:Four・・・

その針はジョンにも刺さりました。
シャーロックは朦朧としながら針を確認します。


Three・・・
Two・・・

意識を失うシャーロック。

子どもの頃を記憶の場面が出ます。


少女の声が聞こえます。

少女:ハロー?

少女:ハロー?まだそこにいるの?

シャーロックは小さな部屋にあるテーブルの上で目が覚めます。

SH:ああ、うん、まだいるよ。僕だよ。


少女:どこかに行っちゃったじゃない。助けるって言ったのに。

SH:うん、そうだね。ごめん。電話が途中で切れちゃったんだ。

SH:僕はどのくらい消えてた?

少女:何時間もよ。どうして大人は本当の事を言ってくれないの?
SH:僕は嘘は言わない。信じても大丈夫だから。

シャーロックが天井を見上げると鉄格子の奥に夜空と月が見えます。


少女:どこに行ってたの?
SH:本当にわからないんだ。
こうしよう。僕のためにとても勇敢になって欲しいんだ。

床に置いてあったカンテラを手に壁を見ると、
子どもの頃のホームズ家の写真が何枚も貼ってありました。

SH:飛行機の一番前に行ける?どう?できる?

少女:一番前に?
SH:そう。一番前だ。
少女:運転手がいるところ?
SH:そう。それだ。

少女は立ち上がります。


SH:まだそこにいる?

シャーロックの声に応えたのはジョンでした。

JW:ああ、僕はここだ。

SH:ジョン!
JW:うん。
SH:どこにいる?
JW:わからない。今目が覚めたところだ。君はどこなんだ。
SH:僕はどこか別の独房だ。今ちょうどあの少女と話していたんだ。
僕たちとは数時間も途切れていたようだよ。
JW:何だって、彼女はまだあそこに?
SH:ああ。機体は燃料がなくなるまで飛び続けるだろう。
マイクロフトは一緒か?
JW:わからない。あまり周りがよく見えないんだ。
マイクロフト?マイクロフト?

SH:君は大丈夫なのか?
JW:ああ。
SH:よかった。じゃあ、君は探検を続けてくれ。君がいる場所について何でもいいから教えてくれ。
JW:壁は・・・でこぼこしてる。岩だと思う。
SH:何の上に立ってる?
JW:あー、石だな。だけど、2フィートくらいの深さの水の中にいる。
鎖だ。僕の足は鎖に繋がれてるよ。

ジョンは水の中から何かを見つけます。

JW:何かある。骨だ、シャーロック。骨がある。
SH:どんな骨?


シャーロックはテーブルの下に置いてある犬のエサ皿を見つけます。

JW:うーん、何だろう、小さいかな。
SH:レッドビアード・・・・


再び少女の声が聞こえます。

少女:レッドビアードって誰?
SH:ああ、ハロー。飛行機の一番前にきた?
少女:うん。まだ運転手は起きてくれないのよ。
SH:よし、わかった。何が見える?
少女:川が見えるわ。あと大きな観覧者。
SH:OK。それでね、僕は君と一緒にその飛行機を運転するつもりでいるんだ。ふたりだけでね。
少女:私たちで?
SH:うん。簡単だよ。地上の人たちと連絡をとらないとなんだけどね。


SH:それで、無線のようなものが見えるかな?
少女:ううん。
SH:わかった。探してみよう。まだ時間はあるから。

その時、機体が大きく揺れます。

SH:どうした?
少女:飛行機が揺れてる。
SH:ただの乱気流だ。心配いらないよ。
少女:耳が痛いわ。
SH:川は近づいてきてる?
少女:ちょっとだけ。
SH:そうか。それは君の家が近いって事なんだ。

ジョンの声がします。

JW:シャーロック?
井戸だ。僕は井戸の中にいるんだ。井戸の底だよ。

月明かりに浮かぶジョンの姿。
彼は深い井戸の中にいました。


SH:なぜシェリンフォードに井戸があるんだ。

壁の写真がわすかに揺れています。

SH:なぜ隙間風が入り込む?

壁を見るシャーロック。

SH:塗装後の壁は収縮しない。

SH:この壁は本物じゃない。


シャーロックが壁を力いっぱい押すと壁が向こう側に倒れ目の前には焼け落ちた館が現れました。

SH:ただいま。マスグレイブホール。


ユーロスの声がします。

EH:私とジム・モリアーティはすっかり意気投合したの。
・・・我が家を思い出すわね。
(※got on like a house on fire は意気投合するという意味があるようです。
直訳は家が火事になる、という意味なので言葉遊びなんでしょうね。)

シャーロックは館に向かって歩き出します。

SH:ただの古い建物じゃないか。どうでもいい。
それより飛行機だ。飛行機のことを教えろ、早く!
EH:優しかったジム。彼は生きることにまったく興味がなかったし、
死んでからもトラブルを起こそうなんて事もね。
SH:ああ、今でも興味はないし。飛行機だよ!
EH:あなたは彼が復讐するってわかってたわよね。彼の復讐は私よ。
SH:ユーロス、あの少女と話をさせてくれ。どんなゲームでもするから。

館の中に入ると階段の脇に、ユーロスが映し出されたモニターがありました。


EH:まずはレッドビード探しね。
今ちょうど水を入れてるところよ。あなたのもう片方のペットを溺れさせたくはないわよね?
シャーロック・ホームズ、ついにマスグレーヴ家の儀式を解決する時がやってきたわ。
あなたの一番最初の事件ね。そして最後の事件よ。
Bye-bye.


続きます。

ふと思ったんだけどユーロスの共犯者ってどのくらいいたのでしょうか。
その人たちはお咎めなしなのでしょうか。

今回もやっぱりジョンが危険な目にあってシャーロックが必死になるパターンなんですね。
S2まではお互い様って感じでしたけどS3以降は一方的になったように思うのは、
逆のパターンになってもジョンは必死になりそうにないからですか?(泣)

いよいよ明日から放送でしたっけ。
みんなの感想が楽しみです。