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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密

2020-08-09 15:08:46 | 映画 ミステリー・サスペンス

Knives Out

Directed by Rian Johnson
Produced by Ram Bergman Rian Johnson
Written by Rian Johnson

感想とあらすじですが・・・・

ネタバレなうえに文句しか書いていないのでご注意ください。

 

映画『ナイブズ・アウト(原題) / Knives Out』海外版予告編

 

SW以降ライアン監督の話題は何となーく避けていましたが
このキャストで観ないわけにはいかず動画配信が始まったので早速観ました。

小説で億万長者になったハーラン・スロンビーが誕生日の翌日
ナイフで首を切られて死んでいるのを家政婦のフランが発見して捜査が始まります。

警察は自殺と断定しましたが何者かに依頼を受けた探偵ブノワ・ブランが参加。
誕生日パーティに参加していたハーランの子どもや孫たち、そして看護師を事情聴取。

監督はアガサ・クリスティのようなミステリ映画を撮ってみたいと言っていたようで
確かに出だしはかなりそんな感じ。

容疑者はハーランの長女リンダと夫のリチャード。息子のヒュー。
亡き長男の妻、ジョニと娘のメグ。
ハーランの次男ウォルターと妻のドナ、息子のジェイコブ。
そして移民で看護師のマルタ。

聴取中、生前のハーランとの会話の場面がそれぞれ映し出されるのですが
ハッキリ言って息子夫婦や娘夫婦はどれも小物すぎて誰も怪しくない。

などと思っている間にハーランの死因はわりとあっさり判明します。
もちろん視聴者側だけで明るみにはなっていません。

看護師のマルタがハーランに就寝前に投与するバイアルに入っている2種類の薬。
ひとつが鎮痛剤のケトロラク、もうひとつはモルヒネですが
クスリを取り違えたマルタはモルヒネを大量に投与してしまいます。


アナ・デ・アルマス

 

常備しているはずの解毒薬も見つからずあと10分の命となったハーランは
マルタをかばうためにアリバイ偽装の手はずを伝えると自らナイフで首を切ります。


クリストファー・プラマー

なぜこんなことをしたかというと
ハーランは全財産をマルタに譲りたく遺言に書きますが
娘や息子たちには何も遺したくないハーランはこれが明るみに出れば
例え過失であってもマルタの相続権がなくなるからでした。

偽装を考える時間があるんだから他に方法がありそうなものだけど
それで丸く収まっては映画にならないしね。

でも検死すればバレちゃうのでは・・・
と思っていたらマルタにハーランの血液検査の証拠を持っていると脅迫状が。
ブランに依頼したのは誰なのかを考えればこのあたりで犯人の見当がついてきます。
というか、最初にも書いたけど他は小物すぎて。

往年の名探偵もののようなコメディタッチなミステリーな雰囲気でしたが
すごいキャストが勢ぞろいのわりにはあまり響いてきませんでした。
何でもお見通しの探偵ブランもダニエル・クレイグの割には微妙でしたしクリエヴァもね・・・
ハーランの家族も金に固執しているだけで他になにもなかったし。
何かもったいない。


ダニエル・クレイグ


クリス・エヴァンス

ただ所どころの伏線は面白かったです。ラストでキレイに回収していたし。
ただマルタの嘘をつくと嘔吐する癖?あれはちょっとね。
犯人の自業自得っぷりは面白かったのですが嘔吐場面なんて何度も見たくないです。

批評家からは絶賛されているらしいですね。
今までにないキャスティングで名優たちが新たな演技を引き出されたとか書いてあって
確かにみなさんさすがの演技だと思いましたがハマっていたかというと
ちょっと疑問もあり何となく無理やりすぎな気もしました。
内容も名作ミステリーのパロディな感じだったし。
2時間ドラマだと考えればいいのかも。キャスト重すぎるけど。


キャサリン・ラングフォード(中央)


マイケル・シャノン


ジェイミー・リー・カーティス


トニ・コレット


ドン・ジョンソン


フランク・オズまで!

楽しみにしていただけにちょっとがっかりはしたものの
それなりには楽しめました(上から目線ですみません)

多分私はライアン・ジョンソンと相性が悪いだけだと思います。


コンテイジョン 続き

2020-04-04 14:41:05 | 映画 ミステリー・サスペンス

Contagion 

インフルエンザくらいだろうと予想されていた新型コロナが
今では猛威を振るい世界中を脅かすほどになると予想していたひとはどれほどいたのか。
ウィルスも人から人へ伝染するうちに変異をしていくのでしょうか。
発生した当時よりも強毒性になってきているようです。

人の動きが止まれば止まるほど拡散されないというのが明らかになっていますが
生活していくためにはすべてを止めるわけにもいかず難しいものです。

今は政府の要請を受けて企業や団体ができるだけ多くの軽症者を受け入れる施設に対応しています。
日本財団では船の科学館やつくばの研究跡地に施設を整備する計画を発表しました。
病院船の計画もあるようです。
動きが遅いように見えますが治療法やワクチン開発を含め確実に進んでいるように思います。

イギリスではベネディクトやマーティンが医療サービスに感謝する「#ThankYouNHS 」の動画を公開しています。
医師や看護師や検査技師など多くの医療従事者が最前線で闘っていることに私も感謝して、
希望を失わずデマや噂を信じずにウィルス拡散防止のためにできることをやっていきたいです。

次回は#ThankYouNHS の動画のことを書きますね。

この映画でもデマを拡散し人々を煽っているジャーナリストが登場します。
治療薬や食料を求めて暴動も起きます。
災難に見舞われたときその人の人間性が出るとよく言いますが、
SNSを見ているとその説はあながち嘘ではないと思うことが多々あります。
外に出て暴れない分良いのかもしれませんが扇動されることの恐ろしさを実感します。

前置きが長くなりましたが続きです。

前回はこちら
コンテイジョン

WHOのレオノーラ・オランテス医師(マリオン・コティヤール)が香港に派遣されます。


地元の衛生職員スン・フェン(チン・ハン)と共に膨大な量の監視カメラの映像を確認し
ベスが最初の発症者だと突き止めます。

しかしレオノーラはスン・フェンたちに拉致されてしまいます。
スン・フェンの故郷の村ではまだ感染していないが医療を受けられない子どもたちが大勢いて、
ワクチンが開発されたときに最優先で入手できるための人質になってしまいました。

陰謀論説のフリージャーナリスト、アラン・クラムウィディ(ジュード・ロウ)は
自身も罹患したと見せかけレンギョウに由来するホメオパシーで完治したとブログで発表します。

人々はレンギョウを求めドラッグストアに殺到し、品薄で手に入らない人たちがドラッグストアやスーパーを襲います。
後にレンギョウの売上げを伸ばそうと詐病したクラムウィディは陰謀と証券詐欺の罪で逮捕されます。

動きが止まったシカゴの街は次第に荒れ果て軍が配布する食料も足らず強奪が起こりました。
ミッチは娘を守ろうと必死になります。

ライル・ハガティ海軍少将 (ブライアン・クランストン)は大統領がシカゴを封鎖するとチーヴァーに告げ
チーヴァーは機密情報のはずの封鎖を妻に伝えシカゴから退避させます。

チーヴァーの愛する人を守りたいために取った行動ですが、みんなそれぞれに守りたい人はいます。
妻は親友にその親友も誰か愛する人に伝え広がりクラムウィディによって暴露され
後にチーヴァーは言及され捜査対象になります。

アリーは弱毒化ウイルスを使用し有望なワクチンを見つけることに成功しました。
患者に治験を行うと手間と時間がかかるためアリーは自分に注射をし、
医師で感染者の父のお見舞いに行きましたが感染しなかったためそのワクチンが有効であることが証明されます。

ワクチンの製造が始まりますがすぐに世界中の国民の人数分を用意できるわけではないので
アメリカではワクチン接種の順番を誕生日による抽選で決めることにしました。

関係者は抽選に関係なく配布されましたが誰にでも愛する人がいることを実感したチーヴァーは
よく相談にのっていたCDCの施設清掃のロジャーの息子に自身のワクチンを譲ります。

村で子どもたちに勉強を教えながら過ごしていたレオノーラ。
WHOの職員が香港でスン・フェンにワクチンを渡しレオノーラは解放されます。
帰国のための空港でそのワクチンが偽薬だと知るとレオノーラはスン・フェンの村に戻ります。

CDCではアリーが豚インフルエンザやSARSとともにMEV-1も厳重に冷凍保存します。

ミッチの娘は接種できる順番が半年後でした。
学校に行けない娘のためにミッチはプロムナイトを企画し接種が済んだボーイフレンドを招きます。

娘のドレス姿を写真に撮ろうとデジカメを探したら出張中のベスの写真がありました。

ラストはなぜベスが感染したのか、の回想シーンです。

ベスの会社アルダーソン社のブルドーザーが木をなぎ倒し
コウモリが農村近くまで追われ
豚小屋でコウモリが食べたバナナのかけらを豚が食べ
その豚が食用としてレストランに運ばれ
そのレストランのシェフが調理前の豚に下ごしらえをして
料理に感動したベスがそのシェフを呼び
シェフは手を洗わずにベスと握手をしてしまいます。

映画はここで終わります。
ウィルスの恐ろしさを実感するラストでした。

ベスはこのあとカジノに行きますが
そこで働いている香港の男性がベスの飲んだグラスを片付け
東欧の女性がベスのスマホを拾い
ベスは帰りにシカゴで元カレを会い・・・という感じで広がっていきました。

ひとりの人の行動が間接的も加えればどれほどの人間と関わっているのか、
特にベスなど行動範囲が広く空港などに出入りすれば膨大な数になることがわかります。

私も会社から日々の行動を記録するように指示されました。
罹患した時にすぐに行動範囲が把握できるようにです。

こんな状況の中でも物資が手に入るのは流通や店舗で働く人たちのおかげなんですよね。
本当にありがたいことです。
そして政府は感染防止のために休業を余儀なくされた方たちにまずは補償をしてあげてほしいです。
個人的には全員平等に補助金を出すのではなくこの状況下で困窮されている方優先でいいと思います。
給料が保証されている会社員は、もちろんお金貰えるのは嬉しいけど、貰えなくても大丈夫。

みんなで協力して譲り合って力を合わせて何とか乗り越えたいですね。

無症状の人から感染する例は少なく症状が出た人からの感染が圧倒的に多いそうです。
つまり体調不良の人は出歩かないように、ということだそうです。

 


コンテイジョン

2020-03-30 06:38:00 | 映画 ミステリー・サスペンス

Contagion 

Directed by Steven Soderbergh
Produced by Michael Shamberg  Stacey Sher  Gregory Jacobs
Written by Scott Z. Burns
2011 USA

映画『コンテイジョン』予告編【HD】

COVID-19、新型コロナウィルスが広がり日本でもオーバーシュート寸前の気配があり
不安の毎日だと思いますがみなさまやご家族は大丈夫ですか?

この週末都市では不要不急の外出を避けるよう要請があり、
テレワークを採用する企業も増えてきましたが私は毎日電車で通勤です。
感染者が出ないと動かない役所みたいな会社なんです。

会社の愚痴はおいといて、

このニュースを聞いたとき真っ先にこの映画を思い出しましたが
最近あちこちでそんな感想を見かけます。
ほぼ10年前の映画ですがパンデミック対策として役立つ情報が詰まっている作品です。

この時期に不謹慎だと思われる方もいらっしゃると思いますが
この時期だからこそ振り返りたい作品だと思いましたので書くことにしました。

「コンテイジョン」はウィルス感染による脅威とパニックを描いた作品で
感染がどのように広がり、なぜパニックが起こるのか、
そしてWHOやCDCの動きなどもとてもわかりやすく描かれていました。

ストーリーは所謂ハイパーリンクムービーで

最初に発症した家族、WHO、CDC、そしてフリー記者などがそれぞれの目線で進みながらリンクしていきます。

冒頭はベス・エムホフ ( グウィネス・パルトロー)が登場。
アルダーソン社の役員を務めるベスが香港の出張からミネアポリスの自宅に帰宅すると
すぐに体調を崩し救急車で運ばれますが死亡します。

ミッチ・エムホフ(マット・デイモン)
ベスの夫ミッチは医師からベスの死を告げられますが
同じころ自宅で養子のクラークも同じ症状で死んでしまいます。

死亡の原因を突き止めるため病理解剖を行った医師が伝染病の可能性があると気づき通報。
ミッチは隔離されるものの感染しておらず娘のジョリーと自宅に帰ります。

CDCのエリス・チーヴァー医師(ローレンス・フィッシュバーン)は
EISのエリン・ミアーズ医師をミネアポリスに派遣します。

エリン・ミアーズ医師( ケイト・ウィンスレット)は現地で調査を行いベスが発生源であることを突き止めます。
当日ベスは香港から一旦シカゴ市内に入り4時間ほど滞在後ミネアポリスに帰宅してることがわかりました。
シカゴには元カレが住んでいることを知っていたミッチは妻の浮気を知ることになります。

感染拡大を阻止しようと地元の役人に協力を求めますが得られず孤軍奮闘しますがついには感染してしまいます。

このウィルス「MEV-1」は呼吸や飛沫などの媒介物で感染し発症するとすぐに死に至る特徴がありました。
つまりドアノブやエレベーターのボタンなどから人の体内に入るわけですが
エリンは映画の中で「人は一日に2000回~3000回顔を触る」と言っています。
この言葉がすごく印象に残っていたのでコロナが発生した時もなるべく触らないよう意識するようにしました。

収容施設があっても看護師がいない。
治療方法も対応策もないので看護師たちはストライキをしていました。
エリンは他の患者同様ほとんど治療も受けれないまま死んでしまいます。

エリンが説明していたR0、基本再生産数という言葉を初めて知りました。
何人に二次感染させるかの数字だそうです。

インフルは2~3、はしかが12~18、
新型コロナは今のところ1~4くらいと推定されています。

アリー・ヘクストール医師(ジェニファー・イーリー)は
ウイルスがブタ由来の遺伝物質とコウモリウイルスの合成物であることを突き止めますが
ウィルスの培養ができないためワクチン開発の実験に進めない状況でした。

ウィルスがレベル4に指定されたため研究を禁止されたイアン・サスマン博士(エリオット・グールド)は
密かに研究を続け培養に成功します。

長くなりそうなので2つに分けます。


オリエント急行殺人事件

2018-01-22 07:35:36 | 映画 ミステリー・サスペンス
Murder on the Orient Express

Directed by Kenneth Branagh
Produced by Ridley Scott Mark Gordon Simon Kinberg Kenneth Branagh Judy Hofflund Michael Schaefer
Screenplay by Michael Green
Based on Murder on the Orient Express by Agatha Christie
2017 USA


本作のネタバレが含まれますのでご注意ください。




終わった時、思わず「ブラボー」と叫びたくなりました。
本当に本当にケネス・ブラナー最高!
普段の穏やかなポアロのやさしい目も良いのですが怒れるポアロの目がステキすぎました。


告白してしまうと私は原作を読んだことがありません。
さらに、映画も見た事なければポアロもちゃんと見ていたかというとそうでもなく・・・・
そんな人の感想なので原作や過去作品の比較はしていません。

やっぱり原作を読んでおけばよかったー、とちょっと後悔。
とはいっても有名なお話なので犯人が誰なのかは知っていました。
でもポアロが落としどころをどう見出すのかは知らなかったのでそこはワクワクしていました。

この落としどころは原作や映画、ドラマとも違うようですね。

監督のケネス・ブラナーに加えマーク・ゴードンやリドリー・スコットも
プロデューサーとしてクレジットされていました。
これだけでも私はワクワクです。

それではまずはあらすじから。

冒頭、エルサレムで事件を解決中のポアロさん。
バランスを重視し左右対称にもこだわる人物像が紹介されます。
この時にこの世には善と悪しかなくグレーは存在しないと言い切ります。

事件を解決し休暇のためにトルコに行きますが、
英国領事館から事件の依頼がありオリエント急行でロンドンに向かう事になりますが満席でした。
しかしトルコで再会した国際寝台車会社の重役、ブークのはからいで何とか乗る事ができましたが
ヘクター・マックイーン という男と同室になりました。
彼は隣室のラチェットというギャングで富豪の男の秘書をしていました。
ラチェットは誰かに脅迫されていました。


雪崩が起こり列車が脱線してしまう事故があり立ち往生してしまった夜に
ラチェットが何者かに殺され死体で発見されます。12か所に刺し傷がありました。
ブークから捜査の依頼を受けポアロは乗客ひとりひとりに話を聞きますが、
乗客たちそれぞれが背負ったドラマが浮き彫りにされていきます。

そして犯人は・・・・・


という、私の説明など不要なくらい有名なストーリーかと思います。

登場人物です。

右:ケネス・ブラナーasエルキュール・ポワロ:探偵
トム・ベイトマンasブーク:国際寝台車会社の重役。


ポワロはブークを助手に事件の捜査をします。
トム・ベイトマンはフェデラーに似ていると思うのですが誰も賛同してくれません(泣)

ここからネタバレです。





ラチェットの本名はカッセッティ。
その昔、富豪のアームストロング大佐の娘のデイジーを誘拐し殺した犯人でした。
妊娠中だったアームストロング夫人はこれが原因で早産し母子ともに亡くなってしまい、
大佐もあとを追うように自殺してしまいます。
ポアロは大佐から捜査依頼の手紙を受け取っていましたが間に合いませんでした。

そしてオリエント急行の一等寝台車の車掌を含めた乗客全員がアームストロング夫妻に関りがあり、
全員でカッセッティに復讐をしたのでした。

アームストロング夫妻との関係を整理しながら登場人物紹介の続きです。

左:ジョニー・デップasエドワード・ラチェット
諸悪の根源、カッセッティです。
右: ジョシュ・ギャッドasヘクター・マックイーン
ラチェットの秘書。
→アームストロング殺人事件でメイドを告訴した検事の息子。
メイドは無実でしたが追い詰められ自殺してしまいました。
父親の借金を背負ったり結構な苦労人。

ジョシュ・ギャッドは「美女と野獣」でル・フウ演じていましたが
あのごるちゃんが私に言われるまで気づかなかったんだぜー。

左:ジュディ・デンチasドラゴミロフ公爵夫人
フランスに亡命したロシア貴族。
→アームストロング夫人であるソニアの名付け親でありソニアの母親、リンダの親友。
右:オリヴィア・コールマンasヒルデガルデ・シュミット
侯爵夫人のメイド。
→アームストロング家の料理人。
最初に見た時、オリヴィア・コールマンだよね?と思いましたがあまり面影がないので
上映中ずっと オリヴィア・コールマンだよね?を頭の中で繰り返していました。


左:ミシェル・ファイファーasキャロライン・ハバード夫人
アメリカの未亡人。
→ソニアの母親で女優のリンダ・アーデン。デイジーの祖母でもあります。
右:ペネロペ・クルスasピラール・エストラバドス
宣教師。
→アームストロング家の乳母。
デイジーが誘拐された夜、彼女は酒を飲んで寝こんでしまったことを後悔していました。


左:デイジー・リドリーasメアリ・デブナム
家庭教師。
→デイジーの家庭教師。
右:レスリー・オドム・Jrasドクター・アーバスノット
医師。
従軍石当時は黒人が医師にあるには厳しかったが従軍時代にアームストロング大佐と知り合い
大佐のおかげで難関を突破できた過去がありました。
メアリと交際していましたがそんな時代なので誰にも言えない状況でした。

デイジー・リドリーは名優たちと並んでやはり影が薄い感じですがよく頑張ったのではないかと思います。


左:マーワン・ケンザリasピエール・ミシェル
オリエント急行一等寝台車の車掌。
→自殺したメイドの兄。
右:ウィレム・デフォーasゲアハルト・ハードマン
教授。
→探偵で自殺したメイドの恋人。
ウィレム・デフォーはホントにいろいろな映画に出てるし役柄もバラエティですね。


左:ルーシー・ボイントンasエレナ・アンドレニ伯爵夫人
精神的に不安定な伯爵夫人。
→ソニアの妹。
右:セルゲイ・ポルーニンasルドルフ・アンドレニ伯爵
すぐに手が出てしまうランボな伯爵。でも妻思い。
エレナの代わりにラチェットを刺してたと思います。

左:デレク・ジャコビasエドワード・ヘンリー・マスターマン
ラチェットの執事。
→アームストロング家の執事。
右:マヌエル・ガルシア=ルルフォasビニアミノ・マルケス
自動車会社を起業したセールスマン。
→アームストロング家の運転手・・・だったと思います。


本当は人物相関図を作りたかったのですが数日たつとほとんど忘れてしまう鳥頭なもので・・・・
映画を観たあとは映画部員に事件との関係を説明できるほどだったので
そのまますぐにメモとかすれば良かったのに私ときたらメモるまえにビールを飲んでしまったの。

一等寝台車にまさかのポアロ乗車で計画が狂ったためラチェット殺害時には
ラチェットを恨むギャングの犯行に見せかけようと様々な小細工をしますが
やりすぎて矛盾が生じそれがポアロを悩ませる結果となりました。

そしてラスト。

乗客全員が列車から降り長机に座る光景は最後の晩餐のイメージだそうです。
ここは原作通り2つの解答を話します。
まずは、彼らが狙った通りのギャング犯行説。
そして次にポアロは乗客全員がアームストロング家に関わっている推理を披露します。
真相を暴いたポアロにキャロライン・ハバード夫人、
つまりリンダが、計画したのは自分だからと罪をかぶります。

そしてバランスを重んじるポアロが事実を知った時にどう裁くのか。

事件の悲しい真相を知ったポアロですが見過ごすわけにもいかないと銃を差し出し、
自分を殺し口を封じろと言います。
この時にポアロの凛々しい事よ・・・・・はっ、いけない、話を戻します。
銃を手にしたリンダは自殺を図ろうとしますが、弾は入っていませんでした。

つまりポアロは決断を乗客に委ねたんですね。
ポアロを撃とうとした時は警察に真相を話しただろうと思われますが、
実際に警察に話したのは、ギャング犯行説でした。

食堂車いる乗客にその話をしたあと、ポアロは次の事件に向かいます。
それはエジプトでした。
これはナイルに繋がるのか?と思わせるようなワクワクするエンディングでした。
ケネス・ブラナーは本当に続編を考えているそうですが。

それにしても豪華キャストです。
最初に決まったのがジュディ・デンチだそうで、
あとは彼女をエサに・・・いえ彼女の吸引力で集結したとケネス・ブラナーが言っておりました。


久しぶりに本格推理ものを観た気分でした。(←失礼な・・・)
やはりミステリーは良いですね。ホームズとは違った面白さがありました。
続編にも期待です。


The Guest

2015-07-24 07:50:21 | 映画 ミステリー・サスペンス

最近、ダウントン・アビーに嵌りましてダウントン関連のネットの海を彷徨っていて
ふと目についたのがこの映画「The Guest」。
ダン・スティーブンスの画像がすごくかっこよかったのと、
B級テイストのスリラー映画でしかも高評価だった事にとても興味を惹かれ早速観てしまいました。
ダン・スティーヴンスは今まであまり興味はなかったのですが、マシューがね、美味しい役どころなんですよ(笑)
え?今更?なんですけど。

TIFFで見たダンさんはちょっと痩せすぎと思いましたがこのダンさんはすごくかっこいいです。
ベネディクトの瞳は複雑な色合いがとても神秘的でキレイなのですが
ダンさんの色は透明感のあるクリアな水色でベネディクトとはまた違う美しさだなーと。

それはさておきこの映画、ものすごく面白かったです。
どのくらい面白かったかというと私が速攻で感想を書くくらいで。
そんなわけであらすじと感想です。

トレーラーです。
映画『ザ・ゲスト』予告編
THE GUEST UK Full Length Trailer

監督のアダム・ウィンガードが「ハロウィーン」と「ターミネーター」を見て
思いついたというこの映画は確かにかなりターミネーターです。
ハロウィーンは観た事ないので何とも言えませんがストーリーを見る限りこちらも要素を盛り込んでいる感じです。


イラク戦争で長男のケイレブを亡くし、その悲しみから立ち直れないでいるピーターソン一家。
ハロウィーン間近のある日、夫と子どもを送り出したローラのもとにひとりの青年が訪ねてきます。

デイヴィッドと名乗るその青年はケイレブと同じ部隊に所属し、
ケイレブから家族に最後の言葉を直接伝えるよう頼まれたと言います。

ローラは家に招き入れますがディヴィットの優しい物腰と遠慮がちな物言い、
そしてケイレブと一緒に写っている写真もあり、すっかり受け入れ、泊まらせることになりました。


しかし、帰宅した末っ子のルークやその姉のアナは打ち解けず、夫のスペンサーも受け入れませんでした。

左がアナ役のマイカ・モンロー。右側がルーク役のブレンダン・マイヤー。
ルークの演技は派手じゃないんだけど味があってすごく良かったです。

その夜スペンサーはアランという同僚が営業部長に昇進したことへの不満を愚痴っていくうちに
ディヴィットを気に入ってしまい、翌朝ここを発つというディヴィットに2、3日滞在するよう言います。

リーランド・オーザー。この方はリーアム・ニーソンの「96時間」に出演していますが、
賢くて手際のよい役とはうってかわって善人だけど器の小さそうなサラリーマンを見事に演じていました。

ルークは学校でいじめにあっていましたがそれを察したディヴィットが学校まで迎えにいき、
彼らのたまり場であるバーでいじめっ子たちをやっつけルークのハートをがっちり掴みます。
その場面の動画です。ターミネーター2な感じです。
The Guest - Bar Fight Scene (Full)

ディヴィットはいじめっ子たちにカクテルを振る舞うのですが、
女の子たちには「ブロージョブ(Blow job)」とてもここには書けない隠語のカクテル。
男子には「コスモポリタン」これは女性向けのカクテルだそうで、とってもバカにしています。

その夜、アナは母親に頼まれディヴィットを友人のパーティに誘います。
アナはドラッグの売人であるボーイフレンドとケンカをしますが、
帰りにディヴィットに慰められ、次第にアナも惹かれていきます。

バスルームでバッティングしちゃっている場面はサービスショットですか?(笑)
ダンさんはジムに通って身体を作り上げたそうですが、大変な努力なんでしょうね。

ここからネタバレを含みますのでご注意ください。




翌朝、アナは家の外で電話をしているディヴィットの話の内容を盗み聞きしてしまいます。
「追われているから別人になる必要がある。顔を変えてくれ。」
その内容に怪しんだアナは米軍にディヴィットの身元を確認します。

ディヴィットは火事で死んでいました、これをきっかけに「KPG社」に関連した組織が動くことになります。
米軍から報告を受けた軍警察のカーヴァー少佐はすぐに特殊部隊を引き連れてアナのところに向かいます。
「KPG社に何かあれば我々は終わりだ」少佐の言葉です。

ここでまさかのランス・レディック!
ランス・レディックといえばフリンジのブロイルズ少佐が真っ先に浮かぶ私。少佐が似合うのね。

その頃パーティで知り合ったクレイグに銃の手配を頼んでいたディヴィットは待ち合わせ場所に行きます。
クレイグの知人が揃えた銃を手に取ったディヴィットはそのままふたりを撃ち殺し、全ての銃器を手に入れます。

逃げるクレイグをものすごい遠距離から狙いを定めるディヴィット。只ならぬ戦闘力を感じます。
このあたり本当にターミネーターなディビットです。
その場面の動画です。
The Guest Gun Scene



ディヴィットが火事で死んでいた事を知ったアナは母親に話そうとしますが、
父親が帰宅してきたので機会を逸します。
父親の同僚が不審な死を遂げた事によって自分が営業部長に昇進したと言います。

一方アナはボーイフレンドのジークからクレイグが殺された事を知りますが、
ジークの車からクレイグを射殺した銃が出てきたこと、
更に部屋にドラッグが置いてあったことから逮捕されてしまいます。
アナはバイト先の友人クリステンのところにいき、ディヴィットの話をします。
クリステンのアドバイスでディヴィットの携帯電話の発信履歴の番号を写真に撮ってルークに調べてもらう事にします。

その頃ディヴィットとルークはハロウィーン用のジャック・オー・ランタンを作ります。

ナイフがよく切れないとディビットは自分のナイフで切りはじめ、
そのナイフを「自分の身は自分で守るんだ。」とルークにプレゼントします。

ジークの逮捕を知ったアナは家族に打ち明けますが父親に「ドラッグの売人だろう。」と逮捕は当然だと言われ、
アナはディヴィットの身元を確信したことを暴露しますが、「極秘任務だった。」とかわされてしまいます。


部屋に戻ったアナのところにディヴィットがやってきます。
自分はもう少ししたらここから出ていくからそれまでは我慢してくれ、とアナに言います。
この時のディヴィットは優しい表情から一転して「OK?」と怖い表情になります。
すごい緊迫感漂う場面です。

承諾するしかないアナが「OK」と言うと再び笑顔のディヴィットは
アナが作った「For David」と書かれたCDを見つけ「僕のために作ってくれたの?」と嬉しそうにしています。
こわーー。

しかしアナはあきらめません。
ルークにすべて話し、ディヴィットを調べるよう頼みます。


学校にきたルークはディヴィットの事を夢中で調べていますが
クラスメイトに「ホモ」と罵られ、ケンカになりルークはその生徒に怪我を負わせてしまいます。
学校に呼び出された母親のローラとディヴィットはルークから経緯を聞いた後校長室に入ります。
退学だという先生にディヴィットは「ルークはホモだと言われた。ヘイトクライムだ。訴えるよ。」
などと口先だけで校長を説き伏せルークは1か月間の放課後労働奉仕という処分になり、
更にディヴィットはルークに対するイジメをやめさせるよう校長に約束させます。


校長室から出てきたディヴィットにルークは話があるからとふたり場所を移動します。
ルークはディヴィットにアナから頼まれて調べた事を話します。
そして彼なりに推理したことを披露します。

クレイグを殺したのも父親の上司を殺したのもすべてディヴィットだと言う事。
そして整形外科で顔を変えて別人になろうとしている事。
ルークはとても頭がよく勘も良い事が伺えます。

ルークの話を聞いているディヴィットの表情が次第に真顔に変わってきます。
「でも僕は誰にも言わないから。大丈夫だから。」と言うルークに「なぜ?」と問うディヴィット。
「だって僕たち友達だろう?」とルーク。
これってルーク殺されるフラグじゃないかー!とドキドキした場面です。
ルークの言葉にしばし沈黙のディヴィットでしたが再び笑顔を取り戻し「そうか。」と言います。

そして、クリステンもこの事を知っているかも、とルークは言います。

洗濯物を干すローラのお手伝いをするディヴィット。ローラは彼に感謝していると伝えます。
そしてディヴィットが残りの洗濯物を取りに家に入ったところで部隊を引き連れたカーヴァー少佐がやってきます。

カーヴァー少佐はローラにディヴィットの写真を見せ居所を聞きます。
今、家の中にいると言った瞬間、かごを持ったディヴィットがこちらを見詰めていました。

部隊が戦闘態勢に入るとディヴィットもすぐに応戦します。
ハリウッド超大作な雰囲気の場面でダンさんめちゃめちゃかっこいいソルジャーです。

この場面の動画です。
The Guest - BADASS Shootout Scene (HD)

キッチンに隠れていたローラのところにくるディヴィット。
「僕は嘘をついていました。」と丁寧に謝るディヴィットに「ケイレブの友達ではなかったの?」と聞きますが、
「それは本当です。僕たちは同じ実験を受けていたんです。僕はあなたたちを守りにきたんです。」とデイヴィットは
これ以上は長い話になってしまうので、とローラを包丁で刺し殺してしまいます。
ここでも丁寧に謝るディヴィット。
そうしてディヴィットは撃たれた足をひきずりながらも少佐以外の隊員をすべて殺し車で逃げますが、
帰宅途中の父親、スペンサーと遭遇してしまい、ディヴィットはスペンサーも殺します。

このあたりのディヴィットの表情が「しまったなー、こんなはずじゃなっかたのに本当にごめんね。」という軽い表情で、
やってる事の恐ろしさとのギャップがシュールです。

少佐はダイナーでバイト中のアナを迎えにいき、車に載せます。
その入れ違いに店に入ったディヴィットはクリステンを撃ち殺すと手にした手りゅう弾で店を爆破させます。
手りゅう弾を手にしている表情も軽い軽いw


一方少佐はアナを乗せてルークを迎えに学校に向かう車の中で両親が死んだ事を伝え、
ディヴィットが軍事作戦の実験の被験者で、
自分や実験に危険が及ぶと守るために周囲を破壊するようプログラムされており、
それは自身でも止められない事だということを明らかにします。

学校に到着しますが入り口がハロウィーンの迷路になっていて、ルークはその先にいます。
何とかルークのところにたどり着くと、ルークと一緒にいた教師に先導してもらい
ルークをとともに再び外に出ようとしますが、既に学校に来ていたディヴィットに教師が殺され、
アナとルークを先に逃がした少佐も殺されてしまいます。
「自分を追ってこなければこんな事にはならなかったのに。」最後にディヴィットは言います。


アナはルークを物陰に隠すとディヴィットをおびき寄せ、少佐が持っていた銃でディヴィットを撃ちますが
足を刺されてしまい形勢逆転、アナは首を絞められます。
が、その時ルークから背後からナイフでディヴィットを刺します。
そのナイフはディヴィットから譲られたものでした。
倒れるディヴィットはルークに「よくやった。ちゃんと自分の身を守ったな。」と
ルークに笑顔を見せ親指を立てながら死んでいきます。
ここでもターミネータがw

学校から火が出てしまい、警察とともに消防車もやってきます。
無事に保護されたふたりは疲れ切った様子で学校を出入りするマスクを消防隊員を見つめています。
その時、奥から足をひきずった消防隊員が目に入ります。
その隊員はディヴィットでした。
「What the fuck?」と思わず叫ぶアナ。

ラストあたりの動画。
The Guest 2014 Climactic Ending Annie Anthonio

アナが叫んだところでこの映画は終わります。
結局ディヴィットの謎が明らかにされないまま終わるんです。

なかなか謎に満ちたいい感じの設定で極秘任務を背負った工作員な雰囲気のディヴィットですが
途中で方向性ががらりと変わり、ただ暴れて終わるというコメディチックなスリラーになっていました。
でもそこがまたいいんです。
実は極秘任務でーとかだったらありふれたただのハリウッド映画になるところを
B級テイストが加わって何とも薄っぺらくもバカらしい映画に仕上がっているような気がします。
いや、褒めてるんですよー。本当に。

特にラストのルークを迎えに学校にくる場面。
それまではアクション満載のシリアスなのに突然ハロウィーンの迷路とか!
しかもなぜか素直に迷路を進んでいく少佐。軍警察なのに。壊せばいいじゃないですか(笑)


映画のサウンドトラックがB級テイスト感をさらに増幅させているように思います。
監督も80年代の音楽を使用したとありましたが、まさに80年代の映画の雰囲気です。
特にラストのアナとの対決場面に使われている音楽がこの場面を何となくメロドラマっぽくしているような。

ディヴィットは追手がこなかったら、言葉通りにこの家族が抱えている問題を解決して、
(方法はアレですけど)静かに去っていったように思えます。
ケイレブとの関係や実験の内容(これはおそらく違法実験なんでしょうけど)など
謎が明かされない分、見る側がいかようにも考察できるところも楽しいかと思います。
果たしてディヴィットはサイコパスなのか、それとも実験の被害者なのか。
もしかしたら本物のターミネーターなのかも。不死身すぎるし。
「The Guest」訪問客を家に入れるときは気をつけてね、って事で。


これ続編とかあるんですかねー。
続編ができてもおかしくない作り方なので、作るんだったら早めにね(笑)

長くなってしまいました。
相変わらず文章の構成とかまったくなっていない私ですが、
ここまで読んでくださってありがとうございます。

The Guest公式サイト
The Guest公式英語版

実はフルムービーをYoutube見つけてしまいました。
字幕はありませんが・・・
The Guest - Full Movie English

アナ役のマイカさんとダンさん。
マイカさんかわいいです。