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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Sherlock 1-2 The Blind Banker その12

2016-03-09 07:26:19 | Sherlock S1E2
「死を呼ぶ暗号」

Directed by Euros Lyn
Written by Stephen Thompson

ラストです。


シャン「博物館でも空砲を撃った。そしてスーリンのフラットの戦いではあなたの友人を解放した。
あなたを殺そうとしていたら今頃はもう死んでいたわ。
あなたに調査をしてもらいたかった。
我々は見つけられていないが、あなたたちが宝を追跡してくれれば構わない。
だから生かしておいた。あなたは探知犬よ、Mr.ホームズ。」


シャン「猫の尾をかじるネズミは破壊を招くだけ。」
JW「ことわざ?」
シャン「手に入れた?」
JW「何を?」
シャン「宝よ。」
JW「何の事だ。」
シャン「ではわからせてあげるわ。」

シャンの背後には布を被せられた、サーカスにあった投石器がありました。

シャン「西洋では全てのものに値段がつく。彼女の命の値段は情報よ。」
そう言ってサラを投石器の前に座らせます。
矢は真っ直ぐサラの方を向いています。


シャン「ヘアピンはどこ?皇后のピンよ。」
JW「何?」
シャン「900万ポンドの価値がある。既に買い手がついていた。
我々の身内のひとりに貪欲な男がいてロンドンに持ち帰った。
それをMr.ホームズ、あなたが探していた・・・・」
JW「信じてくれ、頼むよ。
僕はシャーロック・ホームズじゃないんだ。それにあんたたちが探しているものも見つけてない。」
シャン「観客からボランティアを募らなくては。」
JW「聞いてくれ。頼むから。」
シャン「レディス&ジェントルマン。あなたはきっとうまく演じられるでしょう。」
シャンは頭の上にある砂袋をナイフで突き刺します。

その頃シャーロックはキャブに乗ってジョンの救出に向かっています。


シャン「ロンドンの遠く離れた月明りの岸からあなた方のために、
シャーロック・ホームズの命知らずなかわいい友人をご紹介します。」
JW「やめてくれ。」
シャンはサラの膝の上に黒い蓮の折り紙を置きます。
シャン「前にも見たから退屈でしょうけど。どんな終わりになるのかも知ってるわね。」
JW「僕はホームズじゃないんだ。」
シャン「信じないわ。」

その時、シャーロックの声がします。

SH「信じたほうがいいぞ。」

シャンは咄嗟に銃を構えます。


SH「シャーロック・ホームズはすごく偉そうなんだ。そして大いに・・・何だっけ?ジョン。」
JW「遅いよ。」

SH「セミオート銃だな。それを撃つと距離は毎秒1000メートルだ。」
シャン「だから?」

シャーロックは暗闇の中で手下のひとりを倒します。

SH「ここの壁はほぼ4メートルの曲率半径なんだ。君がミスをすれば弾丸が跳ね返る。
誰に当たるかな?
誰かには当たるよ。弾丸はトンネルを跳ね返って君に当たるかもね。」
そして火が焚いてあるドラム缶を蹴り飛ばし、サラを縛っているロープをほどこうとします。
しかし、背後からジジューが布でシャーロックを首を締めあげます。
そうしている間にも砂が落ち、重りがどんどん下がっていきます。


それを見ていたジョンが椅子に縛られながらも何とか前進しますが途中で転がってしまいますが
その体制のまま頑張って投石器を倒し、その瞬間放たれた矢がジジューに直撃します。
不格好だけどかっこいいぞ、ジョン。

シャーロックはあたりを見回しますがシャンの姿がどこにもありませんでした。


シャーロックは静かに「もう大丈夫」とサラのロープをほどき、安心したサラがやっと声を出して泣きます。
ジョンは倒れた体制のままサラに言います。
「いつか2回目のデートのチャンスあるよね?」
(ドラマのセリフは「次はもっと安全なデートにする。」なんですね。)
ジョンの言葉に泣き笑いするサラでした。


警察がやってきます。
ディモック警部が待っていました。
SH「僕たちはここで消える。僕たちの名前で報告する必要はない。」
DI「Mr.ホームズ・・・」
SH「君には期待しているんだ、警部。輝かしい経歴をね。」
DI「あなたが指し示すところに行けと。」
SH「その通り。」


後日の221B。
シャーロックとジョンが暗号のメッセージを読んでいます。
‘Nine Mill Fore Jade Pin. Dragon Den Black Tramway’

JW「9ミル・・・」
SH「ミリオン。」
JW「百万か。900万ポンドの翡翠のピン。ドラゴンの棲み処。鉄道。」
SH「ロンドンにいる工作員たちへの指示だ。回収しろというメッセージだった。」
JW「翡翠のピン?」
SH「900万ポンドの価値がある。彼らのロンドンのアジトにそれを持ってこいと。」
JW「ヘアピンなのに・・・900万ポンドかよ!」
SH「そうらしいよ。」
JW「なんでそんなに高いの?」
SH「持ち主にもよるんだ。」


銀行に向かうシャーロックとジョン。
SH「ロンドンが拠点のふたりの工作員、彼らは花瓶を密輸するために大連に行った。
そのうちのひとりが何かをくすねた。小さなヘアピンだ。」
JW「それが900万ポンドの価値だった。」
SH「泥棒はエディ・ヴァンクーンだった。彼は中国で宝を盗んだんだ。」
JW「君はどうしてルーキスじゃなくてヴァンクーンだってわかったんだ?
殺人者だって誰だかわからなかったのに。」
SH「ソープだよ。」

トレーディングルームでヴァンクーンの秘書だったアマンダに電話がかかってきます。
シャーロックでした。
SH「彼は君にプレゼントを贈ったね。」
A「あら、こんにちは。」
SH「中国から戻った時に。」
A「どうして知ってるの?」
シャーロックがアマンダの後ろから現れます。
SH「君はただの秘書じゃないね?」
A「誰かの噂でしょう。」
SH「いや。」
A「じゃあ、どうして・・・」
SH「ハンドソープだ。彼のフラットに置いてあった。モイスチャー効果のある300ミリのボトル。」
A「何ですって?」
SH「エディ・ヴァンクーンが香りのするハンドソープの類を自分で買うとは思えない。
訪ねてくる女性がいない限り。あなたのデスクの上にあるハンドクリームと同じブランドだ。」
A「真剣な交際じゃなかったのよ。すぐに終わったの。続かなかったのよ。結局は彼は私のボスだったの・・・」
SH「なぜ別れたんだ?」
A「彼には日常茶飯事だった。私を評価したわけではなかったの。
よくすっぽかされた。週末に出かける約束をしたけど急に発っていったわ。中国に。」
SH「だけどその後、君にプレゼントを持ってきただろう。お詫びに。」
シャーロックはアマンダの髪に留めてあるヘアピンを見ます。
SH「見てもいい?」


その頃、ジョンはセバスチャンから小切手を受け取ります。
Seb「そいつは本当にバルコニーまでよじ登ってきたのか?」
JW「窓を厚板で固定すれば問題は解決するよ。」
セバスチャンはジョンに報酬の小切手を渡します。


再びシャーロックとアマンダ。

A「市場で買ったって言ってた。」
SH「それは違うと思うよ。盗んだんだ。」
A「エディらしいわ。」
SH「彼はその価値さえ知らなかった。ただあなたに似合うと思っただけだろう。」
A「いくらくらいなの?」
アマンダの言葉にシャーロックが笑います。


SH「900万ポンド。」
それを聞いたアマンダがパニックになっています。

※このあと、ドラマには無い後日譚がありました。

シャーロックとジョンは中国の古代遺跡の部屋に館長といます。
黒と金の衣装を着た皇后の人形があり、シャーロックとジョンはそれをじっと見つめます。
その人形の髪にはプラスチックでできた緑のヘアピンがあります。

館長「皇后の武則天です。中国唯一の女帝。
衣裳はもちろんレプリカですけど。1400年前の女性なので彼女の持ち物は何も残っていません。」
SH「それは確かですか?」
館長「噂を聞いたんですね。中国人は常に何かしらの遺物を見つけ出しています。
彼女のものは何であっても数百万の価値があります。」
シャーロックは翡翠のピンを渡します。
SH「どこか、これを展示する場所を見つけてもらえますか?」

シャーロックたちが立ち去ろうと出口に向かうとアンディが待っていました。

An「彼女が最後に言っていた・・・価値があるものを見極めないといけないと。
彼女は優しい女性でした。だけど彼女がそんなにも勇敢な女性だったなんて僕は思いもしませんでした。」

ジョンは悲しげに微笑みます。
JW「ギャラリーの壁にある後援者のリスト。どのくらい寄付すればいいの?」
そう言ってジョンはセバスチャンから受け取った封筒をアンディに渡します。

An「もちろん大丈夫です。名前はホームズとワトソン?」
JW「いや、違う。」

「博物館への価値ある寄付に感謝をいたします。」
そう書かれたリストに新しく名前が彫られました。「スーリン」と。

※何かちょっと感動です。
スーリンが殺されたのはジョンたちのせいではないと思いますが、
彼女があの状況にも関わらず解読を始めてくれたおかげで結局はジョンとサラが無事だったので
何かせずにはいられなかったのかもしれませんね。

没になった場面ですけど・・・(笑)


221B。


JW「1000才以上か。毎晩それが彼女のベッドサイドのテーブルにあったんだな。」
SH「彼は価値を知らなかった。なぜ追われているかもわからなかったんだ。」
JW「ラッキーキャットでも買えばよかったんだ。」
シャーロックが浮かない顔をしています。


JW「気にしてるんだろう?」
SH「何を?」
JW「彼女が逃げた事。シャン将軍だよ。手下をふたり捕まえただけだ。」
SH「巨大な組織なんだ、ジョン。
工作員も何千人といる。僕たちは表面をかすっただけだ。」
JW「君は暗号を解読しただろう。シャーロック。
ディモックが全員探し出すよ。暗号がわかってるんだから。」
SH「僕は解読したけど、組織は鍵を別の本にするだけだよ。」


ある部屋でシャンが誰かとチャットをしています。相手の名前は「M」とだけありました。
シャン「あなたのおかげでロンドンにルートを作ることができました。感謝しています。」
M「感謝など無意味だ。更なる援助を期待しているものだから。」
シャン「まさかあの男がくるとは思いませんでした。
シャーロック・ホームズ。あなたの安全が脅かされるのでは。」
M「彼らは私を突き止める事はできない。」
シャン「私はあなたの事は一切漏らしません。」
M「それは確信している。」
その言葉が送られた途端、シャンの額には赤外線の光が当たります。


終りです。

2 コメント

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こんな後日譚があったなんて! (Misty)
2016-03-10 21:08:47
こんばんは。
こんな後日譚があったなんて、びっくりです!いい話じゃないですか~私、てっきりジョンは報酬で冒頭の請求の数々を清算したんだと思ってました。この部分が入るとジョンをすごく見直してしまうし、話としても深くなるような気もするんですが、そこできれいにまとまって終り…な感じになってしまうのかもですね。シャン将軍の最期のエンターテイメント性というか、モリアーティとのつながりの方が重視されたのかな?

ピンクの最後の、犯人を撃ったジョンが平然としてる理由がパイロットよりドライな感じなのと同じように、しんみりいい話よりドライにテンポよく…ということなのかも。でも、裏話的にこんな部分があると思うと、何だか嬉しいです。紹介していただいて、ありがとうございました!

ところで、近々S2~3辺りのdicoさんの画像を使わせていただいてもいいでしょうか…?自分で作れないので、他力本願なんですけど…
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Re.こんな後日譚があったなんて! (dico)
2016-03-10 22:15:25
Mistyさん
こんばんは!
私もそう思ってましたよ、報酬。
でもよく考えてみれば前金も貰っているのでジョンはそれで清算したのかも(笑)
それはともかく、このエピソードやパイロット版のジョンが平然としている理由を入れると、
ジョンのイメージがかなりUPすると思うのですがその分ヒューマンドラマになっちゃうのかもですね。
まー結局S3でそれ以上の人間ドラマになってますけど・・・・

確かにしんみりな部分をカットしたからこそテンポの良いストーリーになっているように思いますが、
この部分が入っても、スーリンの事もきちんと終わりになっているのでアリのような気がします。

画像、もちろんもちろん、あんなので良かったらじゃんじゃん使ってくださいませ。
加工前のものでもご入用がありましたらどこかに貼っておきますのでお知らせくださいね。
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