呑んべぇ爺さん

呑んべぇ爺さん「音岳」の記録とつぶやき

富士山3

2008年09月24日 | 富士山

明け方に小さくテントをたたく音がして目が覚める。昨夜は満天の星だったのに雨だろうかと外を見るとガスって何も見えない。雲の中に居て、水滴が時々落ちて来るようだ。

ただでさえ、雲の中に居るだけでもテントは濡れて来るので昨夜フライシートを張らなかったのは失敗だった。早速SPO2を計ると69まで下がっている。寝ている間に酸素摂取が低下したのだろうか。

しかし今回は現在まで、高山病の自覚症状は全く現れていない。脈拍は85まで下がっているので、昨夜はウィスキーの影響もあったようだ。できれば後2泊したい。雨は問題ないが強風にならないか天候が気がかりだ。

5時過ぎに、剣ヶ峰に登ってくる登山者の靴音がする。気の毒にご来光は無理だ。何人か直ぐに引き返していく。朝食を済ませてテントをたたんで、サブザックに行動食やヘッドランプ・雨具・水補給用ポリ袋などを入れ、置いておくザックをパッキングし直していると、次第にガスが晴れてくる。

今日はティット号を置いてある新五合目まで、昨日と同じ道を下るのも面白くないし、天気も良くなって来たので、御殿場口のルートから宝永山経由で下ろうと思う。メインザックをテント設営した所に残して出発する。

富士宮口神社前のテント2張は無くなっていて、彼女達は1泊しただけで下山したのだろう。今回初めて御殿場口のルートを下る。宝永山へ向かう分岐点をやり過ごさないようにだけは、注意しなければと思う。このルートもしっかりした道だった。

7.5合を過ぎると、ガスがかかり始める。案内標識が少なく古くて、宝永山へ向かう分岐点を標識に惑わされて、少しやり過ごしてしまう。おかしいと思った自分の感覚の方が正しかったので納得する。

宝永山への道は雲のの中に入るので目標の宝永山が暫く見えない。富士宮口分岐に近づいてようやく宝永山の姿が薄っすら見えた時、道を間違えていないのが確認できてホッとする。

新五合に帰ると、ここもガスって居て山頂方面は殆ど見えない。車に捨てるものを置いて、水を4+2+3リットルたっぷり詰める。これだけあれば余裕で2泊はできる。暫く休んでから、12時前に出発する。

最初の登りの時より、重量は半分以下の10kg+α程度だけれど、サブザックがモンベルの昔のポケッタブル-ライトパックで、許容重量を超えた水を入れているので肩に食い込んで痛い。それでも重量としては軽いので、ペースは昨日よりやや速く登れる。

7合目を過ぎる頃に、ようやくガスが切れて来る。この頃、後方に迫って来る人が目に入る。少しずつ近づいてくる。8合目を過ぎてから追い着かれたので、挨拶をして顔を見ずに道を譲る。良いピッチだなと思って後姿を見ていると、一昨日夕方話をした実川さんだと、後でふと気づく。

ペースが違うのでその姿は次第に遠くなる。8合目を過ぎると雲の中からすっかり抜け出して晴れ渡る。9.5合目を過ぎると、胸突き八丁で実川さんが休んでいるグループの所で立ち止まっているのが見える。

何かトラブルでもあってアドバイスをされているのかなと思う。暫くして彼らの傍まで近づくと実川さんは出発する。休んでいたグループも何事も無かったように出発する。

それにしても長い間話していたんだなと思い、昨日の実川さんの話し好きを思い出して「毎日富士登山」の事を話題にされていたんではないかと思うと、何と無く納得できた。

富士宮口神社に着くと、実川さんは休む間もなく、直ぐに引き返して下って行った。私の事は気付かれなかったようだ。今日は午後から登られた筈なので2度目の登頂かもしれないなと思う。今日のペースなら
登り3時間くらいのペースなので、2回目の登頂は軽いなと思う。

山頂には昨日より少し早い4時間強で着く。剣ヶ峰に着く頃には登山者も少なく、直ぐにテントを張る。現在天気が良くて風も昨日より穏やかだけれど、昨夜のように何時天気が変わるかも判らないので、今日はペグ無しの手抜きフライシートも付けて置く。

今晩は水をたっぷり使える飲み物や夕食を作り、SPO2の値はウィスキーを飲み始める前に測る。値は64から85の間のふらつきが大きく、中心的な値は75であった。脈拍89で朝よりやや高くなっている。

天気予報は明日まで持つようだが、風が強くなるらしい。明後日は前線が近づくのでよくいっても2泊が限界だろうと思う。明日朝の様子でどうするか考えようと思いながら眠りにつく。

【朝の剣ヶ峰から富士宮口山頂】
【銀明水】
【御殿場口山頂から下る】
【下り始め】
【しっかりした下り道】
【下り始めは一番左の窪みから(振り返る)】
【下は雲がかかっている】
【測候所の所員が冬季通勤に使った手すりと記念碑(山頂方面)】
【手すり(御殿場方面)】
【廃屋(8合)】
【7合9尺】
【7合8尺】

【7合8尺からの下り】
【7合8尺を過ぎると、直進すれば富士宮登山道への道が現れる】
【7合5尺】
【7.5合を過ぎると、ガスがかかり始める。標識のある所を右折かなと思っていたら】
【7.5合先であった標識の右下に「富士宮登山口駐車場」の表示があるので直進してしまう】
【7合に出ても右折できそうな道は無い】
【左に下れば御殿場に行ってしまう。仕方なく右折して登り返す。】
【ガスって宝永山は見えないが、宝永山の方に向かう、はっきりした道が見つかり、下る。】
【宝永山が瞬間ガスの間で見える】
【宝永山への登り】
【宝永山の山頂付近】
【宝永山の山頂付近の案内板】
【宝永山から引き返す】
【新五合目分岐】
【宝永山の火口の中を新五合へ向かう】
【新五合への道】
【宝永山の火口の中の案内表示と休憩ベンチのあるポイント】
【新五合から登り返して8合目】
【8合目】
【風化鳥居から山頂方面(9合目も見える)】
【9合目】
【9合目から山頂方面】
【再び富士宮口山頂】
【富士宮口山頂から見降ろす】
【剣ヶ峰へ】
【剣ヶ峰に到着】


【本日のコース】



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