呑んべぇ爺さん

呑んべぇ爺さん「音岳」の記録とつぶやき

南アルプス縦走(4日目)[茶臼小屋~聖平小屋]

2007年08月03日 | 南アルプス
聖平(2枚の写真の合成)


昨夜から大雨の音と強風音で何度も目が覚める。この茶臼小屋はトイレが遠いので、雨の中、夜中に小屋から出るのがいやで我慢してしまう。朝7時になっても雨が強いので出発を躊躇していたが、2人は光小屋を目指して先に出て行った。

私も雨がやや弱まった7:30過ぎに出発する。今日も、昨日使った2日使うのが限度の雨対策ビニールの2つめを再使用する。ずっと雲の中で、雨が降ったり止んだりが続く。このルートは人が多く、聖平小屋からか、小屋泊まり装備の女性2名、単独男性、10名程のグループ、女性2名と次々すれ違う。上河内岳前後の稜線はガスっている中で強風が吹き続いて、なかなか風対応のために進めないが、雨は止んできた。

上河内岳の肩にザックを置き、山頂までほんのちょっとのピストンをする。上河内岳に到着しても、ガスで何も見えず強風の中、ピークハントだけである。上河内岳を過ぎて雷鳥4羽が縦走路に居て、近づくと縦走路を逃げていくが、脅かさないようにゆっくり後を付いて行く。

その内少しづつガスが切れ始めるが、風は相変わらず強い。時々、聖岳の一部が見え始める。聖平小屋の赤い屋根も見え始める。見通しが利き始めたので気持ちが良い。

聖平小屋への分岐では風が強いが、ガスが晴れて来ているので聖岳に向かおうか躊躇するが、聖岳の吹きっさらしの山頂付近は強風が吹き荒れているだろうし、今日が台風がこの地に最も接近する筈で、夕刻から大雨が降るとの予報もあるので無理せず小屋に向かう。

明日からの態勢を立て直すため、早いけれど今日もテントを張らず、素泊まりで泊まることにする。素泊まりは昨年9月に新築されたばかりの「冬期避難小屋」の別棟が指定された。この小屋は、新しくて気持ちが良い。小屋は棟続きになっている。小屋の目の前がテン場であり、水場は小屋前とテン場の目の前であるが、この小屋もトイレが遠かった。
【茶臼小屋を出発】
【尾根筋に戻る】
【上河内岳】
【上河内岳を振り返る】
【コルの右に聖平小屋が見えた】
【南岳】
【南岳から下る】
【聖平小屋への分岐】
【小聖岳と聖岳】
【聖平小屋へ】
【聖平小屋】
【聖平のテン場】
【冬期避難小屋】
【避難小屋内部】
【枕まである】

【使用後の雨対策ビニールと、登山靴代わりに履いたトレイルシューズ】

着いた12時半過ぎには、外気温は16℃で、丁度都合よく太陽も顔を出し始める。チャンスとばかりにテントなど濡れたものを乾かし、優雅にコーヒーやスープ春雨などを飲みながら過ごす。続々宿泊者が到着して、小屋前のテーブルでお茶をしている大阪のおじちゃん・おばちゃんの団体が、わいわいと都会の喧噪並の騒がしさだ。テントも小屋前に1張りと、遠くに1張り張っていた。

予報通り15:30頃から雨が降り始める。結局、素泊まりは私だけで、冬期小屋は独り占めになった。昨夜のように話す相手もいないので、ザウルスを出して、忘れない内にポイントを記入する。小屋内温度は18時で14℃。夜になると避難小屋の方も電気を点けてくれる。この小屋には枕が備え付けられていて、蛍光灯には100Vコンセントまで付いていた。

明日は、台風は日本海を東北に進んで、東北~北海道辺りに再上陸する可能性があるらしい。風に耐えられる程度であれば、「百軒洞山の家」まで足を伸ばしておきたい。

【台風5号の経路データ】
(茶臼小屋~聖平小屋:11,760歩)



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