明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



私はそれほど写真を観ているわけではないが、遠くから見てもいかにも“名作”というような作品が少々苦手である。たとえばアンセル・アダムスなど家の窓からこんな景色が見えていたら我慢ならない、と辟易とした。カメラという機械を使うからなおさらなのかもしれないが、写真家は男性が多く、簡単にいってしまえることではないが、男性的作品世界があまり得意ではない。そのせいか、女性の写真家に印象に残っている人が多い。今開催されているなどマーガレット・キャメロンなどおそらく安心して観られるだろう。 以前、サンディエゴ写真美術館館長のデボラ・クロチコさんに写真を観てもらう機会があった。ユニークを連発してくれたのが嬉しかったが、何か質問は?と聞かれて世界には私のようなアプローチをしているアーチストはいますか?と聞いてみた。しばらく考えて、紙に書いてくれたのが“Cindy Sherman”であった。他人になりきるセルフポートレイトの女性作家である。古典技法の勉強のために入手した写真集以外で作品集を持っている、数すくない写真家である。いるとしたら女性だろうと予想はしていたが内心『全然違うんじゃないの?』と思った。さらに「あなたの作品は大きく引き伸ばして現代美術として展示した方が良い」。といわれた。深川江戸資料館の個展で会期中、中日あたりでようやくシンデイ・シャーマンのことを含めデボラさんのいわんとしたことが解ってきた。

HP



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