明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



ロクな目に遭わなかったのは、何も朝ドラ『虎に翼』時代の女性ばかりではない。こんな目に遭うのは私が子供だからだ、と思った小3の私だったが、大人になったところで渡世によってはやり難いように出来ている。根っこはいずれも一緒てあろう。大映の増村保造監督が中学の頃から好きだが、偉そうな男が次第にボロボロになり、それに反して女がみるみる強くなって終わったり。東大法学部の同級生、三島由紀夫が大映の出演オファーにチンピラヤクザ役なら、と自分と正反対の、好みのタイプになりたがったが、増村はその『からっ風野郎』(60)で散々シゴキまくった。長く続けた作家シリーズの最後に三島を選んだ私だが、男性の筋肉の有位性を疑わない三島を、現代の総合格闘技のジムにお連れし、女性格闘家にキメられながらギブアップ出来ずに泡吹いて目を白黒させている三島に、気付かないふりして外の景色を眺めてみたくはある。

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