三島の書誌をみると、読んでいない作品が多い。その程度の読者でありながら三島三島もないものだが、私がそうイメージしてしまったことは誰にも消す事は出来ない。そしてある脳科学者が言った〝人間は頭に浮かんだ物を作るように出来ている〟この仕組みに私は子供の頃からずっとさいなまれている。さいなまれている割に楽しそうにしているが。 私が常々、作家本人が、とっくに亡くなっていようと、本人にウケようと考えながら制作しているのは、こんなユニークで面白いイメージを私の頭の中に浮かべさせて頂き、有難う御座います。という感謝の気持ちからそう思うのである。その作品に出会わなければ、そんなイメージが私の頭に浮かぶこともなく、勿論作る事もなかった。感謝の念が生じるのは当然の事であろう。よって自分て書いておきながら、その残酷な描写に辟易とし、時に書き直していた江戸川乱歩は、やれば面白いのは判っていても、単なる挿絵でなく本人が登場する都合上、あまり過激な表現は避けたし、中井英夫が晩年禿げを気にしていたと知れば見て見ないふりもした。禿げていないのが惜しいと言われてしまったけれども。私と作家の間の二人だけの問題であるからそれで良いのである。
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アートコレクターズ(生活の友社)引用の美学 存在しないものを撮る 石塚公昭
『石塚公昭 幻想写真展 生き続ける作家た18年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutubeこ2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube
※『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載12回『大つごもり 樋口一葉