陰影を出さな手法には、この調子で同じように、人物を撮るためにどうしたら良いのか、最初の失敗で判った。失敗はするものである。 外国製のスーパーマット、スーパーフラット、ウルトラピグメント、と書かれた黒色塗料をいただいた。輪郭以外フラットに塗りつぶしたようになる、と聞いていた程ではなかったが、かなりの艶消し効果であり、カメラ内部に塗って反射を防ぐには最適なマットブラックであろう。アクリルなので使いやすい。なんで今、全くたまたま私の手元に現れたかというと、人形の髪にこれを塗れということだ、とすぐに判った。太宰を実物の女性とすぐ横で共演させた際に、粘土と人毛の質感の違いに、自分の髪を撮影し、太宰に貼り付けた事があった。陰影を無くすということは、同時に艶も無くさなければならない。最初は鉛筆、最近は墨汁、ここに来て最黒塗料。こういう偶然、タイミングは決して見逃してはならない。
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アートコレクターズ(生活の友社)引用の美学 存在しないものを撮る 石塚公昭
『石塚公昭 幻想写真展 生き続ける作家た18年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutubeこ2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube
※『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載12回『大つごもり 樋口一葉