仔牛とロマン
Veau et foie gras
(仔牛の肉とフォアグラ)
デンマンさんが久しぶりにご馳走してくれると言うので
イングリッシュベイを散歩しながらシルビアホテルの近くの
イタリア・フランス料理専門レストランへ行きました。
デンマンさんが、何が食べたいの?ときくので、ちょっとおねだりして仔牛とフォアグラのローストをリクエストしました。
う~♪~ん。 期待していた通りですう。
仔牛は、フランス語で「ヴォー」veau、英語では「ヴィール」vealですよね。
まだ脂肪が少なくて赤い色も薄い感じです。
特徴は香りやクセがなく、とても柔らかいのですわ。
その分、バターなどコクのある食材とあわせる場面が多いようです。
今回は春キャベツで包んだ乳飲仔牛とフォアグラのローストです。
マルサラ酒とリコッタチーズのソースがとっても合っていました。
2色のアスパラガスが添えてあって、落ち着いた感じを与えています。
フレッシュでクセの無い乳飲仔牛に合わせるのは贅沢にも濃厚なフォアグラですう。
やわらかな春キャベツと季節のアスパラは、お肉とぴったりと相性が合っていましたよ。
ソースはしっかり目に全体をまとめていました。
普段、口にする機会がないヴィールとフォアグラなので、とっても期待していました。
デンマンさんが特別に注文してくれたカクテル「楊貴妃」が、まず出てきました。
わたしが首を長くして待っている間
デンマンさんは楊貴妃の大理石像を見るために
わざわざ中国の西安に行ったときの事を、いろいろと話してくれました。
料理が出てくるのを待ちながら、わたしは「楊貴妃」をチビリチビリお口に運びました。
いつものようにデンマンさんは、かなり詳しい歴史のお話をしてくれましたが、
わたしは半分、上の空で聞いていました。うふふふふ。。。
次に出てきたのはイタリア料理のバヴェッティーネでした。
焼穴子、あさりと松茸に、たっぷりの芽葱(ネギのスプラウト)があしらってありました。
食べた瞬間、京都の老舗(しにせ)で味わうような上質の和食を連想させる優しい味わいでした。
そして、デザートにはクレームエペスでした。
クレームエペスと言うのは、フランス・ノルマンディー地方の生クリームの一種です。
乳酸発酵させた爽やかな酸味と芳醇なコクが特徴です。
クリーミーなヨーグルトといった感じの味わいですわ。
エペス(epaisse)とはフランス語で「厚い」「濃い」という意味の形容詞で、その味わいを表現しています。
なぜか、どこか懐かしいキュートなテイストでしたわ。
フレッシュな巨峰との相性が抜群でした。
お酒を絶対に口にしないデンマンさんが、その場の雰囲気にすっかり酔ってしまったように、わたしにちょっとベタベタした一幕もありましたわ。
「ジューンさん、ボーイフレンドと別れてから、寂しくない?」
「あらっ。。。、どうして別れたことをご存知なのですか?」
「僕は地獄耳を持っているからね、うへへへへ。。。ちょっと、このあと、僕のマンションに寄らない。。。?」
「ええ。。。そうしたいのですけれど。。。わたし、明日は仕事で朝が早いのですわ」
「僕が起こしてあげるから。。。うしししし。。。」
「でも、デンマンさんのところには目覚ましがないから、わたし、やっぱり自分のマンションにまっすぐに帰りますわぁ」
デンマンさんはガッカリしていましたわ。
でも、思慮分別のある心の広い方ですから、キレることもなく、ムカつく事もなく、
私のマンションまでエスコートしてくださいました。
ただし、お休みのキスは、かな~♪~りディープになって長かったのですわ。
あまり長くなるとちょっと問題ですので、「もうやめて」と言うつもりで、舌を咬ませてもらいましたわ。
うふふふふ。。。
日本時間: 5月10日 午後1時13分
バンクーバー時間: 5月9日 午後9時13分
“Food and Eating in Vancouver”より
こんにちは。ジューンです。
ロンドンの『ビーバーランド e-XOOPS』に
わたしは確かに上の投稿を書いたのですけれど、
卑弥子さんがこのような形で
持ち出すとは思いもよりませんでしたわ。
ラーメン一杯と比較すれば
卑弥子さんがずいぶんと損をした思いに
駆られる事は確かですよね。
もし、わたしが卑弥子さんの立場になったら、
やっぱり、ちょっとムカつくかもしれません。
でも、デンマンさんが卑弥子さんに
ラーメンを押し付けた訳ではない事も確かです。
The grass is always greener
on the other side of the fence.
隣の庭の芝生はいつも青い。
相手のものはよく見える、と言うことですよね。
卑弥子さんは、ラーメンが何よりも好きなのです。
でも、わたしが書いた投稿を読むと
「乳飲仔牛とフォアグラのロースト」の方が
良く見えてしまうのですよね。
うふふふふ。。。
(『ゼリーフライとロマン (2008年5月12日)』より)
卑弥子さん。。。ジューンさんの言っている事が尤(もっと)もだと思いませんか?
あたくしは確かにラーメンが大好きでござ~♪~ますわ。でも、デンマンさんはあたくしにラーメン一杯だけで済ませてしまったのでござ~♪~ますわア。。。それなのにジューンさんには「乳飲仔牛とフォアグラのロースト」 そのお料理が出てくる間にカクテルの「楊貴妃」。それから、イタリア料理の「バヴェッティーネ」。。。んで、それを食べ終えてから、デザートの「クレームエペス」ですわ。それに、ジューンさんをマンションまでエスコートしてあげてから、よせばいいのに、「フレンチ・キス」まで、しちゃったのでござ~♪~ますわア。
やっぱり。。。やっぱり、僕がジューンさんにフレンチキスをしたことが気に喰わないのですね?
ちがいますわあああア! 「乳飲仔牛とフォアグラのロースト」ですわア~。
だったら、卑弥子さんも「乳飲仔牛とフォアグラのロースト」が食べたいのです、と言えば良かったのですよう。
だって。。。だってぇ。。。そんなの、急に思い浮かびませんわあああぁ~。
それは、僕の落ち度ではないですよう。卑弥子さんがラーメンと言ってしまったのが運のつきですよう。
デンマンさんは、気を利かせて「乳飲仔牛とフォアグラのローストでも食べたら。。。?」と、あたくしに言うべきでござ~♪~ましたのよう!
それは、卑弥子さんの期待のしすぎですよう。それに、卑弥子さんは次のように言っていたじゃないですかア。
あたくしはラーメンマニアでござ~♪~ますわ
デンマンさん。。。今日も三笠ホテルのことですか?
そうですよう。卑弥子さんは、あまり興味なさそうですね?
そんなことはござ~♪~ませんわ。
しかし、三笠ホテルの事はそっちのけにして、一昨日、まだ話が終わっていないのに卑弥子さんはラーメンをガツガツ食べてしまったでしょう?
デンマンさん!。。。んもお~。。。人聞きの悪い事を言わないでくださいましなぁ~。。。あたくしは優雅でおしとやかな平安女性でござ~♪~ますわア。この記事を初めて読む人が誤解なさってしまうではござ~♪~ませんかぁ~!
しかし。。。、しかし、卑弥子さんは、すっご~♪~い勢いでラーメンを食べてしまいましたよう。僕は驚きましたよう。5分とかかりませんでしたね。
デンマンさんが美味しそうなラーメンの画像を貼り付けたからいけないのでござ~♪~ますわ。あたくしは、もう目にした時から堪(たま)りませんでしたわぁ~。
卑弥子さんは、それ程ラーメンが好きだったのですか?
好きなんて物じゃござ~♪~ませんわ。ラーメンならば続けて1週間でも楽しく食べる事ができるのでござ~♪~ますわ。ォほほほほ。。。。
『夢のホテル (2008年5月8日)』より
こうして、何よりもラーメンが好きだと卑弥子さんは言っていたじゃないですか!
でも、ジューンさんの書いたものを読んだら、あたくしは差別されたと実感したのでござ~♪~ますわ。
だから、その事についてはジューンさんが分かり易く書いていたでしょう?