あなたの祖国 (PART 1)
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ケイトー。。。、今日は祖国の話をするわけぇ~?
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いけませんか?
「祖国」って、ちょっと右翼的な響きがあるんじゃないのォ~? だから、そういう言葉を使うと左翼的な日本人から批判されると思うわァ~。。。
あのねぇ~、確かに、そういうことを言うある種の人たちが居るのですよ。。。
ケイトーは、「祖国」という言葉に抵抗はないわけぇ~?
とりわけ抵抗はないけれど、「祖国」という言葉を押し付けられるとムカつくよねぇ~。。。
やっぱり、抵抗を感じるんじゃないのォ~。。。 でも、どういうわけであなたの祖国というタイトルにしたわけぇ~?
実は、バンクーバー市立図書館で借りていた本を読んでいたら次の箇所に出くわしたのですよ。。。
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「ぼくらの祖国」という名の書が、まさか“永遠のロングセラー”と担当編集者から呼ばれるようになるとは思いませんでした。(略)
祖国という言葉そのものが、敗戦後の日本社会ではタブーだったからです。(略)
春に、18歳が中心の新入生を迎えると、経済学部客員教授のぼくは必ず、「祖国という言葉を聞いたことがあるひとは手を挙げて」と授業で問いかけます。
多い年は、受講生は300人を超えます。
そのなかで手を挙げるのは、わずかに数人です。
その数人から出る答えは「それは、日本のことだろうけれど、でも右翼の使う言葉じゃないですか」
実は、このぼくだって似たようなことを思っていたのです。
世界を回るまでは。
「きみたちは受験勉強をして、大学に入ってきた。 英語で、祖国とは何という」
「それは……(口を尖らせて、当たり前でしょうという顔で) My country です」
「では考えてほしい。 世界のどこに、My countryと言って右翼扱いされる国があるんだ」
(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)
272-273ページ 『ぼくらの祖国』
著者: 青山繁晴
2015年8月15日 第1刷発行
発行所: 株式会社 扶桑社
つまり、ケイトーは上の本に出てくる祖国という言葉に抵抗を感じるわけねぇ~?
いや。。。、別に抵抗というほどの感じを受けたわけじゃないけれど、気になるのですよ。。。
どこが。。。?
あのねぇ~、念のためにGOOGLEで検索してみたのですよ。。。 その結果を見てください。
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■『拡大する』
■『現時点絵の検索結果』
あのねぇ~、上の本の中で「英語で、祖国とは何という」という質問に対して学生が「それは……(口を尖らせて、当たり前でしょうという顔で) My country です」と答えている。。。 著者は、そのまま話を進めているのですよ。。。 でもねぇ~、上の検索結果を見ても判るように「祖国」を英語に訳したら"fatherland", "motherkand", "homekand", "mother country", "native country", "home country"というような結果になるのです。。。
確かに、そういう結果が出ているわよねぇ~。。。
でもねぇ~、著者は世界を回っている、と言うのだけれど、彼は英語はあまり話せないと思うのですよ。。。 だから、上のようなことを書いてしまう。。。 英語圏で暮らしたことがある人ならば、まず country という単語を聞いて「国」とか「田舎」という意味に直感的に受け止めると思うのですよ。。。 シルヴィーはどうですか?
確かに、country という単語を聞いたら、単純に「国」と思うわねぇ~。。。 私の場合だったら"Which country did you come from originally?"と訊かれたら、「もともと、どこの国からやって来たのォ~?」というように理解するわねぇ~? 「もともと、どこの祖国からやって来たのォ~?」とは、まず考えないわねぇ~。。。
。。。でしょう!?
。。。で、ケイトーは何が問題だと思うわけぇ~?
あのねぇ~、著者は、日本の学校で、もっと「祖国」について教えるべきだと主張しているのですよ。。。 彼自身が、小学校から大学まで、祖国について特に教わったことがないと言うのです。。。 で、社会人になって海外に出るようになってから、他の国では小学校の頃から「祖国」について教えている、と言うのですよ。。。
つまり、「祖国」について特に学校で教えることに対してケイトーは反対するわけ。。。?
あのねぇ~、僕は祖国について学校で教えることに反対するわけじゃないのです。。。 上の著者の書いた本に違和感を感じたのは、他の国と日本では事情が違う、ということを著者は認識していない。。。 戦前の日本では、大和魂だとか、滅私奉公だとか、軍国の母だとか、祖国のためにとか。。。 要するに軍国主義、帝国主義と一緒に「祖国愛」が語られることが多かった。。。 そのために、戦争に多くの国民が駆り出されて、多くの国民があの戦争で犠牲になり、ひどい目に遭った。。。 だから、戦前の軍国主義の教育と「祖国愛」と戦争が結びついて、「祖国」という言葉に嫌悪感を抱く人も大勢いた。。。 その影響で戦後の社会では「祖国」という言葉に対して飽き飽きした風潮があったのですよ。。。
つまり、「祖国」を強調して教えることが、また「祖国愛」を必要以上に盛り上げて、戦争に突き進むのではないか?。。。と心配する人が居るわけねぇ~。。。
そういうことですよ。。。 だから、日本では「祖国」という言葉が、他の国のように素直には受け入れられなかった。
。。。で、ケイトーは「祖国」について、どう思うわけぇ~?
僕は、はっきり言って、特に祖国という考え方を生徒に教える必要はないと思う。。。
どうして。。。?
僕にとって「祖国」とは「ふるさと」ですよ。。。 国というよりも、自分が生まれ育った地域社会です。。。
つまり、「ふるさと」という思いがあり、その「ふるさと」を大切に思っているのであれば、特に「祖国」にこだわる事はない、と言うわけぇ~?
そうですよ。。。 大体、どうして戦争が起きるのか? そのことを考えると、一部の権力欲に駆られた親玉、親分が自分の縄張りを拡張するために争いや戦いを始めるのです。。。 誰だって、争いごとや喧嘩はいやなものですよ。。。 悪くすると大怪我をしたり、最悪の場合は死んでしまう。。。 得をするのは、その結果で縄張りを広げる親分だけですよ。。。
なんだか、ヤクザの話に聞こえるわねぇ~。。。
日本の戦国時代には、現在の県ごとに親分(戦国大名)が縄張りを広げようと戦争したわけですよ。。。 今では、県知事が先頭に立って縄張りを広げようとして戦争するなんて考えられない。。。
当たり前でしょう!?
でも、その当たり前が、国ごとになると、戦争をしたりする。。。 なぜか?
戦争をしたい人が居るわけでしょう。。。
そういうことですよ。。。 アメリカの国会議員に献金している兵器産業の人たちとか。。。 日本だって、昔の財閥などの兵器産業にかかわっている人たちは戦争すれば、儲かると思っていた。。。 そういう人たちが政府を動かして軍国主義の教育を施(ほどこ)した。。。 「祖国愛」を植えつけて国民を兵士として駆り出した。
。。。で、ケイトーはどうしたらよいと思ってるわけ。。。?
だから、ネットがこれだけ世界的に普及している現在、いつまでも国に拘っている場合じゃないのですよ。。。 国にこだわって、そこで権力を握って旨い汁を吸いたい人たちがいるのですよ。。。 迷惑するのは、いつもそういう守銭奴たちに支配されている庶民ですよ。。。
つまり、国にこだわらずに、すべてのネット市民が地球市民になるというわけねぇ~。。。
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そういうことですよ。。。 要するに、「祖国」に拘ることはないのですよ! 「ふるさと」を心のうちで温めていれば、それでいいのですよ。。。
でも、「祖国」に拘る人たちもいるでしょう?
あのねぇ~、「祖国」がなくなっても「ふるさと」は誰でも持っている! それで充分ですよ。。。 そうすれば、ネット市民が、地球人となって戦争することが馬鹿らしくなる。。。 戦争しようとしているのは、軍需産業とむすびついている、権力欲旺盛な一部の政治家なんだから。。。
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