二千二夜物語 (PART 1)
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デンマンさん。。。 どういうわけで二千二夜物語なのですか?
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僕はついにジューンさんと夜を共にして、夕べで2002話を話し終えたのですよ。。。
そういうヤ~らしい夢を夕べ見たのですかァ~? うふふふふふふ。。。
うへへへへへへ。。。 やっぱり、ジューンさんに会うとコケにされてしまいますねぇ~。。。
悪い冗談はこれくらいにして、ホントはどういうことなのですか?
次のリストを見てください。。。
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■『実際のリスト』
これはバンクーバー市立図書館で僕が観た映画のリストですよ。。。
あらっ。。。 2002番目に観た映画が『Arabian Nights』だったのですか?
そういうことです。。。
それで、アラビアンナイト(千一夜物語)をもじってぇ、二千二夜物語というタイトルにしたのですか?
そういうことです。。。 実は、次の記事を書いたことがあるのです。。。
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■『また千夜一夜』
上の記事の中でも書いていることだけれど、1001番目に観た映画も『The Arabian Nights(千夜一夜)』だったのですよ。
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■『実際のリスト』
つまり、わざわざ1,001本目の映画のために、『千夜一夜物語』を選んだのですね。。。
そうです。。。“The Arabian Nights”を1,001本目の映画として ぜひ観たいと思っていたのです。。。
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■『実際のカタログページ』
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上の2つとも“The Arabian Nights”です。。。 ただ、徹底的に違うのは僕が DVDを借りてみた映画は“ドキュメンタリー”なのです。。。 つまり、映画の中で次の事実を説明しているのですよ。
千夜一夜物語
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千夜一夜物語は、八世紀頃に中世ペルシャ語からアラビア語に訳された、インド説話の影響の強い一大説話集である。
現在では、ムフシン・マフディー(Muhsin Mahdi 1926年–2007年)による詳細な研究とこれによるガラン写本の校訂版(1984年)が、原型を保った最良のものと評価されている。
『千夜一夜物語』は、日本語では『千一夜物語』、『アラビアンナイト』とも呼ばれている。
初期の翻訳においては、永峯秀樹訳『開巻驚奇 暴夜(あらびや)物語』や、日夏耿之介訳『壹阡壹夜譚』の題名も見られた。
内容
ドゥンヤザード姫妻の不貞を見て女性不信となったシャフリヤール(英語版)王が、国の若い女性と一夜を過ごしては殺していたのを止めさせるため、大臣の娘シェヘラザード(シャハラザード)が自ら王の元に嫁ぐ。
シェヘラザードは毎夜、王に興味深い物語を語る。
王は続きの話を聞きたいがために二百数十夜に渡ってシェヘラザードを生かし続け、ついに殺すのを止めさせるという物語が主軸となっている。
話が佳境に入った所で「続きはまた明日」とシェヘラザードが打ち切るため、王は次の話が聞きたくてシェヘラザードを殺すのを思いとどまり、それが二百数十夜続いた。
説話は、冒険商人たちをモデルにした架空の人物から、アッバース朝のカリフであるハールーン・アッ=ラシードや、その妃のズバイダのような実在の人物までが登場し、多彩な物語を繰り広げる。
説話は様々な地域に起源をもち、中世のイスラム世界が生き生きと描き出されている。
本来の夜数と物語数
アラビアンナイトは、9世紀ごろに原型ができてから、多くの人の手によるさまざまな発展段階を経た。
原型が作られたイスラム世界でも多様な版が存在し、やがて東方諸国、ヨーロッパに紹介されていくにつれ数多くのバリエーションが生まれたことが、この物語の大きな特徴である。
アラビアンナイトの原形はそれほど長大な物語ではなかった。
その理由は、現存するいろいろな版を比較すると、収録されている話も順序もかなり違うが、最初の二百数十夜くらいはほぼ共通しているからである。
ガラン写本ではその夜数は282夜(物語の数は40話)、マフディーによる校訂版では271夜(物語の数は35話)に過ぎない。
しかし、「千一夜」という題名のゆえに、本来は1001夜の「完本」があるはずだとガラン自身も信じていた。
このことから、ヨーロッパでの「残りの物語」探しが盛んになり、それに応じて中東でその後に多くの物語が無秩序に付加されて、ついに19世紀には現在の1001夜分を含む形で出版されるに至った。
現存する写本としては最古のものとされるガラン写本に収録されていたのは、東洋文庫版でいうと、第1巻、第2巻、そして第3巻冒頭の「ヌールッ・ディーン・アリーとアニースッ・ジャリースの物語」、第6巻の「アリー・ビン・バッカールとシャムス・ウン・ナハールとの物語」、それに続く「カマル・ウッ・ザマーンの物語」冒頭部分、第15巻の「ホラサーンのシャフルマーン王の物語(ジュナールの物語)」くらいであり、残りはすべてガラン写本以外の資料を典拠としている。
現在のアラビアンナイト物語集は、成立当時の姿の何倍にも膨らんでいる。
結局のところ、アラビアンナイトは「これ」という底本がない古典であり、底本がないゆえにどんどん新しい物語が加えられ、さらにヨーロッパと中東という二つの文明の間を行ったり来たりするうちに変形が進んだ物語といえる。
偽写本の捏造もしばしば行われた。
しかしオリジナルがないゆえに、どれが正しくどれが誤りといった判断をするのは困難である。
いつ、どの話が加えられたのかという判断も難しく、また、いつの段階までに収録された話を正式のアラビアンナイトと呼ぶのか、といった定義のようなものがあるわけではない。
出典: 「千夜一夜物語」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
あらっ。。。 面白そうじゃありませんか!。。。 わたしもぜひ観てみたいわァ。
ジューンさんもバンクーバー図書館で僕が借りた DVD を借りて観たらいいですよ。。。 今なら たくさんの人が予約してないから。。。
でも。。。、その映画ってぇ、トークショーのようなものですか?
いや。。。 違いますよ。。。 上の2本の予告編のようなエロチックなエピソードなども紹介しているのですよ。
たとえば。。。?
例えば、『千夜一夜物語』が始まるきっかけのエピソードですよ。
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昔々、インドとシナを支配する王に二人の息子がいた。
兄のシャハリヤールと弟のシャハザマーンはそれぞれの国を治めていた。
あるとき兄は弟に会いたくなり、使いをやって呼び寄せた。
出発してすぐ兄への贈り物を忘れた事に気付いたシャハザマーンが宮殿へ取って返すと、妃が一人の奴隷と浮気の最中であった。
彼は妃と奴隷を殺してから兄の国を訪れたが、傷心のためひどく塞いでいた。
しかし兄の留守の間、シャハザマーンは兄の妃が二十人の男奴隷と二十人の女奴隷を相手に痴態の限りを尽くすのを目撃し、自分に起きた出来事はこれに較べればましだと思って元気を取り戻した。
帰ってきたシャハリヤールは弟がすっかり明るくなったのを見て理由を尋ねた。
弟が目撃した事を聞き、さらに自分の眼でそれを確かめると、シャハリヤールは衝撃のあまり弟と共に宮殿を後にして流浪の旅に出た。
ある海辺の一本の木の下で二人が休んでいる時にジン(Jinn)がやって来た。
ジンとは、アラブ世界で人にあらざる存在で、なおかつ人のように思考力をもつとみなされている。
すなわち精霊や妖怪、魔人など一群の超自然的な生き物の総称である。
英語では Genie と呼ばれる。
現れたジンは背丈が10メートルもありそうな大男で 二人が木に登って見ていると、ジンはオデコに付けている箱を地面に降ろして、砂浜に横になると眠ってしまった。
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やがて、その箱の中から出てきたのは、なんと世にも美しいセクシーな人間の女だった。
木の上の兄弟に気付いた女は二人に自分とセックスするように言い、しなければジンを起こして二人を殺させると脅した。
怯えた二人は言うとおりにした。
済むと女は、自分は婚礼の夜にジンにさらわれて今に至ること、しかしこれまでジンが眠っている隙に 570人(最新のマフディー版では98人)の男たちとセックスしたこと、なんとなれば女が何かをしたいと思えば何者もそれを抑える事など出来ないことを語って聞かせた。
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ジンでさえ自分達よりも酷い不貞に遭っていることに驚嘆した二人はそれぞれの都へ帰っていった。
宮殿に戻った兄のシャハリヤールはまず妃と件の奴隷達の首を刎ねさせた。
そして大臣に毎晩一人の処女を連れて来るよう命じ、処女と寝ては翌朝になると殺すようになった。
三年もすると都から若い娘は姿を消してしまったが、それでも王は大臣に処女を連れて来るよう命じた。
この大臣には娘が二人いたが、恐怖と悩みにやつれた父を見て、姉娘のシャハラザードは自分を王に娶合わせるよう父に言った。
王のもとに参上したシャハラザードは妹のドニアザードを呼び寄せた。
王とシャハラザードの床入りが済むと、ドニアザードはかねて姉に言い含められたとおり姉に物語をねだった。
古今の物語に通じているシャハラザードは国中の娘達の命を救うため、自らの命を賭けて王と妹を相手に夜通し語り始めた。
千夜一夜の始まりである。
あらっ。。。 こんな風にして『千夜一夜物語』が始まるのォ~?。。。 知らなかったわ。
ジューンさんも一度はじっくりと観たらいいですよ。
。。。で、2002番目に観た『Arabian Nights』は、1001番目に観た映画とは、どう違うのですか?
2002番目のアラビアンナイトはイタリア映画なのですよ。。。 これはドキュメンタリーじゃなくて、マジで千夜一夜物語です。。。
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■『拡大する』
■『実際のリスト』
。。。で、どのようなお話なのですか?
次のような内容です。。。 ネタバレになるので、「あらすじ」を読みたくない人は スキップしてください。
Arabian Nights
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Arabian Nights is a 1974 Italian film directed by Pier Paolo Pasolini.
Its original Italian title is Il fiore delle mille e una notte, which means "The Flower of the One Thousand and One Nights".
The film is an adaptation of the ancient Arabic anthology "The Book of One Thousand and One Nights" better known as The Arabian Nights.
It is the last of Pasolini's "Trilogy of Life", which began with The Decameron and continued with The Canterbury Tales.
The lead was played by young Franco Merli who was discovered for this film by Pasolini.
The film contains abundant nudity, sex and slapstick humor.
It preserves the eroticism and the story within a story structure of Arabian Nights and has been called "perhaps the best and certainly the most intelligent" of Arabian Nights film adaptations.
The main story concerns an innocent young man, Nur-e-Din (Franco Merli), who comes to fall in love with a slave girl, Zumurrud (Ines Pellegrini), who selected him as her master.
After a foolish error of his causes her to be abducted, he travels in search of her.
Meanwhile, Zumurrud manages to escape and, disguised as a man, comes to a far-away kingdom where she becomes king.
Various other travelers recount their own tragic and romantic experiences, including a young man who becomes enraptured by a mysterious woman on his wedding day, and a man who is determined to free a woman from a demon (Franco Citti).
Interwoven are Nur-e-Din's continuous search for Zumurrud and his (mostly erotic) adventures.
In the end he arrives at the far-away kingdom and is reunited with Zumurrud.
『アラビアンナイト』はピエル・パオロ・パゾリーニ監督の1974年のイタリア映画です。
そのオリジナルのイタリアのタイトルは、「1千と1夜の花」を意味しています。
この映画は、古代アラビアのアンソロジー「アラビアンナイト」として知られている「千夜一夜物語」に基づいています。
この映画はパゾリーニ監督の「生命の三部作」の最後の作品です。
あとの2つは『デカメロン』と『カンタベリー物語』です。
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パゾリーニ監督は、この映画の主人公として若いフランコ・メルリを抜擢しました。
この映画にはヌード、セックス、ドタバタ喜劇が豊富に含まれています。
物語の中の物語という形でエロティシズムが表現されており、アラビアンナイトの数ある映画の中でも知的で最高水準のものだと言われています。
物語は、フランコ・メルリが演じるヌール=ディンという名の純情な若者を中心に繰り広げられます。
彼は奴隷の女の子、ズムルード(イネス・ペルグリーニが演じている)と出会います。
彼女はヌール=ディンを主人として使えることに決めます。
そして、彼はズムルードと恋に落ちるのです。
しかし、彼の愚かな間違いによって、ズルムードは誘拐されてしまいます。
それで、彼はズムルードを探しに旅にでます。
その間に、ズムールードは脱出し、男として偽装して遠い国にやってきます。
その国で、偶然の幸運に恵まれ王様になるのでした。
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一方、他の様々な旅行者が登場して、自分の悲劇的でロマンチックな経験を語ります。
その中の一人は結婚式の当日にミステリアスな女性に夢中になって悲劇的な目に遭います。
また別の男は悪魔にとらわれた女性を解放しようと、さまざまな行動に出ます。
その間に、ヌール=ディンはズムルードを探し続けるのですが、さまざまな女性と出会ってエロチックな冒険に巻き込まれてしまいます。
でも、最後にライオンに食べられそうになりますが、そのライオンに導かれて遠く離れた王国に到着し、ズムールードと再会するのでした。
(デンマン訳)
SOURSE: "Arabian Nights (1974 film)", Wikipesia
あらっ。。。 面白そうではありませんかァ!
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エロチックな場面だけじゃなく、笑えるシーンも けっこうたくさん出てきて面白いのですよ。。。
。。。で、二千二夜物語というのは、デンマンさんが 1001番目と、その2倍の 2002番目に観た映画が、たまたま『アラビアンナイト』だったという、ただ それだけの意味ですかァ~?
そうです。。。 いけませんか?
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(すぐ下のページへ続く)