☆ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌(Hillbilly Elegy)
うまいな~演技とメイク。グレン・クローズとエイミー・アダムズとヘイリー・ベネットを担当したメイクは天才じゃないっていうくらい、モデルになった婆ちゃんと母親と娘にそっくりだ。ガブリエル・パッソの演じた息子やフリーダ・ピントーの演じたその恋人もそうだけど、やっぱり、グレン・クローズたちにはおよばない。それで、このものすごくリアルなアメリカの「繁栄から取り残された白人たち」を、おもわず舌を巻いちゃうような上手な演技で見せちゃうんだから、いや、まいったわ。
まあたしかに13歳でかけおちして、しかし、夫が実はごくつぶしで、火をかけて焼き殺そうとまでしたんだけど、結局は近くに別居して老衰死を迎えるまで家族だったっていう婆ちゃんは少なくないだろうし、その娘として育って看護婦にはなったものの麻薬に依存にするようになって病院を解雇され心がおかしくなっちゃう母親もいるだろう。決して珍しくはないだろうけど、まあ、アメリカの典型的な光景として捉えるにはありなのかな。