HOPE 

Day of Hope「希望の日」の到来は間近!

エソウをしてヤコブを歓迎せしめたもの

2018-03-02 06:52:38 | 新しい希望に向けて!

 エソウをしてヤコブを歓迎せしめたもの

 ヤコブが21年間のハランでの生活に区切りをつけて故郷のカナンに帰って行こうとした時、兄のエソウは僕たちに武器を持たせヤコブたちがカナンに帰ることを阻もうとした。しかし、この時ヤコブが取った行動がエソウの心を変わらしめ、最終的にエソウとヤコブは抱擁し、兄エソウは弟ヤコブを故郷に迎え入れるのである。このエソウとヤコブの和解こそが統一の原型となって行くのである・・・・

 

ヤコブ路程

復帰摂理の中でお父様が強調されたのがヤコブ路程であった。サタン屈服の典型路程として食口たちはその一節を学んだはずである。

復帰原理では「堕落性を脱ぐための蕩減条件」として、「実体基台」を復帰するための蕩減条件と言う位置づけをしている。

人間始祖アダムとエバが堕落する過程の中で堕落性本性が生じた。その堕落性を脱ぐための蕩減条件として、アダムの息子の二人、兄のカインと次子のアベルの間で「堕落性を脱ぐための蕩減条件」が立てられなければならないというのである。

天使長の誘惑によってエバが堕落し(霊的堕落)、エバがアダムを誘惑してアダムも堕落した(肉的堕落)、その過程の中で偶発的に生じたのが堕落性本性だというのである。

・・・・この後の詳しい説明は省略するとして・・・・ ヤコブ路程を追ってみよう。

エソウとヤコブ

エソウとヤコブは双子だった。母親のリベカは、「兄が弟に仕える」ということが御心だと知っていたので、夫のイサクがその息子(イサクは兄のエソウを祝福しようとした)を祝福しようとした時に、弟のヤコブがイサクから祝福を受けられるように援助した。父親のイサクが祝福を与えるためにエソウにその条件として好きな獣の肉で作った食べものを準備するように言ったことを陰で聞いたリベカは、弟のヤコブに家にいる別の家畜を屠ってくるようにさせ、その肉で夫イサクの好きな煮物を作ってヤコブがイサクから祝福を受けられるように仕向けたのである。エソウとヤコブは双子だったので、声や毛深さが違っていたが、イサクは目が悪くなっていたので少し疑問に思ったが、好きな煮物を持ってきたヤコブを兄のエソウだと思い、エソウを騙ったヤコブに祝福を与えるのである。この祝福は家督(長子権)を相続させるための祝福だった。野に出て獣を獲ってきたエソウが父の好きな肉の煮物を作って行って「祝福をください」とエソウが父イサクに求めた時には、すでにエソウがヤコブに祝福を与えた後だったので、イサクは「祝福は与えてしまった」と、イサクにあきらめさせたのである。そういうエソウの思いを知った母親のリベカは、このままいたらヤコブが殺されてしまうのではと思い、ヤコブを守るために、故郷のハランにいる兄のラバンのもとにヤコブを・;送るのである。この旅の途中べテルと言うところで寝ていた時、天から梯子が下って来て、主(神)の使いが上がり下がりするのを見るのである。主はここでヤコブを祝福し、ヤコブは神の祝福に対して、「私はあなたを主とします。あなたが私の行く道を守ってくださるならば、私は得られる収入の十分の一を常にあなたに捧げます。」ののような約束を主(神)とかわすのである。これがいわゆる十一条の始まりとなったのである。

ハランにいた叔父のもとで21年間、ヤコブはこの地で様々な試練にもめげず、レアとラケルと言う二人の妻とその仕女によって12人の息子と一人の娘を得、さらには約束を違え続ける叔父のもとにありながらも、主の祝福を得て多くの財産を蓄えて行ったのである。

最初は良い働き手が出来たと喜んだラバンに、ヤコブは働きに応じて一定の報償を貰えるように交渉し、叔父ラバンのもとにある21年間にたくさんの財産を蓄えるに至ったのである。一方ラバンの娘のラケルが好きになったヤコブはラケルを嫁にほしいと願い出るが、叔父ラバンはそのために7年間無償の働きを要求するのであった。晴れてラケルと結婚と言うその夜、ヤコブが一夜を過ごして知ったのはそれが姉のレアだということだった。怒ったヤコブは叔父ラバンに抗議するが、「妹を先にやるわけにはいかない。妹ラケルのためにもう7年働いたらラケルも嫁に行かせる」として、結局二人の姉妹を妻とするのであった。姉の方には子供が出来るが妹ラケルには子供が出来ない、そこでラケルは侍女に子を産ませるのであるが、対抗した姉も侍女に子を産ませ、その後ラケルにも子が出来て、都合12人の男子がヤコブにはできるのである。この12人の息子たちがそれぞれ後にイスラエルの12部族を形成して行くようになって行ったのである。

さて、二人の妻を得るために14年、さらには7年をかけて家族と財産を蓄えたヤコブは主の命を受け故郷のカナンに帰ろうとするのである。ハランを去る時に姉のラケルは父親が大切にしていた偶像を隠して持ち去った。あわてたラバンが追ってきたときにラケルは股間に隠して父の追及を逃れたという逸話がある。これも意味のあることだと原理には説いている。

さて、いよいよカナンの故郷が近づいて、故郷との境のヤボク川を渡ろうとした夜、天使が現れてヤコブと相撲をしたという。この時ヤコブが天使に勝利して、天使に祝福を要求した。その時に天使が与えた祝福が、「これからはあなたはヤコブと言わずイスラエル(勝利者の意)と名乗りなさい」というものだった。これがイスラエルの出発となった。

さて、ヤコブが故郷に近づくと長子としての祝福を奪ったヤコブが帰ってくる事を聞いたエソウは、「帰ってきたら殺してやる!絶対許すものか」とエソウは僕たちに武装をさせヤコブの一行に向かっていくのである。(以下 続く)