統一家の混乱の最終的収拾のために
Ⅴ.-7.お母様は絶対化・神格化されることにより弄ばれてきた
お父様の聖和後、教権指導者たちはお母様を神格化してお母様のみ言を絶対化することで信徒たちを導いて来ました。それがかつて語られたお父様のみ言とは食い違った内容だとしてもそれを正当化してきたのです。2013年1月20日、前梁昌植総会長によって、全国食口連合礼拝時に説教された内容から彼ら教権指導者達の主張を見てみましょう。
<真のお母様を絶対化・神格化し、その権威を利用し自らの目的を果たそうとする>
①真のお母様のみ言が、まさにお父様のみ言であり、神様のみ言である
「真のお母様の位相と権威を確実に悟らなければならない。真のお母様のみ言がまさにお父様のみ言であり、神様のみ言であることを知らなければならないのです。」
(梁昌植)(統一世界496号、2012年9月号40ページ)
◆ここで 梁昌植前総会長が「位相」と「権威」を悟らなければならないと言っているが「位相」と言う言葉は理解の難しい言葉である。普通は物理学や解析学で使用するので専門知識が無いとわかりにくいが、ここではある位置する段階と言った意味だと理解する。真のお母様の位相と権威と言うことは、真のお母様の位置や権威がある特別なものだということを言いたい言葉だと理解する。ここではお母様の立場が真のお父様のおかれていた位置や権威と同等であると言うことを主張しているものと理解する。
②真のお母様の指示が真のお父様の指示である
「そして、私達がはっきりと知って超えなければならないことは、真のお父様と真のお母様は一心、一体、一念、一和、一核を成し遂げた立場であるということです。したがって、今、御夫妻は24時間いつでも共にいらっしゃるので、離そうとしても離せないのです。真のお父様は霊界に逝かれましたが、自由に地上を行き来し摂理を治められるので、真のお母様と一体を成しておられるのです。ですから真のお母様のみ言がまさに真のお父様のみ言であり、真のお母様の指示が真のお父様の指示であることを正確に知らなければなりません。」
(梁昌植) (統一世界496号 2012年9月43ページ)
◆この論理が成立するためには「、真のお父様と真のお母様は一心、一体、一念、一和、一核を成し遂げた立場」と言う前提がそのまま正しいかどうかにかかっています。また「ご夫妻は24時間いつも共にいらっしゃる」と言っていますが、それは誰も証明することが出来ないことです。単なる思い込みとしか言えない論理です。「自由に地上を行き来して」と言われますが、お父様は天上にあるので天上を自由に行き来しておられるのではないでしょうか。どう考えてみても「お父様とお母様が一体」と言うのは単なる願望にすぎず、ましてやお母様のみ言がお父様のみ言であるとはこじつけもここまでするのか!というレベルの論理です。
③真のお母様を通さなくては重生は不可能
「重生というのは、母なる神である聖霊を通して生まれ変わることです。母胎の使命が重生です。生まれ変わるということです。お母様を通してお父様の前に立つので、お母様を通さない生命の重生はあり得ないのです。したがって、真のお母様を通した特別な聖霊の働きが、今日、新たな重生と、信じられないほどの復活の恵みが降りているということと、そのような実体の時代に私達が生きていることをはっきりと理解しなければなりません。
(梁昌植) (資料:http://cafe.daum.net/tongilgyoyeouidoSJ/fg5R/5722)
◆重生が母の腹中を通してなされるというのはその通りです。しかしお母様を通してお父様の前に立つというのは意味不明です。生まれるというのはアダムの精子(種)がエバの腹中で育まれて為されることです。一度生まれた人間が再び母親の胎に入ることは出来ませんから、これは内的にその心情世界を通過すると言うことです。原理講論を見ると重生のためには真の父母が必要であると書かれている。父一人で子を産むことが出来ない。母が必要であるが、母だけで子が生まれるわけでもない。真のお父様が霊界に行かれた今、お母様一人で子を産むことが出来るのであろうか?それは不可能である。真のお父様が天上に行かれた今は、地上に遺された者がその使命を継承して行くというのが原理である。
④天上にいらっしゃるお父様は、常に、自由自在に、お母様と共にいらっしゃいます
「今、真のお父様は無形の実体でおられ、天上天下を自由自在に悠々自適にされ、私達の意識と考えを24時間守ってくださる生きた聖霊の実体となられました。
愛する食口の皆さん。その慕わしい真のお父様が天上摂理の忙しい中、今日、今、このは告げんが場に真のお母様と共にいらっしゃることを信じます。信じますか?天地人真の父母様への大きな愛の拍手を持って同意しましょう。(拍手)」
(梁昌植)(http://cafe.daum.net/tongilgyoyeouidoSJ/fg5R/5722)
◆「講釈師見て来たような嘘をつき」と言う言葉があります。この話をしている梁昌植氏は天上に行ってきたのでしょうか?いかにも行って見て来たかのごとき講釈ですが、教会員の皆さんは信じているのでしょうか?
⑤お父様の考えがお母様の考えであり、お母様の考えがお父様の考えである
「世界平和統一家庭連合は2013年1月14日(月)午前10時30分、家庭連合本部8階の大講堂において、14代ソク・ジュンホ会長の離任式と15代梁昌植韓国総会長の就任式が行われた。両会長は、就任の辞を通して、統一家における基元節以降の天の摂理方向を以下のように提示した。~お父様の考えが私の考えであり、私の考えがお父様の考えであることを確認した」という真のお母様のみ言を伝え、真のお母様を中心とした摂理を継承し完成しよう!と訴えた。]
(梁昌植)(http://cafe.daum.net/tongilgyoyeouidoSJ/mWK1/1242)
◆現実問題としてお母様の考えがお父様の考えとは思えない発言が目立ちます。もともとおとうさまとお母様は異なる実体をお持ちですから、考えも思いも異なるのが当然です。お二人が一つだと言うのはあくまで愛を中心として一つになられるのです。共通の目標や理想があって一つになるのです。お父様の行く道とお母様の行く道がたとえ違っていても目的が同じならば最終的にお二人は一つになるのです。お父様の考えとお母様の考えが一つだというのは詭弁を弄しているのと同じです。
現在の教会でお母様に関して主張されている論理はまさにこの通りの内容です。
「お母様のみ言は神様のみ言であり、お母様のみ言と指示は、お父様のみ言でありお父様の指示である」と主張し、さらには「真のお母様の語られることこそが真実であり真理である」との主張です。
しかしこれらの主張は明らかに非原理的であり、非論理的です。実際にお母様の語ることがお父様の語ることだと主張しながら、お母様の語るみ言は真のお父様が語られたみ言とはあまりにも大きく隔たり、原理やみ言との食い違いがあまりにも多すぎます。どう譲ってみてみてもお母様のみ言と指示=お父様のみ言と指示というのは無理な主張です。
統一教会はこのように誰が見ても明かな屁理屈のような主張を今も続けて、教会員たちをお父様が語られ主張した目的や方向とは異なる目的や方向に導いて行こうとしています。偽りの主張が真実とされ、まさに偽りが真実を軽んじる現場となってしまっているのです。
お父様の聖和後、お母様の偶像化がどんどん進んで行きました。その結果統一教会は愚民の集団のように堕していったのです。「天上にいらっしゃるお父様は、地上にいらっしゃるお母様と24時間共にいらっしゃる。だからお母様の位相はお父様と同一である。」そのような誰が聞いてみても無理でありえない論理でお母様のみ言を絶対化させていきました。お母様が語られたとするみ言の趣旨や方向がお父様のみ言や原理から明らかに逸脱したものであったとしても、無理やりその論理を押し付け教団員を引っ張って来たのです。
さらに危険なことは、お母様の位相と権威を利用して(お父様の)み言を軽んじているということです。このままいけばお母様が真のお父様の位相を完全に傷つけてしまうという過ちを犯すことになってしまいます。そうなれば、お母様の位相自体が破綻するという危険性を孕んでいます。
いまそのような危機的状況からからお母様を救出しなければならない緊急の状態に至ってます。全ての祝福家庭には真の家庭を守る責任と使命があります。そのためにはまずもって真のお母様を教権集団の縄目から解放し救い出して差し上げなければなりません。真のお母様を救出することができる唯一の道は、お母様に対して沈黙することや無批判な援助をすることではありません。本当の忠誠の心からの忠言と直言を通して、お母様の発言の誤りを明らかにして、真のお母様の位置と立場を本来の位置と立場に復帰して差し上げることです。お母様の権威を利用して統一家の人々を偽りの道に隷属させようという企みから(真のお母様を)解放して差し上げなければならないということなのです。
実際のところ、教権勢力はお母様に形式的な権限を委譲し、代わりにお母様の権威を奪って、お母様の権威をその全ての反摂理的悪行を推進する為の道具として活用しようとしてきました。摂理的にあるいは原理的に明らかに間違いと思われることをもお母様の名前を権威にして推し進めて来たのです。摂理に反する歩みは、お母様が恣意的に決定されたのものではなく、真のお母様の心情に取り入り、原理的に混沌な状態の中で教権勢力に有利な方向に真のお母様を誘導してきたのです。真のお母様はそのように教権勢力に巧みに利用されて来たと言うのが実際なのです。