国民生活センターが、消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果として、
「洗濯をしたら異臭がした紳士ズボン」と「においのきつい断熱用カーテン」について報告しています。
原因物質は、
ズボンについては、「繊維の原料や製造工程で使用した化学物質に由来するものと考えられるシロキサン類、アルデヒド類、炭化水素類、1-オクテン等の成分」
断熱用カーテンについては「フェノール、2-エチルヘキサノールのほか、脂肪族炭化水素類、脂肪族アルデヒド類と推定される物質。これらの物質は、ポリ塩化ビニル製品から発生する揮発性物
質として既にいくつかの報告がされている成分で、樹脂の添加剤や染料、溶剤等に含まれてい
る」
国民生活センター2014年1月23日
洗濯をしたら異臭がした紳士ズボン(相談解決のためのテストから No.59)http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20140123_3.html
消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。
「購入した紳士ズボンを着用前に洗濯したところ、乾いたズボンから異臭がした。再度、洗濯したが臭いは取れなかった。異臭の原因を調べてほしい。」という依頼を受けました。
相談者からの提供品、その同型品の洗濯前及び洗濯後について、放散される成分を調べたところ、いずれからも繊維の原料や製造工程で使用した化学物質に由来すると考えられる成分が検出されました。
次に、においの強さと快・不快についてモニターに評価してもらったところ、提供品のにおいの強さは、感じ方に幅がありましたが、においの快・不快では、多くのモニターが不快であると回答しました。同型品では、洗濯前よりも洗濯後でにおいが強く感じられるようになるとの評価で、そのにおいをほとんどのモニターが不快と感じていました。
放散成分の分析で検出された成分等が、モニターが感じたにおいの原因となっているものと考えられました。
テストの結果を受けた依頼センターのあっせんにより、事業者から購入代金が返金されました。また、原因の一つに製造工程における商品洗浄後の乾燥ムラが考えられるため、今後は工場内での乾燥のチェックなど作業員の教育、指導をしていくとの回答がありました。
本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165
[報告書本文]
洗濯をしたら異臭がした紳士ズボン(相談解決のためのテストから No.59)[PDF形式](125KB)
国民生活センター2014年1月23日
においのきつい断熱用カーテン(相談解決のためのテストから No.61)http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20140123_5.html
消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。
「断熱用のカーテンを購入し取り付けたところ、においがひどく体調不良になった。においの原因を調べてほしい。」という依頼を受けました。
この商品は、窓ガラスとカーテンの間に取り付けることで、屋外の冷気や熱気をカットし、暖房効率や冷房効率をアップするとうたうポリ塩化ビニル製のカーテンでした。
この商品を部屋に設置して、においに関するモニターテストを行ったところ、「ビニルのようなにおい」が確認されました。そこで、商品から発生する揮発性物質を分析したところ、樹脂の添加剤や染料、溶剤等に含まれているとされるにおいを有する物質が検出されたため、これらが混合したものがにおいの原因であると考えられました。なお、検出された物質には、吸入により、せき、頭痛などの急性症状を起こすことがあるとされているものがありました。
依頼センターから、相談者にテスト結果を伝えたところ、相談者はカーテンから浮遊する化学物質と自分の持病との関係をかかりつけの医師に相談したいということで、相談は終了しました。また、依頼センターから事業者に対してテスト結果を説明したところ、後日、においの抑えられた商品に切り替えたとの報告がありました。
電話 042-758-3165
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