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洗濯用パック型液体洗剤、3歳以下の乳幼児に事故集中

2015年03月19日 | 合成洗剤と石鹸

消費者庁 独立行政法人国民生活センター 2015年3月18日
洗濯用パック型液体洗剤に気を付けて!-特に3歳以下の乳幼児に事故が集中しています-http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20150318_1_1.pdf

 洗濯用パック型液体洗剤は、新たな形の洗濯用洗剤として、近年、日本でも製造販売が行われています。計量の必要がなく簡便という利点があるものの、フィルムが破れ、洗剤が口や目に入る等の事故情報が消費者庁に寄せられています。フィルムは水に溶けやすいため、子供が握ったり噛んだり遊んでいるうちに、破れてしまうケースが多く、特に3歳以下の乳幼児に被害が集中しています。

また、海外でも同様の洗濯用パック型液体洗剤で、同種の事故が多数報告されています。

乳幼児の手の届かないところで保管するよう注意して御使用ください。

備考:本件公表は、経済協力開発機構(OECD)、欧州委員会及び21 の国が連携して取り組む「洗濯洗剤カプセル/パケットに関する国際啓発キャンペーン(2015 年3月16 日~23 日)」の一環として実施するものです。世界では、洗濯用パック型液体洗剤に関する事故が年間16,000 件以上報告されており、国際社会全体で洗濯用パック型液体洗剤の安全な使用と保管について啓発を促進することを目指しています。(別紙参照)

 

1.洗濯用パック型液体洗剤について

国内で販売されている代表的な洗濯用パック型液体洗剤は、中性の濃縮液体洗剤を水溶性のあるフィルムで包んだ、触ると柔らかいものです。

大きさは、3.6×4.1×3.0 センチメートル(平均)で、3歳児が手で持ったところ片手で覆えない大きさでした。3歳以下の乳幼児の口の大きさには入らないこと、フィルムが水に溶けやすいことを考慮すると、窒息の可能性は低いと思われますが、乳幼児は身の回りのものを何でも口に入れようとするので注意が必要です。

 

2.洗濯用パック型液体洗剤の事故情報

(1)主な事故事例

【事例1】
パックタイプの液体洗剤を子供が握ったら破裂し、目の中に入った。目の表面が洗剤で覆われてしまったので急いで水で洗い流し、治療を受けた。(事故発生年月 平成26 年6月、3歳・女)

【事例2】
親が洗面所で洗濯中、別室にいた子供が吐き、泣き出した。洗濯機の横60cm の高さに置いてあった洗剤をかじってしまった様子。すぐに吐き出させて口をゆすいだが、口が痛いという。 (事故発生年月平成26 年6月、4歳・男児)

【事例3】
高さ1メートルくらいの棚に保管していた洗剤を、子供が箱から1つ取り出して遊んでいたところ飲み込んだ。母親が指を突っ込んで吐かせ、牛乳を飲んで病院を受診。(事故発生年月 平成26 年11 月、1歳・男児)

【事例4】
製品同士がくっつき始めたため、その度に剥がしながら使っていた。いつものように剥がそうとすると、フィルムが破れ、中身が目に入った。眼科を受診、1週間後にはほぼ回復。(事故発生年月 平成26 年10 月、90 歳代・女性)

(2)消費者庁に寄せられた事故情報の概要

国内で販売されている代表的な洗濯用パック型液体洗剤は平成26 年4月に発売が開始されていますが、平成26 年の発売開始から平成27 年1月末までの間に、消費者庁には延べ152 件の事故情報が寄せられています。内訳としては、事故情報データバンク※1に13 件、医療機関ネットワーク※2に6件、製造事業者から130 件(うち、公益財団法人日本中毒情報センター受付分が102 件)、公益社団法人日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会Injury Alert(傷害速報)に3件となっています。

消費者庁に寄せられている事故情報の内訳を、図1、図2に示しています。年齢別では、3歳以下の乳幼児が110 件(72.4%)と大半を占めており、またほとんどの事例が、フィルムが破れ中身が出て口や目に入ったというものです。 

詳しくは http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20150318_1_1.pdf

 


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