脱ケミカルデイズ

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独:「発表ずさん」…「加工肉に発がん性」に反発広がる

2015年11月05日 | 食品

毎日新聞2015年11月4日10時08分
独:「発表ずさん」…「加工肉に発がん性」に反発広がるhttp://mainichi.jp/select/news/20151104k0000e040129000c.html

  【ベルリン中西啓介】世界保健機関(WHO)の専門機関がソーセージなどの加工肉に発がん性があると発表したことに、ドイツで反発が広がっている。食肉業界だけでなく、ノーベル医学生理学賞受賞者も「ずさんだ」と批判するなど、国民食に注文を付けられたドイツ人の怒りは収まる気配がない。

 「詳細な研究内容を示すことなくメディアの注目を集めるやり方で発表したことに憤りを感じる」。独精肉職人協会副会長のクラウス・ゲルラッハさん(64)は語気を強める。ソーセージ職人らで作る協会は、加工肉の安全性に関する情報収集も行っている。

 2008年のノーベル医学生理学賞受賞者で元独がん研究センター所長のハラルド・ツア・ハウゼンさん(79)も「赤身肉や加工肉の発がん性は20年以上前から指摘されていた。必要なのは肉の何ががんを起こすのかという研究だ」と批判する。

 さらに、大腸がんリスクについて「世界中の人が、加工肉に含まれる発がん性物質を摂取している。だが、それによってがんになっている人は、ほとんどいない。加工肉を毎日50グラム摂取することで発症率が18%上がるなどと言えるはずがない」と述べた。

 WHOの専門機関、国際がん研究機関(IARC)は10月、加工肉の摂取が大腸がんを引き起こす「十分な証拠がある」と発表。5段階評価の発がん性リスクで、喫煙やX線照射と同じ最高レベルに分類した。

 ドイツには、国内の都市名を冠したフランクフルトや、バイエルン州で愛される白ソーセージなど地域ごとに2500種類以上のソーセージがある。製造に関する国の統一指針があり、種類ごとの基準や添加物が厳しく規定されている。

 ゲルラッハさんは「ソーセージのないドイツなど考えられない。日本から訪れる人にも安心して食べてもらいたい」と話した。