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デニス・レベデフ対ジェームス・トニー(2011/11/04)

2011-11-05 20:41:46 | ボクシング

WBA暫定クルーザー級王座決定戦

強打のロシア人サウスポー、デニス・レベデフ選手(Denis Lebedev)と43歳になる元3階級制覇王者、米国のジェームス・トニー選手(James Toney)との間で争われた空位の王座決定戦はレベデフ選手の地元ロシアで行われ、ワンサイドの12回3-0判定を制したレベデフ選手が暫定王座を掴んでいます。

サウスポーの相手に対して半身に構えて牽制の左ジャブを伸ばし、相手の入りを引き付けつて放つ右を狙うトニー選手の戦い。予想していたよりも手数も多く積極的に映った大ベテランの立ち上がりは悪くないものに見えたのですが、レベデフ選手が踏み込んで放つ左ストレートや左フックが初回終盤にはペースを早くも奪います。
2回に入ってトニー選手が自らの右の空振り後にバランスを崩すシーンが何度かあって以降はほぼワンサイド。左ストレート・フックだけではなく時折繰り出す右ジャブや右フックも有効に使いながらトニー選手にほとんど付け入る隙を与えないレベデフ選手。
8回9回10回などはレベデフ選手の強い攻撃が再三入り、トニー選手がバランスを崩す場面が何度も訪れます。それでも最後まで決定的なショットを防ぎきったトニー選手のディフェンスは相変わらず見事ではあったのですが、トニー選手がこの日見せることができたのはその卓越したボディワークの片鱗だけでした。

公式のスコアは120-107が1人、120-108が2人という完封で3-0レベデフ。シロート採点120-108レベデフ。
強いショットが入ったように見える場面でも、ヒットのその瞬間の動きで相手の攻撃の威力を軽減化するトニー選手の天性のボディワーク。若いころのシャープな動きは当然無いですし、ヘビー級時代に見せた職人技といった趣も感じられなかったこの日のトニー選手のディフェンスではありましたが、それでも相手のショットをジャストミートさせないだけのものはまだ健在。
何度もレベデフ選手の攻撃でバランスを崩す場面を見せながらも最後まで効いたような様子がなかったのはさすがでした。
とは言うものの、ほとんど手も足も出せない完敗を喫してしまったのも事実。年齢的に考えてもトップレベルでの戦いはこれが最後なのかもしれません…?

レベデフ選手は23勝(17KO)1敗。この日が8年半ぶりのクルーザー級での試合だったトニー選手は73勝(44KO)7敗3分。

Lebedev punishes Toney(Fightnews)
Photos: Lebedev Dominates Toney: Mega Event Gallery(BoxingScene)

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6 コメント

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ビックリ! (まっからむ)
2011-11-06 09:57:36
トニーがクルーザー!!!
試合は残念でしたが、試合内容よりもウェートの方が気になってしょうがありません。クルーザーはジロフ戦以来でしょうか。良く落とせた(落とす気になった)もんですね。
天才的なボクシングセンスで、筋力に頼らないスムーズなパンチ、ボディーワークを駆使し、動けるデブの頂点であったトニー。
パンチ力はあっても、手数、俊敏さに欠けるヘビー級で戦ったほうが、持ち味が生きると思っていたのですが、なぜ今になってクルーザーなんでしょうか。
ファイトマネーもクルーザー暫定王座決定戦よりも、ヘビー級の中堅ランカーとの対戦の方がずっと高い気がします。

トニーだけは、加齢後ウェートを落とすことはしないと思ったのになあ。再起するならヘビー級で。
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無いとは思いますが (まっからむ)
2011-11-06 10:08:30
まさかトニーがクルーザーまで落とせると思ってなかったので、考えたことがなかったのですが、クルーザーなら往年のライバル、ホプさん、トニーさん、ロイジョーンズさんが集えてしまう!
ホプさんは現役チャンプだから別格ですが、もし2度目の防衛に失敗しちゃうと、この三人の対戦があったりして。
ホプ対トニー、ロイ対トニーは見たいかも。
脱線失礼しました。
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Unknown (管理人)
2011-11-06 10:36:55
>まっからむさん
随分久しぶりだと思ったトニーさんのボクシング試合ですが、2月に試合やっていたようでした。
ただその時の体重が自己最重量の257で今回199ですから58ポンド減。
前回の体重が重すぎというのもありますが、約26キロ減量。本当に膨らんだりしぼんだり、凄いと思います。
この試合ではレベデフのコーナーのチーフにジュー、トニーさんコーナーの方はバディ・マクガードがついていて、なんか不思議な感じでした。
仰るとおりのロイやホプとの絡みを私も想像してしまった試合中でした。
ロイとの第2戦、なんかはあっても不思議じゃない気がしますが・・・?
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Unknown (Ike Quarty)
2011-11-08 23:05:28
最近は総合に出たり急な減量をしたりと年の割に
少し体に無茶しすぎのような気がします。
ヘビーの後にライトヘビーに戻ったジョーンズがその後輝きを失ったように、
トニーもそうなってしまうのでしょうか。ローチをして
”今まで教えた中での最強はパッキャオではなくトニー”
と言わしめた実力をもう一度見せてほしいです。
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Unknown (管理人)
2011-11-09 19:32:42
>Ike Quartyさん
ローチの言葉通り、この人ほど天才という言葉が似合う人はそういない気がします。
良い意味でも悪い意味でも。

トニーさんに関しては急激な減量後の悪影響ってのはないような気が、私はしています。
そもそも太りすぎでしたし。
というか、この歳でここまで絞れるんだから、過去のヘビー級時代の試合でもっと絞っていれば勝っていたのでは・・?という試合が何度かあったその時に絞れよ、、、とか思わなくはないです。
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真の天才だと思います。 (まっからむ)
2011-11-10 20:55:27
トニーがヘビー級に転向したときのホリーフィールド戦は本当に素晴らしかったです。
天才的ポジショニングと、ボディーワーク。
ホリの必死の攻撃をニヤニヤしながら余裕で捌き、狙い撃ちの右カウンター、左ボディー。
あの体捌きとスピードなら、パワー体格無関係の土俵で戦うことができ、ヘビー級チャンプになれるのでは、と思いました。
実際、ルイスさんに完勝したので、私の中ではヘビー級を取ったと思ってますが、不運なドーピングが残念でした。
どう考えても、意図的にドーピングしたとは思えませんでしたし。
「腹が減って全く力が出なかったぜ。旨いもん喰って、また、ヘビー級でがんばる」って言って、またヘビー級でやって欲しいです。
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