近年、アレルギー学会ではスギ花粉症に対する「舌下免疫療法」がトピックス。
これはアレルギー疾患(主に花粉症/アレルギー性鼻炎)の治療法で、舌の下にアレルゲンエキスを含んで体に吸収させ免疫寛容状態を誘導する(一言で云うと体を慣れさせてアレルギーを克服する)方法です。
薬物療法は内服中だけ症状を抑える「対症療法」にとどまりますが、免疫療法は「根治療法」、つまり薬がいらなくなることも期待できる画期的治療法です。
実は免疫療法は従来から行われてきました。
皮下注射による減感作療法(現在は「皮下免疫療法」と呼びます)というものがそれで、一定の有効率はあるものの頻回の通院とアナフィラキシー・ショックなど重い副作用のリスクがあるため、普及は今ひとつでした。
このたび登場した「舌下免疫療法」は重篤な副作用が激減し、自宅でできるので頻回の通院も不要とよいことずくめ。
ヨーロッパでは既に行われており、米国ではまだ認可されていないという状況の中、日本では先月シダトレン®(鳥居薬品)が承認され、いよいよ今シーズン解禁されそうです。
■ 薬剤なしで花粉シーズンを乗り切れる? 舌下免疫療法が来春導入へ
大久保公裕氏が日本アレルギー学会・会長講演で臨床試験を総括
(2013年12月4日:MTPro)
スギ花粉症の根治も期待できる舌下免疫療法(SLIT)は,来年の春ごろには保険適用が認可される見通しである。第63回日本アレルギー学会秋季学術大会(11月28~30日,東京都)の会長を務めた日本医科大学大学院頭頸部感覚器科学分野教授の大久保公裕氏は会長講演で国内の臨床試験を総括。適応は12歳以上で,抗原特異性が高い小児期から開始すべきだとし,「SLITを2年間継続することにより,薬剤なしで飛散シーズンを乗り切れる可能性がより高くなる」と述べた。
私が得た情報から要点をまとめますと・・・
★ メリット;
・有効率は約7~8割(1割は症状が無くなり、5割は症状が半分くらいに軽くなり、2割は症状が軽くなり、残り2割は変わらない)。
・注射ではないので痛くない!
・皮下免疫療法は週1回~隔週(~月1回)通院する必要があるが、舌下免疫療法では月1回で済む。
★ 注意点;
・この治療法には講習会を受けた医師のみが処方できるというルールがある。アレルギー専門医以外でも可能。
・対象年齢は12歳以上。
・認可されてから1年間は2週間処方が上限、2年目からは1ヶ月処方が可能になる。
・花粉の飛ぶ季節以外でも毎日、最低2年間(できれば3年以上)行わなければ十分な効果は期待できない。
・希望しても使用できない「禁忌例」が存在する。
などなど。
2年間以上毎日治療しても30%の人には効果がないことを知っておいてください(「金返せ!」なんて言わないで)。でも、重症の花粉症患者で治療しても日常生活がつらい人には福音であることは間違いありません。
例に漏れず私自身も花粉症であり、この治療法を受けてみたくて楽しみにしてきました。
処方するためには講習を受ける必要があると知り、2013年11月30日の日本アレルギー学会で行われた講習会へ参加したところ・・・説明を聞く中で私自身か禁忌事項に当てはまることを知り、愕然(涙)。
<参考になるHP>
■ 花粉症の根治もある「舌下免疫療法」からiPS細胞で注目の再生医療までを全網羅 ここまで治る!“超”先端医療
(2013年1月7日:ダイヤモンドオンライン)
これはアレルギー疾患(主に花粉症/アレルギー性鼻炎)の治療法で、舌の下にアレルゲンエキスを含んで体に吸収させ免疫寛容状態を誘導する(一言で云うと体を慣れさせてアレルギーを克服する)方法です。
薬物療法は内服中だけ症状を抑える「対症療法」にとどまりますが、免疫療法は「根治療法」、つまり薬がいらなくなることも期待できる画期的治療法です。
実は免疫療法は従来から行われてきました。
皮下注射による減感作療法(現在は「皮下免疫療法」と呼びます)というものがそれで、一定の有効率はあるものの頻回の通院とアナフィラキシー・ショックなど重い副作用のリスクがあるため、普及は今ひとつでした。
このたび登場した「舌下免疫療法」は重篤な副作用が激減し、自宅でできるので頻回の通院も不要とよいことずくめ。
ヨーロッパでは既に行われており、米国ではまだ認可されていないという状況の中、日本では先月シダトレン®(鳥居薬品)が承認され、いよいよ今シーズン解禁されそうです。
■ 薬剤なしで花粉シーズンを乗り切れる? 舌下免疫療法が来春導入へ
大久保公裕氏が日本アレルギー学会・会長講演で臨床試験を総括
(2013年12月4日:MTPro)
スギ花粉症の根治も期待できる舌下免疫療法(SLIT)は,来年の春ごろには保険適用が認可される見通しである。第63回日本アレルギー学会秋季学術大会(11月28~30日,東京都)の会長を務めた日本医科大学大学院頭頸部感覚器科学分野教授の大久保公裕氏は会長講演で国内の臨床試験を総括。適応は12歳以上で,抗原特異性が高い小児期から開始すべきだとし,「SLITを2年間継続することにより,薬剤なしで飛散シーズンを乗り切れる可能性がより高くなる」と述べた。
私が得た情報から要点をまとめますと・・・
★ メリット;
・有効率は約7~8割(1割は症状が無くなり、5割は症状が半分くらいに軽くなり、2割は症状が軽くなり、残り2割は変わらない)。
・注射ではないので痛くない!
・皮下免疫療法は週1回~隔週(~月1回)通院する必要があるが、舌下免疫療法では月1回で済む。
★ 注意点;
・この治療法には講習会を受けた医師のみが処方できるというルールがある。アレルギー専門医以外でも可能。
・対象年齢は12歳以上。
・認可されてから1年間は2週間処方が上限、2年目からは1ヶ月処方が可能になる。
・花粉の飛ぶ季節以外でも毎日、最低2年間(できれば3年以上)行わなければ十分な効果は期待できない。
・希望しても使用できない「禁忌例」が存在する。
などなど。
2年間以上毎日治療しても30%の人には効果がないことを知っておいてください(「金返せ!」なんて言わないで)。でも、重症の花粉症患者で治療しても日常生活がつらい人には福音であることは間違いありません。
例に漏れず私自身も花粉症であり、この治療法を受けてみたくて楽しみにしてきました。
処方するためには講習を受ける必要があると知り、2013年11月30日の日本アレルギー学会で行われた講習会へ参加したところ・・・説明を聞く中で私自身か禁忌事項に当てはまることを知り、愕然(涙)。
<参考になるHP>
■ 花粉症の根治もある「舌下免疫療法」からiPS細胞で注目の再生医療までを全網羅 ここまで治る!“超”先端医療
(2013年1月7日:ダイヤモンドオンライン)