goo blog サービス終了のお知らせ 

徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

インフルエンザの最大予防法は「顔を触らない」こと。

2018年02月09日 08時28分56秒 | 小児科診療
 そうです。そうなんです!
 昔はインフルエンザ予防には「うがい」「マスク」「手洗い」とされていました。
 しかし科学的検証により「うがい」は思ったほど効果がないと判明しました。ウイルスがのどについて繁殖を始めるためにかかる時間は約30分、1日3回程度のうがいでは感染を予防できないのです。
 また、ウイルスを含んだ飛沫はとても小さいため、マスクの隙間を通り抜けてしまうので、これも感染を予防できない。
 一方、ウイルスの付着した自分の手で自分の鼻や口を触ることも、接触感染の大きな要因です。
 私は以前から「マスクの効用」は飛沫を避けることだけではなく、「自分の鼻と口を触れないこと」だと感じてきました。
 それがようやく記事になる時代になりました;

■ 48時間生存!インフルエンザ最大予防法は「顔を触らない」
2018年02月07日:琉球新報
 秋口から流行が始まり、ワクチン不足のニュースがちまたを駆けめぐるほど、強烈な流行を見せている今シーズンのインフルエンザ。
 全国5,000カ所に設置された定点医療機関の報告によると、患者数は'18年1月15〜21日で1機関あたり51.93人となり、前の週の26.44人よりも大幅に増加。この数字から推計すると、全国の罹患者数が1週間で約112万人も増加し、過去最多の283万人に!
 「インフルエンザのピークは、例年1月下旬から2月ごろで、これからが本番です。でも、残念ながら正しい予防法を知っている人は少ないんです。マスクやうがいは予防にはなりませんインフルエンザのいちばんの予防法は、顔をさわらないことなんです」
 そう嘆息するのは、腸内環境・免疫力アップのスペシャリストである内科医の大竹真一郎先生。
 「インフルエンザウイルスが体内に侵入してから細胞に感染するまで、何分かかると思いますか? 約30分です。つまり、口から入ったウイルスを防ぐには30分に1回はうがいをしなければ意味がない。これは現実的ではありませんよね」(大竹先生・以下同)
 この事実が浸透し、約6年前には厚生労働省の「インフルエンザ対策」の項目からもうがいが外されている(ただし、風邪予防効果はある)。
 インフルエンザウイルスの感染経路は2つ。くしゃみやせきなどの飛沫が直接体内に入る「飛沫感染」、もう1つはウイルスのついたものに手を触れ、それを体内に入れてしまう「接触感染」だ。
 飛沫感染は、ウイルスを持った人に近づかなければ防げる。気をつけたいのは接触感染のほうだ。
 「ウイルスの保有者の手には、くしゃみやせきで飛んだウイルスたっぷりの飛沫がついています。その手でドアノブや手すりなどをさわると、それがあちこちに付着してしまう。湿度や温度にもよりますが、ウイルスは衣服についたものだと2〜8時間、ガラスや金属面などでは24〜48時間ほども生存します。その間に自分の手にウイルスをもらい、その手で顔をさわることで、顔の粘膜から体内に侵入させてしまうのです」
 保育園や小学校で、一気に爆発感染する理由の一端もここにある。
 「子どもは鼻をほじったり、指をなめたり、目をこすったりと、しょっちゅう顔をさわりますよね。ウイルスは粘膜から侵入するので、鼻、口、目から体内に入ってしまう。手にウイルスをつけないのは難しいですが、それが体内に侵入するのは防げます。顔をさわらなければいいんです」
 そうはいっても、無意識にさわってしまうのが自分の顔というものだ。まずは「さわっちゃダメ!」と強く意識しよう。クセになっている人は、自分の手からの感染を防ぐためにマスクやメガネを装着するのも有効だ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 病院・高齢者施設職員のイン... | トップ | インフルエンザは「マスクを... »

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

小児科診療」カテゴリの最新記事