徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

新型コロナは夏に流行…沖縄でその気配が…

2024年06月28日 06時22分03秒 | 新型コロナ
新型コロナの“新型”を省略してシンプルに“コロナ”と呼ぶようになった昨今、
当院の状況はというと…コロナ陽性者が少ないながら出ています。

以前のように「発熱者は全員検査」態勢ではなく、
「希望者には検査」というスタンスなので、
おそらく実際にはもっといるはず。

さて、沖縄でまた感染者の報告が増加しています。
以前から「コロナは冬と夏に流行する」と言われていました。
その原因の一つに「三密状態になりやすい」気候が挙げられます。
つまり、寒かったり暑かったりすると、エアコンの効いた部屋で過ごしがちなので、
感染のリスクが上がるのですね。

これは季節性インフルエンザでも従来指摘されてきたことです。
日本では冬に流行るというイメージがあるインフルエンザ、
冬のない熱帯地方ではどうなんでしょう?

…実は波がありながらも流行るんです。
そしてその時期は「雨季」に一致すると報告されています。
つまり、屋内で過ごすことが多くなる時期と言うこと。

過去のデータ通り、沖縄に遅れて本州他の日本でも夏に向けて増加するのかどうか、
注視する必要があります。

■ 沖縄でコロナ急拡大、首都圏での流行予測は…
2024/06/14:ケアネット)より抜粋(下線は私が引きました);
・・・
新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)の感染症法上の5類移行後、この件は世間的にどこ吹く風になっている感がある。
国内の感染状況を見ると、2024年第22週(5月27日~6月2日)の全国平均の定点当たり発生数は3.52人。前週の第21週(5月20〜26日)の3.35人と比べ、微増である。
2024年に入ってからは徐々に感染者数は増加し、第5週(1月29日~2月4日)の16.15人をピークに、その後は第18週(4月29日~5月5日)の2.27人にまで徐々に低下していたが、そこから再び増加している状況である。
ちなみに5類移行後の最高値は2023年第36週(9月4~10日)の20.19人、最低値は2023年第46週(11月13~19日)の1.95人である。
さて、そうした中で最新の2024年第22週の定点当たり発生数が19.74人と“突出”しているのが沖縄県である。・・・
沖縄県を除く都道府県別で最も発生数が多いのは鹿児島県の7.11人。これに次ぐのが北海道の5.44人。沖縄県はこれらの約3~4倍となっている。
・・・
国的な推移は前述のように2023年第36週前後と2024年第5週前後をピークにした二峰性のグラフを描いている。そして都道府県別でもおおむね二峰性の推移だが、沖縄県だけは明確に異なる。とくに2024年第5週前後は沖縄県も発生数は多少増加しているものの、ピークを描くには至っていない。一方、5類移行後最初のピークは第25週前後と全国平均より10週ほど早い。
この辺は気候的な影響が少なくないだろう。まず、全国的な推移で見られた2つのピークは、それぞれ気温がかなり高い時期か気温がかなり低い時期つまり暑さや寒さゆえに温度管理が行き届いた室内にこもりがちな時期である。新型コロナの5類移行後でもウイルスそのものの性質に変化がないことを考えれば、室内にこもりがちでいわゆる三密(やや懐かしい響きだが)の状態が起こりやすいことが感染拡大に影響しているのだろうと読み解ける。
これに対して沖縄県那覇市の平均気温を見ると、5月時点で24.2℃。すでにこの時点の平均気温で夏日(25℃以上)に近い状況なので、暑さゆえに室内にこもりがちな時期となる。ちなみに東京で同じく平均気温が夏日前後になるのは7月である。5月末から7月末までは9週間あるので、前述した全国平均と沖縄の夏の発生数ピーク時期の差である約10週前後と整合性は取れる。
一方、冬の1~2月に関して言えば、前述の那覇市の平均気温を見ればわかる通り、17℃台。これは東京で言えば4~5月や10月くらいに相当するので、気候が原因で屋内にこもりがちにはならない。それゆえ沖縄県でこの時期にそれほど発生数が上昇しないことも説明できる。
・・・となると、首都圏などでの感染拡大はこれからが本格的になるという嫌な予想が成り立ってしまう。しかも、繰り返しになるが新型コロナに関しては、もはや彼方のことになっている人も多い。



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