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思索 電子回路 論評等 byホロン commux@mail.goo.ne.jp

科学は人類を幸福にしたか?

2010-07-06 21:16:31 | 思索
太陽の塔で有名な、70年万博のテーマは「人類の進歩と調和」だった。

人類の進歩といっても、別に人の身長が伸びたとか、頭が良くなったというわけではない。人は体つきも、能力も、考えていることも、やっていることも2万年前の人と何ら変わらない。

進歩したのは科学技術なのだ。

さて「便利な世の中になったものだ」とはよくいうが、なぜ科学技術は進歩したのだろう?また、科学技術の進歩は人を幸福にしたのだろうか?

進歩すべくして進歩したというのは、たぶん当たらない。例えばアマゾンのジャンルの奥地には、原始人同様の暮らしを続けている土着民がいるのだ。「疑問」から科学が生まれるとするなら、彼らは疑問を捨て去ったことになる。実際そうなのだろう。すべてを受け入れてしまえば疑問は生まれない。

さて、科学技術の進歩は人の多くの望みを叶えてきた。と同時に多くの不幸をもたらしてきた。科学技術は常に両刃の刃として働き己を相殺する。ならば科学は人にとって無価値と言えるではないか。相殺するのだから有っても無くても同じこと。

ここにアマゾン奥地の土着民が一つの解として浮上する。再度確認するが、彼らは現代に確かに存在しているのだ。

文明人と未開人。総体として両者は対等と言える。いやむしろ、自らを絶滅させないという点において、未開人の方が優れている。文明人はそろそろ原点に帰るべき時が来ているのかも知れない。
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