なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

NHK教育

2008年04月01日 | 
サイバラが出演しててびっくり。鴨志田氏が亡くなって1年か、長いのか、短いのか、彼女がTVで鴨志田氏について語ることができるようになったのか、色々考えつつ見てしまった。というか、「生サイバラ」を見るのが初めてだったし。

 この日のテーマは、「アルコール依存症」。見てて思ったのは、依存症というのは今や、世の中に溢れ返っているありふれた精神病なのに、危険度や症状、対応策が全く知られていない、という事実。西原さんがご存じなかった、と聞いて、えー、なんで???!と思う。

 鴨志田氏はとても依存症になりやすい人だったと思う。なぜ分かるのか?勿論彼の成育歴なんか、あたしゃ知らない。そうじゃない、彼が仕事場としていた場所(つまり戦場)が、過酷過ぎるから。そういう「状況」が依存症をつくりだす。今だって問題になってるでしょ、イラクからの帰還アメリカ兵のPTSD等々。彼らがドラッグやらアルコールやらにはまり込むのは意思薄弱なんかのせいじゃないんですね、その過酷な体験をどうにかしたい、そのための一種(間違った方法なんだけど)自己治療チックな面が、確かにあるんだ。

 この病気は本人がプロの手を借りて死ぬ気でがんばらないと、解決が難しい。本当の治療というのは、そうした過酷な経験と真から向き合うことを要求するから。これはとにかくキツイ(ように、特に最初は思える)。ので、どうしても本人が逃げ腰になっちゃうわけさ。
 そういう人間を家族で抱え込むなんて、ムチャです。こうした問題を見るにつけ、ちょっと家族・家庭にセーフティーネットを求めすぎなんじゃないか、と思ってしまうのよ。家族ったって、構成人物は似たような経験しかない(1世帯が体験する項目は、ほぼ共通してるでしょ)、知識もハンパ、大体人数が少ない、その閉鎖空間内で現代の社会システムが絡んだ複雑な問題なんか、解決できるはずがない。今日日、家族だけで解決できる問題なんか、たかが知れてる。最初からそう思っていれば、色々背負い込まずに済むんじゃないか。

 西原さんの話しぶりをみるにつけ、「毎日かあさん」を初回からずうっと読んでいる私は、その家庭状況の過酷さが、あのマンガから微塵も感じられていなかった、というのがショックだ。物書きってそうなのかなあ?開けっぴろげに描いているようで、何も描いていない、という状況というのは、いくらなんでも異常だ。

 うん、西原さんは、痛々しいほどマジメに見えた。でも、あっしはつくづく、マジメは身を滅ぼす、と思っている人間だし。マジメ、やめません?

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
«  | トップ | ガソリン »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事