子供は質素に育てようⅡ：ケイコさんの３０代

ケイコさんのお母様は、娘が稼ぎの良くない男性と結婚したのを不憫に思っていました。
旅行は全額出して、母娘孫のおんな３代で、国内外の贅沢なホテルに滞在するのが習慣でした。

「孫の学費が必要」とねだられば、教育は財産とばかり、出してあげました。
「子供の通学の為、一等地に住みたい」と言われれば、土地も買ってあげました。
「ママ友とのお付き合いに必要」と言われれば、宝石も譲ってあげました。

ケイコさんはそのうち、会社員の妻ということをすっかり忘れて、贅沢から抜けられない体質になりました。
外食やホテルは高級志向ですし、身に着ける物も平均的な家庭のそれとは違いました。

お金は旦那が稼ぎ、親がくれるもの。
「裕福な家庭の主婦が、働くなんて変」といって一度も勤めていないのです。

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