つれづれ日記

チェリスト秋津のつれづれな日記です。

お寺に外国の方が参られました

2017年07月19日 04時27分06秒 | いい話
昨日は少し変わったお参りがありました。
それは外国の方のご相談でした。
その方は日本人の方と国際結婚をされて日本におられますが、遠い祖国で亡くなったおばあさまの何らかの形の追悼の形でのお勤めをしてほしいと言うことでした。
最初は僕の頭の中に音楽葬と言うものが浮かびましたが、お話をしていく中で、決してそれは好まれるものではなかったようです。ですから、いつも自分がやっているスタイルが使えない、ある意味僧侶として力量を問われている思いでした。
話していくうちに、あえて仏式でお願いしたいと言うことでした。
もうすでに亡くなられて日にちが経っているので、仏教で言うところの満中陰法要という形でさせていただきました。
しかし、仏教のお宗旨が違うと言う次元ではなく、宗教が違うと言う感覚の中で、一体こちらで何ができるのかかなりの手探り状態でした。

お勤めは『仏説阿弥陀経』をいただきました。まだ日本語が辿々しい感じでしたので、いつもよりも遅いスピードで、ゆっくりかみしめるようにいただきました。
そしてその後、阿弥陀経のあらすじと、お釈迦様のお話の中では割と有名な菩薩の布施行の話をしました。飢えて今にも死にそうな虎に自らの命を与えるという、施しのなかでも最も勝れた布施行といわれる行為です。私達が持ち続ける『欲』というものへの執着が無くなり『菩提心』の境地を表すお話と言えるでしょう。そして、阿弥陀様が「迷いの世界で生き死にを繰り返しているもの」に対して向けられた菩提心の向こうに極楽浄土があり、迷える私たちを迎え入れるための功徳が詰まったものが『南無阿弥陀仏』であること、などお話しさせていただきました。

今日の追悼のお参り、また法話の内容がどうだったかは、あとでお茶をお出ししてお話しをした後の顔の表情を見て、安心しました。

「またお寺に来たいけど、‥」
と言われたのです。

有難いことです。

合掌

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