つれづれ日記

チェリスト秋津のつれづれな日記です。

平和コンサートを振り返って(その1)

2011年07月26日 09時00分00秒 | 平和コンサート


大変遅くなりましたが、この度のコンサートツアーを振り返ってお話をしましょう。

まず、いつもは6人のチェロでの合奏だったのですが、メンバーが3人しか集まらなかったため、当初そのまま僕も入れ4人のチェロでの合奏にするか、全く一人での演奏にするか悩みました。

4人の編曲だと、今までにレパートリーに入っているものだと「シャコンヌ」「バーバー弦楽四重奏曲」くらいですが、常に演奏することにしている「シャコンヌ」以外を今回はベートーヴェンの弦楽四重奏曲第16番より第3楽章「レント」を演奏することに決めました。

「シャコンヌ」は、ヴァルガさんの編曲をいつも使っています。ただ、この編曲では同じテーマを4人で順番に弾いたりするので、ある意味品評会のようになってしまうのです。

毎年必ず決まって演奏する曲があるということは、良い面と悪い面を持っていますが、今回はその悪い面が出てしまったかも知れません。
今回のメンバーが常連であることにより、マンネリ化した感があったためです。

でもこれが、あるレベルに達すると、その時のインスピレーションとその時の聴衆の方々の雰囲気と、常に新鮮なコミニュケーションがあるのなら、同じ曲を同じ演奏者が毎年決まって演奏してもマンネリ化しなくて済むと思うのですが…。

なにしろ、バッハは音符をそのまま弾いただけでは、ただの練習曲のようになってしまい、そこにメッセージ性を生む演奏になるには、なかなかハードルが高いのです。

昔どこかで聞いた話ですが、ドイツでは
「今晩ベートーヴェンのコンサートがあるから出かけましょう。」というのと、
「今晩〇〇さんの演奏会があるから出かけましょう」とでは、ちょっと意味合いが違いますよね。

あそこのコンサートはいつもいいよね!
〇〇さんの演奏はいつもいいよね!

さあ、どちらの響きがいいのでしょう。

次回に向けてこの点を踏まえ、少し気を引き締めていかなくてはと、思った次第です。

つづく











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