『陽気なギャングの日常と襲撃』 伊坂幸太郎 ★★★★☆ (一般文芸)
『かたみ歌』 朱川湊人 ★★★★ (ホラー?)
『ポンポルトンタン』 ヨシエ ★★★☆ (アート絵本)
『酸素は鏡に映らない』 上遠野浩平 ★★☆ (子供向けミステリー)
『新耳袋 第八夜』 木原浩勝+中山市朗 ★★★★ (怪談集) ※再読
『小説以外』 恩田陸 ★★★☆ (エッセイ)
『猫とともに去りぬ』 ロダーリ ★★★★ (短編・ユーモアファンタジー?)
『母に習えばウマウマごはん』 小栗左多里 ★★★★ (レシピ&コミックエッセイ)
『白い部屋で月の歌を』 朱川湊人 ★★★☆ (ホラー)
『黄色いアイリス』 アガサ・クリスティー ★★★☆ (ミステリー)
『サイン会はいかが?』 大崎梢 ★★★★ (ミステリー)
『安楽椅子の探偵たち』 赤木かん子・編 ★★★★ (ミステリーアンソロジー) 『陽気なギャングの日常と襲撃』
ついに伊坂幸太郎もあと『フィッシュストーリー』(順番待ち中)を残すのみです。
伊坂さんの作品の中でも、この『陽気なギャング~』は、特に会話にユーモアがあってテンポも良くて、好きなシリーズです。(現時点で2作あります)
これもやっぱり面白かった!このシリーズは買おうかな(文庫で)。
『かたみ歌』
東京・下町にあるアカシア商店街。ある時はラーメン屋の前で、またあるときは古本屋の片隅で―。ちょっと不思議な出来事が、傷ついた人々の心を優しく包んでいく。懐かしいメロディと共に、ノスタルジックに展開する七つの奇蹟の物語。
これも朱川さんお得意の?下町を舞台にしたノスタルジックでちょっとホラーな短編集。怪談っぽいのもあり、人情話っぽいのもあり。おまけに猫の話もあり。
『白い部屋で月の歌を』
同じく朱川さんの作品。デビュー作(だったかな)。りまさんのブログで紹介されてました。ホラー色が強めです。
表題作は、終始何とも言えない不気味さが漂ってます。ラストは何となく予想が付いてしまいましたが、ホラーとしてはこの雰囲気は成功かも。小林泰三さん(ホラー短編の名手。これぞホラーという感じで、かなり不気味なので好みがあります。)の雰囲気がありました。
もう1作『鉄柱(クロガネノミハシラ)』が入っていますが、『鉄柱』の方が人間の深い部分での怖さがあるというか、でも最後もまずまずの終り方で、ストーリー的にはよくできてると思いました。表題作よりは『鉄柱』の方が好きかな。 『ポンポルトンタン』
図書館の新刊コーナーにあって、カワイイので手に取ってみました。はぎれを使ってパッチワーク的に作られた絵(?)がオシャレでカワイイです。「ポンポルトンタン ポンポルトンタン ここはおしゃれになれるくに
」で始まる文も、ずーっと歌のようなテンポの良い流れで、楽しく読めました。このオシャレ感は大人の絵本っぽいけど、言葉のテンポがいいから、子供もきっと面白いと思う。
『酸素は鏡に映らない』
「講談社ミステリーランド」のシリーズです。地味に制覇していってます
これは最新刊だったんですが、ミステリアスな人物が出てきていかにも複線っぽい言葉を残したりして、すごく期待を盛り上げられたのですが、ラストは「えっこれだけ
」って感じでした。
読者レビューを検索して見ると、どうやら作者の人気シリーズ『ブギーポップは笑わない』か何かのストーリーと絡んでたりしたみたいで、「いや、それ読んでないとさっぱり分からないから」。しかも“本文”のラストで、読者に対し「この世の中は(何の意味もないような、支離滅裂な)そーゆーもんなんだぜ」と説明すら放棄するような文章が出てくるし。ズルイ。
『猫とともに去りぬ』
ゴーゴリに続き、懲りずに「古典新訳文庫」を試してみました。タイトルも良いし
皮肉っぽいストーリー、不条理な設定など、ゴーゴリに似た感じですが、こっちは面白く読めました ユーモアがあること、1編1編がごく短いこと、児童文学者だからか、ストーリーが明快なこと、などが良かったのかも。なんとなく、星新一を彷彿としました。
『黄色いアイリス』
恩田陸さんのエッセイの内容が、書評が多く、色々気になる作品が出てきたのですが、その中にアガサ・クリスティの作品についての言及が出てきて、「そういえば、最近読んでないな」と思ったわけです。
クリスティの作品は、私がミステリー好きになるきっかけとなったもので、中学生でハマってから大学くらいまで、コンスタントに読んでました。特に名探偵ポアロがお気に入りで、「このシリーズは全部揃えよう!」と、「ハヤカワ・ミステリ文庫」の赤い背表紙を少しずつ増やしていたのですが、ある時、『カーテン』(ポアロ最後の事件)という作品で、ポアロが死んでしまうと知り、あと何作かを残してパタリと勢いが止まってしまいました。名探偵とのお別れが辛くて、先へ進めなくなっちゃったんですね。
というわけで、『カーテン』(他数作)を読まずにここまで来ました。
今回またきっかけを得て、とりあえず肩慣らし?に図書館で短編集を借りてみて、「やっぱり途中で止まっていてはいかん!」と『カーテン』まで読む決意をしたのですが、その間に「ハヤカワ・ミステリ文庫」はリニューアルされ、「クリスティ文庫」になってしまい、同じ装丁で揃えることが困難に…
古本屋回ってもあまりないだろうなぁ…
とりあえずは図書館で借りて読み進めてます。
今回は、後になってみると、感想を書きたい本が多かった…
ちゃんと1冊ずつ書けばよかったですね。