日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

5月に読んだ本(前半)

2012-06-01 | 本と漫画の話

あっという間にもう6月、1年の半分が過ぎそうな勢いですね・・・(汗)
5月は、当たり(好みにハマる本)が多かった印象です。


5月の読書メーター
読んだ本の数:25冊
読んだページ数:3354ページ
ナイス数:250ナイス

永遠の詩 (全8巻)1 金子みすゞ永遠の詩 (全8巻)1 金子みすゞ 
★4  このシリーズの詩集2冊目。金子みすゞの名前は、「こだまでしょうか」で広まる前から知ってはいたけど、ちゃんと読んだことはなかった。テレビで「大漁」を紹介してたのを見て、目から鱗の驚きを覚えて、興味が出た。 作品はどれも、言葉がきれいで優しくて、「大漁」と同じ、誰も気に留めない小さな存在への共感や慈しみに満ちている。「自分」と「世界」の対比ではなく、全てが同列で、フラットな視点。まさに「みんな違って、みんないい」。でも説教くさくない。本当に彼女にとって世界は、こう見えていただけのことなんだろうな。

好きな作品メモ→
 【大漁】朝焼小焼だ 大漁だ。 大羽鰮の 大漁だ。 浜はまつりの ようだけど 海のなかでは 何万の 鰮のとむらい するだろう。
 【木】お花が散って 実が熟れて、 その実が落ちて 葉が落ちて、 それから芽が出て 花が咲く。 そうして何べん まわったら、 この木は御用が すむかしら。
 【蜂と神さま】蜂はお花のなかに、 お花はお庭のなかに、 お庭は土塀のなかに、 土塀は町のなかに、 町は日本のなかに、 日本は世界のなかに、 世界は神さまのなかに。 そうして、そうして、神さまは、 小ちゃな蜂のなかに。
 【浜の石】(略) 浜辺の石は偉い石、 皆して海をかかえてる。
 【薔薇の根】はじめて咲いた薔薇は、 紅い大きな薔薇だ。 土のなかで根がおもう。 「うれしいな、 うれしいな。」 (略) 三年めにゃ、七つ、 紅い大きな薔薇だ。 土のなかで根がおもう。 「はじめの花は なぜ咲かぬ。」
 【さびしいとき】(略) 私がさびしいときに、 仏さまはさびしいの。
 【積もった雪】上の雪 さむかろな。 つめたい月がさしていて。 下の雪 おもかろな。 何百人ものせていて。 中の雪 さみしかろな。 空も地面もみえないで。
 【鶴】お宮の池の 丹頂の鶴よ。 おまえが見れば、 世界じゅうのものは、 何もかも、網の目が ついていよう。(略) 

**思いもよらないものに心を寄せて、同じ視点になって気持ちを語る。イワシから見たら、木の根から見たら、積もった雪から見たら、檻のなかの鶴から見たら…? 金子みすゞって凄い。
読了日:05月02日 著者:金子 みすゞ


先生、モモンガの風呂に入ってください!: 鳥取環境大学の森の人間動物行動学先生、モモンガの風呂に入ってください!: 鳥取環境大学の森の人間動物行動学 
★4 「はじめに」からもう。「先生、要りますか」と、でっかいカミキリムシや蛇を、臆することなく捕まえては(蛇は腕に巻いて!)持ち込む学生達。楽しそうな学校だな(笑)。私が学生なら、ここに入学したいなぁ。でも蛇はともかく虫がダメだから、無理かな(^-^;) 
 本編は、「忽然と姿を消した幻のカエル」(コウモリの冬眠調査で出会った様々な洞窟の生き物について)、「イワガニはなぜ頻繁に脱皮するのか」(磯の動物を調べる授業にて)、「ヒキガエルのオタマジャクシを食べる芦津のアカハライモリ」(山で暮らすイモリの生態)、「下から私をにらみつけた母モモンガの話」、「先生、モモンガの里に「ももんがの湯」ができました!」、「ほーっ、これがモモンガですか!」(芦津の森のモモンガ研究と、モモンガをシンボルにした地域活性化&森の保全活動)。
後半のモモンガ関係では、学生だけじゃなく、地域住民ともタッグを組んで、森の環境保全に取り組む研究まで! 可愛いモモンガの住む森、素敵だなぁ。「モモンガの森の水」はいいと思います! 木彫りのモモンガも可愛い!
読了日:05月03日 著者:小林 朋道


妖怪アパートの幽雅な人々 妖アパミニガイド (YA!ENTERTAINMENT)妖怪アパートの幽雅な人々 妖アパミニガイド (YA!ENTERTAINMENT)
★3.5 返却期限ギリギリセーフ。薄くてイラストが多くて文章少なめだから、すぐ読めて良かった(笑)。妖アパを一通り読んでる人向け、ファンブックって感じ。未読の方は、ネタバレあるので要注意かと。 アパート内部の見取り図や立体再現、各キャラ設定や夕士による人物評、本編後の様子など。妖アパを出た人や居着いた人etc.…、後日談が、喜ばしかったり、ちょっとしんみりしたり。シリーズのファンなら、軽い延長戦って感じで楽しめる。
読了日:05月04日 著者:香月 日輪


Happy BoxHappy Box
★4 名前に「幸」の字を持つ作家5人による、「幸せ」をテーマにしたアンソロジー。伊坂さん目当てで読んだけど、他もなかなかだった。

  【Weather/伊坂幸太郎】大友の友人・清水は、女性関係が派手だったが、ついに結婚することに。他の女性の影を疑う新婦から、披露宴までの間スパイを頼まれた大友は…。**爽やかな小品。伊坂さんにしては分かりやすい展開だったかも。
  【天使/山本幸久】掏摸師として生きてきた77歳の福子。ショッピングモールで、親子連れから逆に掏られそうになり…。**福子のキャラが痛快。希望は残る。
 【ふりだしにすすむ/中山智幸】「ぼくね、きみの生まれ変わり」。カフェで一人、「ついてない」と凹んでいたりりこに、満面の笑みで話し掛けてきた老人は…。**老人がかわいらしい。好きな話。
  【ハッピーエンドの掟/真梨幸子】昭和46年、アイコはホステスの母と二人暮らし。小さなボロアパートだけど、部屋の中は、カラーテレビなどの贅沢品でいっぱい。ママと二人、今の暮らしが好きだけど…。**ラスト、そう来るか。
 【幸せな死神/小路幸也】バーのカウンターで隣に座ったイケメンは、自分は「死神」だと言い…。**『死神の精度』の伊坂さんに、あえてぶつけるチャレンジ! どうしても伊坂さんの死神と比べてしまったけど、この死神もなかなかどうして!素敵だった。

【ちょっとネタバレ?辛口感想】後味の悪いのを入れるのは、どうなんだろう? 本のタイトルから、ハッピーエンドを連想しちゃうので、ラストにブラックな展開を持って来られると、ちょっと裏切られた感はある。「幸せ」というテーマをどう料理するかは人それぞれだと思うし、そこに異論はないんだけど…。他のアンソロジーなら全く気にならない面白い展開だったし。「Happy」を全面に主張するこの本にあえてブラック入れる必要があったのかな、という気がした。
読了日:05月09日 著者:伊坂 幸太郎,小路 幸也,山本 幸久,真梨 幸子,中山 智幸


高原のフーダニット高原のフーダニット
★4 火村シリーズ新刊。中編2本と、漱石の『夢十夜』に倣ったショートショート『ミステリ夢十夜』。

 【オノコロ島ラプソディ】金貸しをしていた男が殺された。有力な容疑者2人にはアリバイがある。片や証言者が元刑事、片やその日知り合ったばかりの利害関係のない男とドライブ。いずれも若干の空白の時間があるが、犯行現場まで行くのは不可能…。**ご本人も書いている通り、ふざけたミステリ(笑)。ドタバタを狙ったけど、羽目を外しきれなかったそう。バカミスっぽくなっちゃってるけど、それまでの有栖の単独行動での道程は楽しい。
 【ミステリ夢十夜】「こんな夢を見た」で始まる、有栖の見た夢10本。コンパクトな謎解きや、シュール寄りや。火村や刑事達お馴染みのメンバーが、夢ならではの荒唐無稽な状況で行動していて、面白かった。
  【高原のフーダニット】火村のもとに、以前事件で関わった双子の兄から電話がかかる。「弟を殺してしまった」「明日には自首する」…。翌日、警察から事件の一報が。その話は驚くものだった。**王道の犯人探し。火村が真相に至る場面と、後の行動が唐突な気がした。犯人は推測できてたけど、被害者の行動が説明できなかったってこと?
読了日:05月10日 著者:有栖川 有栖


アタシがマツコ・デラックス!アタシがマツコ・デラックス!
★3.5 マツコさんの文章が読んでみたいと思って、図書館ですぐ借りられたのがこれだけだった。約11年前とあって、とんがった所がある文章だけど、自虐と小気味よい毒がミックスされてて、嫌じゃなかった。エッセイが好きで色々読んでるけど、著者によっては、考え方が合わないと、「それはおかしいだろ?」と反感を覚えることもある。マツコさんの文章は、「そういう考え方もあるかもね」と受け入れやすい感じ。最近の本も読んでみたいな。 ところでこの頃のマツコさんの写真、たまにカンニング竹山さんの女装に見えます(笑)。
読了日:05月10日 著者:マツコデラックス


ねこのごんごん (こどものともコレクション2009)ねこのごんごん (こどものともコレクション2009)
★4 昔読んだ絵本、図書館で発見!《お腹を空かせ、ある家に迷い込んだ子猫。先住猫のちょんに、ごんごんと名付けて貰い、その家で飼われることに。ちょんに猫の心得を教わりながら、成長していく…》
  ごんごんが何か失敗する度、それはこうするんだと説明し、「何ごとも自分で覚えるが肝心、わかったか」と教えを説くちょん。 最初から説明せず、実体験を通じて覚えていく方が、身につくんだよね。(*^^*) ちょんが素晴らしい先生っぷり。分からないことに出くわしても、ちょんから教わったスピリットで乗り越えるごんごん。素敵だなぁ。
読了日:05月12日 著者:大道 あや


アライバルアライバル 
★5 言葉のない絵本(イラストで語られる小説=“グラフィック・ノヴェル”)。 サイレント映画を1本観終わったような、深く温かい余韻に浸った。 「移民」をテーマにしていて、人物は実在するようなリアルさだけど、彼等を取り巻く世界は非現実的で、恐ろしい怪物や奇妙な生き物でいっぱい。この世界観が素敵過ぎる。何故か一人に一匹、変な生き物が一緒に付き添ってる(いない人もいる?)のも好き。愛おしくなってくる。沢山の雲のコマだけで、長い時間の経過を思わせたり、表現もいちいち上手くて心憎い。持て囃されてるのも納得でした。
読了日:05月13日 著者:ショーン・タン


煩悩短編小説煩悩短編小説
★3.5 108字×108篇の、超ショートショート集。右ページはせきしろ、左ページはバッファロー吾郎A(木村)の作品。愚にもつかない話ばかりだけど、クスリと笑ったり、ちょっといい話的なオチだったり、気楽に楽しめた。布団の中で、眠くなるまで読むのにピッタリ。どのページで止めても大丈夫。軽いショートショートが好きならオススメ。
読了日:05月15日 著者:せきしろ,バッファロー吾郎A


みすゞさんぽ―金子みすゞ詩集みすゞさんぽ―金子みすゞ詩集 
★4 先に読んだ『永遠の詩』と被ってる作品は別にして、お初の作品では、「雀のかあさん」と「みんなを好きに」が好き。特に雀のは泣きそうになった。世の中のありとあらゆるものに向けられた、優しい眼差し。「何といういたわりと友愛!」(ナウシカの大婆様のセリフ…f^^;)。みんなにこんな風なものの見方ができたら、世界は平和なのになぁ。 三瓶さんの粘土細工もかわいかった。 

お気に入りメモ→
 【雀のかあさん】子供が子雀つかまえた。 その子のかあさん笑ってた。 雀のかあさんそれみてた。 お屋根で鳴かずにそれ見てた。 
 【みんなを好きに】私は好きになりたいな、何でもかんでもみいんな。 葱も、トマトも、おさかなも、残らず好きになりたいな。 うちのおかずは、みいんな、母さまがおつくりなったもの。 私は好きになりたいな、誰でもかれでもみいんな。 お医者さんでも、烏でも、残らず好きになりたいな。 世界のものはみィんな、神さまがおつくりになったもの。
読了日:05月15日 著者:金子 みすゞ,三瓶 李恵


 今更ながらの、金子みすゞリスペクトです(笑)。
詩には苦手意識があったのですが、みすゞさんの詩は、言葉が易しくて、スッと頭に入ってくる感じでした。

  久々の★5つが出ました! 『アライバル』
言葉が一切無いので、絵を見てじっくりとストーリーを追います。
本当に、上質なサイレント映画を1本観た感じ!
これは一読の価値ありですっ!

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5月に読んだ本(後半)

2012-06-01 | 本と漫画の話

後半です。


ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
★4 半年くらい積んだままだったのを後悔。古書店+ミステリー、好物のタッグなのに、ラノベっぽさに腰が引けてたというか。栞子さんのキャラクターは、出来過ぎ感があるけど、謎解きも面白いし、後半にかけて、少しずつメインの(栞子さん自身の)問題が明かされてきて、先へ先へと一気に読んでしまった。栞子さんの『晩年』を巡るやり方には、確かに疑問点が多かったけど、そこも純粋過ぎるゆえということなのかな。志田さんが指摘してた部分か。それが今後どう変わって行くのか。さて、積んでる間に続編が出たのは幸い。早速買って来ます!

 【あらすじ】五浦大輔は、本が好きなのに、読もうとすると体調が悪くなる体質で、読書を諦めている。本の虫だった祖母の遺品から、夏目漱石のサイン本が見つかり、それを購入したらしい「ビブリア古書堂」に、真贋の鑑定を依頼しに出向くが、店主は入院中。成り行きで病院を訪ねると、いつも見掛けた白髪混じりの男性ではなく、美貌の若い女性がいた…。
読了日:05月16日 著者:三上 延


ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)
★3  1作目より、取り上げられてる作品は身近に、古書の蘊蓄はしっかり面白く、謎解きもクオリティ下がらず。だけど個人的には、1の方が良かったなぁ。元々恋愛モノが苦手だったから、1はまぁ良かったんだけど、2では恋愛要素の比重が増えて、私の許容量オーバーかも(^-^;) くっつきそうでつかない、甘酸っぱいやり取りが耐えられなくなってきた…orz 二人ともここまで鈍いて、あざと過ぎ!考えられんしっ!ってちょっとイライラ。他は面白いんだけど、甘甘部分がつらい。さっさとくっついてくれんかな(笑)。
読了日:05月18日 著者:三上 延


教会ねずみとのんきなねこの わるものたいじ教会ねずみとのんきなねこの わるものたいじ 
★4 《教会で仲良く暮らしていた猫のサムスンとねずみ達は、乱暴者のどぶねずみ達にすみかを奪われてしまう。みんなで教会を奪い返す作戦を立てて…》
 絵が細かくてわりとリアルなのにかわいい。食料集めをしている場面が特に好き♪ コミカルで楽しい話でした。猫、そんなにのんきでもないじゃん、と思ったら、シリーズものなんですね。他の本ではのんきなのかな(笑)。
読了日:05月19日 著者:グレアム・オークリー(作・絵)


ぼくって王さまぼくって王さま 
★3.5 かわいい布アートの表紙が目に留まって。《ぬいぐるみネコのイエロナ。ご主人様は「ぼくの王さまライオンだ!」と呼んでくれる。でもこの頃仲間(おもちゃ)が増えて、ご主人様は他のみんなと遊んでばかり。ぼくは小さすぎて気付いてもらえないの? 大きいライオンだったらよかったんだ!》
 布をパッチワークのようにして描いてあり、カラフルでポップでかわいい。展開も楽しい♪ でも後半がよく分かんなかった(汗)。え?イエロナが大きくなったんじゃなくて???「あいつ」って誰?「ぱーん」って何? 訳で分かりにくいのかな?
読了日:05月19日 著者:アンネ・ヴァスコ


はるねこ (講談社の創作絵本)はるねこ (講談社の創作絵本) 
★3.5 表紙の絵が、色がきれいで柔らかくて、かわいいので借りてみた。《なかなか春が来ない寒い日、家で折り紙をしていたあや。そこへ庭の方から、「こまった、こまった。ああ、こまったことになっちゃった」とつぶやく声。外を見ると、若草色の猫が何かを探している様子…》
 かわいらしいお話。中の絵は、思ったよりコミカルだった。色彩も、春の場面とか凄くきれい。でもたまに、混色の加減でちょっと色が濁ってたりするのが残念だった。 『なつねこ』と『ふゆねこ』もあるみたいで、読んでみたい。
読了日:05月19日 著者:かんの ゆうこ,松成 真理子


モモのこねこモモのこねこ 
★3.5 《ロサンゼルスに引っ越したモモは、1匹のみすぼらしい子猫を拾う。子猫の成長を見守る少女の物語。》
 著者夫妻の娘がモデル。舞台がアメリカだから、最初開いた時は翻訳絵本かと思ったら、アメリカに移住した日本人でした。 お話は多分実話を元にしてて、何気ない日常なんだけど、場面の描写がいいし、色彩が際立つアートな絵と相まって、優しい気持ちになる。猫のいる生活っていいよね。
読了日:05月19日 著者:やしま たろう,やしま みつ


風車小屋ねこカッチェ風車小屋ねこカッチェ 
★3.5 オランダの実話を元にした物語。 《粉屋のニコとのんびり暮らす猫カッチェ。ニコが風車小屋で粉をひく間、ネズミ退治に大活躍。ある時ニコがお嫁さんを貰い、やがて赤ちゃんも生まれて…》
 徐々に家に居場所をなくすカッチェが不憫(T-T) 村が洪水に襲われた時には、実話だけにアンハッピーエンド(猫的に)もあるかもとハラハラ。こんな賢くて素敵な猫、大事にしなきゃダメだよ!とすっかり感情移入してた。 絵は、猫の描写は素晴らしいけど、人間はイマイチだなぁ(^-^;)
読了日:05月19日 著者:グレッチェン ウェルフレ


おいらはトムベエ (世界傑作絵本シリーズ)おいらはトムベエ (世界傑作絵本シリーズ) 
★4 《いたずら好きな猫トムベエ。ニイナちゃんが描いている絵に興味津々。途中でニイナちゃんはお母さんとお買い物に出掛けた。そのままになっているきれいな色の鳥の絵を見ていると、なんと…!》
  文は日本人、絵はロシア人という異色のタッグ。最初は、絵がリアルで、猫のかわいらしさがあまりないなと思ったけど(人物とか色彩とか、ちょっと藤田嗣治っぽい感じ?)、描写が生き生きとしてて、だんだんいいなと思えてきた。鳥もカッコイイ。ニイナちゃん芸術家!(笑) お話も楽しくて素敵だった。表紙が地味で損してるんじゃないかな…。
読了日:05月19日 著者:中沢 けい


夏目友人帳 13 (花とゆめCOMICS)夏目友人帳 13 (花とゆめCOMICS)
★3.5 的場を手伝うことになった話と、夏目が西村・北本の出会った頃の話。
 的場さんは腹の内が知れない怖さがある。彼なりの理屈でやっていることだろうけど、まだ理解不能。手紙には何が書いてあったのか、気になる。
 一転、西村&北本の話はほのぼの。学校の話は和むなぁ。西村と北本のキャラクターの違いがやっと分かった。西村は社交的、北本は思索的。でも夏目と西村がそっくりで、描き分けの区別がほとんどつかん!!(笑)

  有力な術師が何者かに襲われる事件が多発し、的場が夏目の手を借りに現れた。拒否すれば藤原夫妻に夏目の秘密をばらすと言う…『連鎖の陰』。 
 他番外編『西村と夏目』、『北本と夏目』
読了日:05月28日 著者:緑川 ゆき


日本人の知らない日本語3  祝! 卒業編日本人の知らない日本語3 祝! 卒業編 
★4 やっぱり面白いなぁ(笑)。日本語を学ぶ外国人が発する、予想外の疑問や勘違い、文化的なギャップetc.・・・。日本人が当たり前に覚えてやっている言葉使いや言い回しも、改めて理屈や法則で考えると、面倒なものなんだなぁ(汗)。教えるのも学ぶのも大変そう! でも楽しそう。 落語家さんの、英語落語での海外公演のエピソードも爆笑。
 お馴染みの生徒さん達が卒業して行き、次巻は海外で日本語を学ぶ外国人を訪ねていくそう。オマケで少し紹介してあったけど、これまた楽しそうで、期待大です(*^-^*)
読了日:05月28日 著者:蛇蔵,海野凪子


笑顔のどうぶつ園 心がほぐれるリラックス写真集笑顔のどうぶつ園 心がほぐれるリラックス写真集 
★4 笑顔に見える動物達の写真を中心に構成した写真集。ひたすら和む〜♪(´`*) 「うふふ」と微笑んでるみたいなメスライオンと、ニッコリ笑うトラがお気に入り☆ 温泉風アザラシは反則です!(爆)
読了日:05月28日 著者:松原卓二


ムチャチャ←→あちゃちゅむ 2012 Spring&Summer (祥伝社ムック)ムチャチャ←→あちゃちゅむ 2012 Spring&Summer (祥伝社ムック) 
★4.5 付録のW猫バッグ目当て。トートは、でかいしカワイイし、生地もしっかり。マチはないけど、雑誌が縦でも横でも余裕で入るサイズで、口も広く、普段の外出程度の荷物なら全く問題なさそう。むしろ大き過ぎてインパクト大なので、着る服を選びそうなのと、目立っちゃうのが、気になるくらい(^-^;) ミニバッグも、想像してたより大きくて、お財布ハンカチ程度ならこれ一つでもいけそう。 どちらも、耳にタックが入ってちょっと立体的になるよう工夫してあり、テディベアみたいなタグもついててカワイイ。
冊子は、ほぼカタログだけど、見応え十分。今までこのブランド知らなかったので、値段にもビックリ。通常商品は気軽に買える値段じゃないので、その点でもこのムックは相当おいしかったです!
読了日:05月28日 著者:


遠い町から来た話遠い町から来た話 
★4 『アライバル』からの流れで。今度は文章付き。
ちょっとパラパラ開いただけでも、モノクロ・カラー、コマ割り、見開き、コラージュ風・版画風・油彩風etc.・・・、バラエティ豊かなページが目に飛び込んできて、ワクワクする! タッチも使い分け、話ごとに全く雰囲気の違う作風。本全体の作り、細部に渡るまで遊び心があって、見飽きない。じっくり楽しみました。 物語集でありつつ、画集というか芸術! 人によって、お気に入りの話やページが違うんだろうな〜。私は、ベタだけど「エリック」が好きです♪(*^-^*)
『アライバル』のあるページに、漢字らしき文字(「角刀」と読める)があって印象に残ってたのが、この本にも登場してて、何だ?もしかして署名?と思って調べたら、ショーン・タンの漢字名「陳志勇」の「勇」のことだったみたい(^-^;)。上下が離れてて、字体も日本とはちょっと違うから、「角刀」に見えた(笑)。
読了日:05月28日 著者:ショーン タン


しあわせなミステリーしあわせなミステリー
★3.5 伊坂さんも入ってるし、先日読んだ「Happy Box」と被るなぁ(笑)。でもこちらは、ミステリーという括り。殺人が起きないミステリー・アンソロジー。

 【BEE/伊坂幸太郎】殺し屋の兜は、仲介業者から、毒針での殺人を得意とする通称“スズメバチ”が、自分を狙っているらしい、と聞かされる。妻子が狙われる可能性も考えていると、妻から着信が。「あなた、大変なの!ハチが」。◇コミカルな展開。伊坂さんお得意の軽妙な会話が楽しかった。謎らしい謎はなかった気がするけど(笑)、面白く読めちゃう。 
 【二百十日の風/中山七里】産廃処分場の建設で揉める村。夏美は反対派の急先鋒だが、予定地の丘は、すでに祖父の土地を残し相手方に渡っていた…。◇消えた慰霊碑の謎がメイン。読んでて最初に思いついたことが、まんま正解で拍子抜け。しかも一部はファンタジーかい! ミステリーにファンタジー持ち込むのって、難しいんだな…。(-.-;) 主人公も苦手なタイプだった。
 【心を掬う/柚月裕子】「出した手紙が届かない」そんな噂を2件続けて耳にした検察事務官の増田。それを聞いた検査官の佐方は、急に考え込み、「郵便物紛失について調べてくれ」と言い出した。◇犯人に言い逃れさせないために、徹底的に証拠を集め、先読みし、自らも動く。事件もキャラクターも地味だけど、佐方の執念と手腕に、そこまでするか、と圧倒された。
 【18番テーブルの幽霊/吉川英梨】毎週火曜の午後6〜8時、18番テーブルを予約するが現れない客。友人から相談され、そのレストランを訪れた健太と妹の菜月。相談に乗るはずの、継母・麻希(警視庁鑑識課員)は、大学から大量の火薬を盗んだ男の家宅捜索に呼び出されていた。◇“幽霊”の謎と爆弾騒ぎが絡む派手な展開。警察側では麻希が、レストランでは娘の菜月が、鋭い推理を展開するけど、麻希は頭がキレすぎて男刑事らの嫌われ役だし、菜月はこまっしゃくれて可愛げがない。小賢しい系キャラは、どちらか一人で十分な感じだった。
読了日:05月30日 著者:伊坂 幸太郎,中山 七里,柚月 裕子,吉川 英梨


ぼのぼの (36) (バンブーコミックス)ぼのぼの (36) (バンブーコミックス) 
★3.5  【クモモの木の話】丘の上に立つ森のシンボル、クモモの木が枯れてきた。倒れるのを待つしかないのか、何かできないのか、ヒグマの大将始め、森のみんなが考える。 「木はいつまでもそこにあると思っていた」…ずっとそこにあると思っていたものが、姿を変えていくのは切ない。
  【シマリス君の親の介護の話】老いていく親も、変わらずにいるようで変わってしまうもののひとつ。介護に疲れたシマリス君と全く噛み合わないぼのぼの、久しぶりに初期の鈍臭さを思い出した(^-^;)
 【人生を変えるほどおいしいものの話】グルメなアライグマ君。今回もやけに面倒見がいい(笑)。アライグマ君は着実にいい男になってくな〜(*^m^*)
読了日:05月30日 著者:いがらしみきお


 2012年5月の読書メーターまとめ詳細
 読書メーター


 久々に猫絵本をたくさん読みました
 図書館の絵本の書架の上のディスプレイ棚に、これらの猫絵本が並んでいたので、片っ端から読んでみました(笑)。
他の絵本と比べても、結構な割合で猫絵本がディスプレイしてあったので、「もしや司書さんの中に、猫好きがいるのでは!?」と思ってます
今日も、図書館に行って絵本コーナーをチェックしたら、この時ほどじゃないけど、猫絵本が何冊か、しっかり並べてありました

 最近は、オマケ付きムック本が大人気ですね。
バッグ系が多いですが、たくさんあってもしょうがないので、なるべく手を出さないようにしています。
が、『ムチャチャ←→あちゃちゅむ』 の猫バッグは、つい衝動買い(Amazonでポチッと・・・)してしまいました(^_^;)
だってコレ↓、猫好きは我慢できないでしょう!!(笑)

白猫さんは、縦でも横でも雑誌や絵本が余裕で入る超ビッグサイズ!
すごくでっかくて目立つけど、使ってますよ~
模様猫さんも、ミニバッグといいながら、お面になりそうなくらいで、意外と大きめ。
はぶて顔(拗ねてる顔)が超可愛いです
長いチェーンに変えてポシェットにするのもいいなと目論んでます


 前半に読んで、★5つ付けた『アライバル』と同じ作者の『遠い町から来た話』、これも傑作でした!
これは、開いてみなきゃ面白さを説明しにくいのですが、すごくよく出来てる本です。 

コメント (4)
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