日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

2022年10月に読んだ本

2022-11-30 | 本と漫画の話

10月は、尾道市立美術館に『隙あらば猫 町田尚子展』を見に行ってきました。
以前から大好きな絵本作家・画家さんで、尾道で展覧会があると分かってから、ずっと楽しみにしていました。
本当は会期が始まってすぐの頃に行く予定を組んでいましたが、超大型台風直撃の予報で、(実際には大きな被害はなかったものの)電車も止まり美術館も臨時休館。泣く泣く見送りに。
でもなんとか会期中にリベンジできました。見ごたえたっぷりで、楽しかったです!
グッズも目移りするほど色々あって、財布の紐を思い切って緩めて、久しぶりに爆買い(当社比w)しました。

















扇子は、今年の夏に猫柄の扇子を買ったばかりだったのですが、可愛くて悩んでいると、母がプレゼントしてくれました

扇子と一緒に写っている猫の床屋さんは眼鏡拭きです。綺麗なのでフレームに入れて飾ってます


10月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:1604
ナイス数:30

いぬいぬ
★4 犬と人との絆の物語。犬好きは泣くと思う。犬のひたむきな愛情って改めて考えてみると凄いな。
読了日:10月02日 著者:ショーン・タン


ミュージアムグッズのチカラ2ミュージアムグッズのチカラ2
★3.5 美術館博物館に行く楽しみのメインはもちろん展示だけど、ミュージアムショップも大きな目的。他では買えないオリジナルのグッズが多く、ユニークなものが色々あって、一期一会の楽しみがある。本書では、企画展グッズではなく、コレクションや館の特色をモチーフにしたグッズと、グッズ開発にまつわる関係者のインタビューなどが掲載されている。どんな意図、思いで制作したかという裏側の話も興味深かった。
読了日:10月04日 著者:大澤夏美


オテサーネクオテサーネク
★3.5 怖い絵本特集か何かで興味をひいて図書館で。チェコの民話をもとにした話で、妻は絵本を、夫は映画を(妻が美術監督・衣装デザインも手掛けた)作ったらしい。
《子供のいない夫婦。夫が赤ん坊に似た木の切り株を見つけ、妻に与える。オテサーネクは(命名のくだりなどがなかったけど、ページ抜けてる?)何でも食べ始め、ついには両親も、出会った人や動物もどんどん食べて成長する》
似たような話はあるけど、木の切り株は斬新(笑)。あと絵が不気味で迫力があった。映画も機会があったら見てみたいな。
読了日:10月09日 著者:エヴァ シュヴァンクマイエロヴァー


戦争は女の顔をしていない 2戦争は女の顔をしていない 2
3.5 図書館で。1巻未読。第二次世界大戦の独ソ戦に従軍した500人以上の女性に聞き取り調査を行い、纏めたノンフィクションを、漫画化したもの。著者のスヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチは、ノーベル文学賞を受賞した。
日本では、確か女性は兵士としては従軍してないと思うので、男性と同じように戦う女性もいたことに驚く。(看護や労働力として従軍した人の話などもある)女性達は、夫や家族がいると口が重くなり、体裁を取り繕い本音を話さないという。一つ一つのエピソードが、一人一人の人生であり、生々しく、重い。/みんな国を守るために、それが正しいことと信じて戦争に行った。 /「戦争」という大きな枠で見るうちは、敵を倒す!と前のめりでも、個人の単位で向き合うと、相手にも無事を祈る家族がいると気付く。
読了日:10月11日 著者:小梅 けいと


営繕かるかや怪異譚 その参営繕かるかや怪異譚 その参
★4 住居にまつわる怪異や障りを、修繕や手直しすることで解決へと導く。相変わらず営繕屋さん(尾端)の出番は最後の方で、ちょっとだけなのが物足りないけど、面白い。
《崖上の洋館レストランに住む多実は、窓の外に妖しい女の姿を見る。一方、その洋館から手招きする美しい女に会うため舟で川を渡ろうとした青年が川に流されて死んだ『待ち伏せの岩』/夫と姑を相次いで亡くした順子。嫁いびりの激しかった姑が、死後も昼夜を問わず順子を呼ぶ杖の音を立て、携帯電話を鳴らす『火焔』 /ドールハウス制作が趣味の弥生。幸せな家族が暮らす家を作るはずが、作り込むうちに「歪み」が生じ、不穏な家になっていく。『歪む家』/妊婦の妻、母と新居で暮らす典利。結婚まで過ごした代々の屋敷は、幽霊屋敷と呼ばれていた。出産が近づくにつれ、妻の身に危険な出来事が起きるようになる『誰が袖』/河口のすぐそばに建つ古びた家に住む真琴。近くの海で海難事故があると、干潟に面した庭に死者が現れる。地域で忌避される「お化け屋敷の子」として孤立していた『骸の浜』 /姉だけを溺愛する母に反発し、家を出た響子。その後姉は庭の小屋で自殺した。母が死に、実家に戻ると、庭の小屋は薔薇の蔓に覆われていた『茨姫』》
読了日:10月11日 著者:小野 不由美


矢野くんの普通の日々(4) (モーニング KC)矢野くんの普通の日々(4) (モーニング KC)
★4 《交換日記を始めた二人。眼帯の怪我について尋ねると、矢野君が清子を避け始める/羽柴はマネージャーの告白を断るが、好きな子は泉だと誤解される/矢野君の誕生日をみんなでお祝い/清子の家で二人でテスト勉強/文化祭でホラー喫茶をすることに。準備・本番・後夜祭と盛り上がる》
眼帯の秘密、そういえば確かに!怪我がデフォルトなので眼帯も当たり前になっていた。矢野君は文化祭に嫌な思い出がありそうだし、過去を知っていそうな謎の女子も現れて、続きが気になる!羽柴君はモテモテ。泉さんが意識し始めた!
読了日:10月14日 著者:田村 結衣


ミュージアムグッズのチカラミュージアムグッズのチカラ
★4 第2弾を先に読んだ。2冊目の方は学べる真面目系のグッズも紹介されてたけど、 1はユニークで単純に欲しくなるグッズが多かった。(とはいえ、どれも展示物について知ってほしいという思いで、よく工夫して作られている)ここで紹介されているグッズ欲しさに、訪れてみたいと思う美術館・博物館が増えた。
読了日:10月16日 著者:大澤夏美


川崎誠二のちいさな木彫り川崎誠二のちいさな木彫り
★4 彫り跡を生かしたデフォルメ作品もかわいいし、リアル寄りの作品もすごい。木彫は彫り過ぎたらやり直しができないので、こういう引き算の絶妙な、センスある作品を見ると感動する。立方体に下描きを入れても、彫ると消えちゃうよね?と謎に思っていた部分が解決したのと、深く彫り込む部分のガイド?としてのノコギリの入れ方が、なるほどな、と。面白かった。
読了日:10月16日 著者:川崎誠二


おいものもーさんおいものもーさん
★4 いやー、このシリーズ相変わらずシュールで好き!読書好きなインドア派のおいも笑。表紙は何読んでるんだろう?と思ったら『百年の孤独』!蔵書も幅広くて面白い。
《畑から出てきたおいものもーさん、近くに良さそうな家を見つけて住むことに。家にはたくさんの本があったので、読みふけるもーさん。そこへタコがやってきて、「家にばっかりおらんと ちょっと外出てみ」ともーさんを連れ出して》
読書を「べんきょう」と表現してるのがちょっとだけ引っかかったけど、最後のシーンを考えたら、その方が友達っぽさが分かりやすいのかな。
読了日:10月17日 著者:岡田よしたか


世界のかわいい小鳥世界のかわいい小鳥
★4 ただただ可愛い。丸っこくてほわほわ。羽根が色とりどりで美しい。ちょっとスリムだったり、嘴が鋭かったり大きかったり、足が長かったり、白目のあるなし、そういう微妙な加減で、可愛らしいと感じる度合いが変わるので、その感じ方の違いも面白い。コロコロと丸に近い体型で、出っ張りが少ないと、より可愛い。胸の辺りの羽毛がフワフワと柔らかそうで、生える方向の違いでハッチング模様のように下の層の羽毛の色がほんのり透けて見えたりして、絶妙。どこが可愛いか、どこが美しいか、なんとなく分析しながら眺めてた。 89種も!載っているけど、あとがき読んだら、1種以外は全部スズメ目でビックリ!見た目全然違うのに!
読了日:10月21日 著者:


告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)
★4 ブックカフェに置いてあって、何気なくパラパラ読んだら面白そうだったので、今更ながら図書館で借りてみた。愛娘を殺された女教師によるホームルームでの告発から始まる復讐劇。女教師が暴露した事実と、ある復讐が、関係者や犯人に揺さぶりをかけ、更なる事件を誘発していく。章ごとに変わる語り手の主観で、事件の見え方も変わる。醜悪な登場人物たち。不愉快な告白の連続。なのに軽快な展開で一気読み。「衝撃的なラスト」も、復讐者に肩入れしてしまい、なんだかスカッと…。ここには“倫理観”なんてなかった。でも面白かった。
Aは母親に捨てられたと自覚した後も、殺意は母以外に向かった。この結末の後、Aはどう感じたのか。先生は。事件はどうなったのか。更なる告白、後日譚が読んでみたい。
読了日:10月24日 著者:湊 かなえ

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