日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

2024年3月に読んだ本

2024-04-26 | 本と漫画の話
2月までは映画やら美術館やらあちこち出かけて忙しくしていたのですが、3月はそれも一段落して、比較的落ち着いた1ヶ月でした。

 ただ休日が少なかったので、なるべく充電する感じで過ごしてました。


3月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:1533
ナイス数:162

きみのそばに いるよきみのそばに いるよ
★4 可愛い動物達のイラストに優しい言葉が添えられている。夜の森の中で、1ページごとに、月が新月から満月へ、そしてまた欠けていく。イラストが綺麗。月明かりに照らされる動物の毛並みがフワッフワで、触りたくなるくらい素敵。可愛らしくて癒される。言葉もひたすら優しくて、温かく肯定してくれる。心が弱ってる時に欲しい言葉だと思う。絵本みたいに見えるけど、大人の方が響くかもしれない。
読了日:03月03日 著者:いぬい さえこ


ギャラリーフェイク: 傷ついた「ひまわり」 (1) (BIG SPIRITS COMICS)ギャラリーフェイク: 傷ついた「ひまわり」 (1) (BIG SPIRITS COMICS)
★4 電子版が無料の試し読み増量中で、5巻まで読んだ。美術好きなのに読んだことがなかったけど、これは面白い。キャラも構成も、美術版のブラックジャックだ。/贋作専門の画廊「ギャラリ-フェイク」のフジタ。裏では美術品のブラックマ-ケットに通じ、盗品や美術館の横流し品を取り引きしていると噂される、美術界の鼻つまみ者。メトロポリタン美術館の敏腕学芸員という過去があり、確かな審美眼と卓越した知識量のうえ、美術品の修復・複製技術も一流。露悪的で清濁併せ持ち、真の芸術と芸術を愛する人は決して無下にしない。→有名作品もいっぱい出てくるし、アートに関する蘊蓄が満載で知識欲も満たされるし、駆け引きや騙し合い、危険でスリリングな展開もあったりして楽しい。ただ、絵柄がちょっと苦手なのと(少年誌で描いてた頃の絵柄は好きなんだけどな)、30巻以上出ているので、続きを買うかどうかは迷う。
読了日:03月09日 著者:細野 不二彦


夏目友人帳 30 (花とゆめコミックス)夏目友人帳 30 (花とゆめコミックス)
★3.5 《妖祓い研究をしていた箱崎の孫・紅子から、屋敷で妙な気配を感じると相談を受けた夏目/招待状をもらい、妖祓いに関する古物展示会(オークション)に参加した夏目と占い師のクララ。会場にはオカルトライターのSHINOBUや、呪具コレクターの女の従者で以前ニャンコ先生を狙ったことのある伴、さらに田沼も来ていた。田沼によると、“黒ミサ”こと黒峰美彩も来ているらしい。呪具コレクターの女=黒ミサと推測した夏目は、黒ミサを探すことに》 →箱崎邸?紅子?クララ?SHINOBU?誰だっけ?再登場の人達が次々と。なかなかすぐには思い出せない。顔(絵柄)が似てる人が多くて区別つきにくいし。話は面白いのでいいけども。的場がやっと人間らしくなってきたと思ってたら、姉がヤバそうで不穏。
読了日:03月10日 著者:緑川 ゆき


どすこいみいちゃんパンやさんどすこいみいちゃんパンやさん
★4 《三毛猫のみいちゃんはパン屋さん。早起きして眠気覚ましにシコを踏む。「どすこい どすこい おはようさん/どすこい どすこい がんばるぞ!」それから丁寧に生地をこね、丸めて、焼いて・・・》お相撲さんみたいな貫禄のみいちゃん。でも丁寧に心を込めてパンを焼いている姿がかわいい。夢の中のちびっこ三兄弟との取り組みもかわいい。/壁に見覚えのある展覧会のポスターが貼ってある!
読了日:03月10日 著者:町田 尚子


怪談えほん こっちをみてる。 (怪談えほん 9)怪談えほん こっちをみてる。 (怪談えほん 9)
★3.5 ホラー漫画家の伊藤潤二が挿絵を手がけた怪談絵本。さすがに絵は気持ち悪くて怖い。天井や壁のシミなどが人の顔に見えることは誰しも経験があるけど、それが激化して何もかもが顔に見え、しかもそれがみんなこっちを見てるように感じる恐怖症を描いている。そして最後には、来たよ人面瘡!小さな子供には、オチも生々しいだろうし、怖すぎるかもしれない。怪談を理解して面白がれる小学生以上がおすすめかも。
読了日:03月11日 著者:となり そうしち


きみがいるからきみがいるから
★4 動物彫刻家のはしもとみおさんが挿絵を描いている。猫との出会いから成長、日々の暮らしを通して、猫への愛情が綴られた絵本。猫飼いはみんな共感しそう。彫刻の展覧会でデッサン?下絵?も見たけど、形を捉えるためのものだったと思うので、作品としてしっかり描き込んだ絵はまた違う趣きがあり、これもまた素敵。
読了日:03月11日 著者:くさかみなこ


プリンタニア・ニッポン(4)プリンタニア・ニッポン(4)
★4.5 やっぱりこの世界観好きだ〜!プリンタニアはひたすら可愛く、登場人物は基本のほほんとしていて、世界は少し不穏。絶妙なバランス。/「案内人」としてスクールの子を受け入れる佐藤。矢浦くん塩野そっくり笑。多動っぽい特性とか、周りの接し方、自分との向き合い方など、現実にも通じる話だった。/巨大な黒いのの騒動で知り合った永淵も出番が増えて、背景も少し明らかに。気になる存在。この世界の情報もかなり深く知っているみたいだし、マリヤの可能性ある?と思ったけど、どうやら違った。 「永淵」ってもしかして、友人の姿や名前を模しているのだろうか?/向井達の出番が増えて嬉しい。向井には親近感を覚えるし、大型猫(黒豹?)のメレンゲ、大型のもふもふしたプリンタニアのもなか、全部最高の組み合わせ。/この世界のことがまた少し明らかになってきたけど、まだまだ謎も多いし、今後一体どうなるんだろう。すあまの「うえがぐるぐるしてる」「くるのかも」という話も気になる。
読了日:03月23日 著者:迷子


猫と紳士のティールーム (3) (ゼノンコミックス)猫と紳士のティールーム (3) (ゼノンコミックス)
★4 やはり瀧さんの実家はお金持ちだったか!商売っ気がないのも納得。しかし赤字すぎて脱税の疑いをかけられちゃうかもとは。本日の紅茶700円危うし?!と思ったら、そこは変える気ないんだ。/サモワールまで出てきた!女子3人の勉強会に至れり尽くせり。本当に採算考えてない笑/また違うタイプのイケオジ登場。陽キャでマッチョなケーキ屋さん。かわいい。/会計士さんも上品なおばさまだ。若き瀧さんが美しすぎる!/3巻に至ってもマンネリ感はなくて安心した。
読了日:03月25日 著者:モリコロス


陰陽師 烏天狗ノ巻陰陽師 烏天狗ノ巻
★4 新刊出てた。1作目から40年近くになるというのに、全く飽きないし面白い。って呑気に読んでたら、『梅道人』でひっくり返った。おいおいおいおいおいおい、唐突になんてことを語るのだ博雅よ。どちらが先に死ぬか論争をここでぶっ込んでくるとは!「おまえ、おれのことが好きであろう」「おまえをひとりにするわけにはいかぬ」「後に死ぬのはおれでよい」言葉に詰まる晴明も激レア!博雅お前ってやつは!もらい泣きしちゃったよ。神回!(※本題前の導入部だが)
《病で意識を失った老人は、桃源郷のような場所に辿り着く。満ち足りた生活だったが、好きな歌が詠めなくなり『梅道人』/道満の行く道には生き物の死骸が点々とし、次第に数が増えていく。やがて巨大な石に辿り着く。石の傍には美女が住んでいた『殺生石』/川で遊ぶ露子姫の前に、唐の神仙である哪吒太子が現れる。一方晴明は、兼家が大食いになり、最近では姿も変わってきたと相談を受けていた『哪吒太子』/露子の父が突然倒れて目を覚まさなくなる。その時父は奇妙な体験をしていた『按察使大納言 不思議のこと』》
『金木犀の夜』での「世間的には、どういう得にもならぬことではあるのかもしれぬが、おまえが嬉しそうにしているのを見るのは、おれも嬉しいのだよ、晴明ー」も尊いと思ってたのに、『梅道人』(絶句)。雑誌掲載当時SNSが騒然としたらしいのも納得。文庫化されたら即買いたい。このページ額に入れて飾りたい笑。
道満の出番も多い。道満が出てくる話は、いつもの晴明の話とはまた趣が違って良いな。
読了日:03月26日 著者:夢枕 獏


マダムたちのルームシェア3マダムたちのルームシェア3
★3.5 今回もルームシェア生活楽しそう。《リメイク/スーパー銭湯/レインファッション/ハワイ気分/なにもしない日/観葉植物/おうち映画館/お弁当づくり//沙苗さんの決断/沙苗さんの再出発/星奈ちゃんからの開店祝い》バスでスーパー銭湯行って一日中過ごすのも楽しそうだな。/おうち映画館で見てたインド映画、RRRでは?!2本目はなんだろうな。/毎回巻末に過去の話があって、今回は沙苗さん。両親一度に亡くしたってことかな?一番クールでしっかりしてそうな沙苗さんに、こんなことがあったとは。栞さん達がいて良かった。
読了日:03月29日 著者:seko koseko


神田ごくら町職人ばなし 一 (トーチコミックス)神田ごくら町職人ばなし 一 (トーチコミックス)
★4 桶職人、刀鍛冶、紺屋、畳刺し、左官を描く。卓越した技、丁寧な仕事、職人の誇り。職人の仕事の描写が丁寧に描かれていて、興味深い。江戸時代を舞台にしたお仕事漫画という感じ。
畳職人以外、主役が女性なのは不思議。どれも男の仕事というイメージが強いけど、その中に紅一点。でも女だからと特別視されている描写は、ほとんどない。むしろ職人の中でも、一目置かれていたり、師匠や親方の立場だったりする。畳職人は、場所が遊郭で周りが女性だらけだから、逆に男なんだろう。
「飾りおけ」「よく斬れる刀は 鞘の中におさまっているものだ」ー自分が打った刀で、侍が子どもを斬った。それならばと、この刀を打ったのだろうか。その刀を見た試し斬りの侍は、腕を切り落とされる幻を見た。この刀を使う覚悟はあるか、問うているような。確かに飾られてしまえば、人を斬ることもない。この時点で道具ではなく、美術品になったということか。工芸品には、使われてこその面もあることを考えると、刀は特殊だなと思う。
読了日:03月29日 著者:坂上 暁仁


ねこは るすばんねこは るすばん
★4 図書館で借りて読んで、好きな話と絵なので手元に置いてもいいかもなと思ってたら、『どすこいみいちゃんパン屋さん』の缶バッジ+ポストカード付きで売ってるのを見かけ、購入。やっぱりかわいい。人間がいない間、こうやってエンジョイしててほしい。
読了日:03月31日 著者:町田 尚子

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