菊花薫る

セラヴィの館内は
いろんな種類の菊で満開です。
菊は小さい頃から
お墓花・仏壇花のイメージが強く
その為あまり選ばない花でした。
それにあの独特の香り・・・
でもこれも10数年前に一変しました。
重陽の節句(菊の節句)の
真綿をそっとかけた姿を見て
何とも可憐な感じで
真綿にとても似合う花という印象です。

今夕食の酢の物も
食用の菊です。
赤の菊
ピンクの菊
黄色い菊
緑の春菊
おまけの山芋の
ほんの少しづつですがカラフルな酢の物です。

重陽の節句は9月9日です。
昔、中国では、奇数は縁起のよい陽の数とされ、
一番大きな陽の数である九が重なる9月9日を、
「重陽」として節句のひとつとしてきました。
健康、長寿を願ったようです。
中国では、菊の花には不老長寿の薬としての信仰があり
この時には、菊酒を飲んだりしたそうです。

これが日本に伝わり、平安時代には
「重陽の節会(ちょうようのせちえ)」として
宮中の行事となって行ったそうです。

旧暦の9月9日というと現在では10月にあたり、
実際今の9月ごろには菊はまだ早く
いつもセラヴィに飾れない事を残念に思ってました。
この菊は買ってきた菊ではダメなのです。
前日それも夜露の掛かった後に
摘んだ菊でないと・・・

重陽の節句が、現代に引き継がれていないのは、
旧暦から新暦にこよみが移り、
こんな風に
まだ菊が咲く時期ではなくなったからかも知れませんね。

だからといって10月10日・11月11日と言う訳には行きません。
これでは数が一番少なく
数字の意味合いが違って来ます。
長寿というよりも
出発や門出を祝う節句になりそうですね^_^;

それでもやはり
この時期に
菊の香りを絹にうつしたり
菊酒を飲む良い理由付けなぞしたいものです。

菊の被綿(きせわた)といって、
重陽の節句の前夜にまだつぼみの菊の花に綿をかぶせて
菊の香りと夜露をしみこませたもので、
宮中の女官たちが身体を撫でてたりもしたといいます。
素敵ですね(#^.^#)

お香を炊いて着物に香りをうつしたり、
被綿(きせわた)みたいに肌に香りをうつしたり
素敵な時代ですね。

管理人もその時代に戻れば
美人の顔立ちなんだけど・・・
もっと、ずうっと早くに生まれたかったなぁ
いや・・・
その雅な時代の女官の生まれ変わりかも(^^)v
でも、知性は置き忘れてきたようです・・・が
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