MONOGATARI  by CAZZ

世紀末までの漫画、アニメ、音楽で育った女性向け
オリジナル小説です。 大人少女妄想童話

夢遊戯

2008-02-17 | Weblog
夢遊戯
             CAZZ


追いかけて 追いかけて
いつも 一緒に行こうと言った
ね? そうよね
そう言ったのだわ あなたは

夢を積み上げ 遊びましょ
スェーデンの山城に
囚われ姫の夢を見た
だから そうよ
先に倒れた方が負け

追いかけて 追いかけて
それでもいつかは
巡り会おうと言った
金細工の短剣を
振り上げ 降ろした
その時に

夢で形を作りましょ
姫を助ける黒い騎士
漆黒の髪 その下に
青い火花が 砕け散る
だから そうよ
先に疲れた方が負け

それでもね
いつかはね
わかっていたと 思うのよ
スェーデンの山城に 囚われの姫なんていない
かの漆黒の騎士なんていない
なにより 山城さえなかったの

それでも やっぱり
遊びましょ
光の霧の 向こうが開け
突然 あなたに会うように
そんな夢を見るように

だから そうよ
先に笑った方が負け





。。。。。。。。。。。。。
あらためて読むと
ストーカーソングのような
気もしてきます。
ストーカーじゃありません。
妄想です。って、ますます悪いか。
これはどちらかと言うと
自分が二つに別れて
追いかけっこをしていると
思ってください。
そういうことってありません?
その証拠に初期の原稿では
突然会うのは「あの人」ってなってました。
「あの人」ってのは多分、当時好きだった人です。
自分が追いかけ合ってるので
あの人に会いたいなっ!、とか
突然、唐突に思ったりしたわけです。
でもこれじゃあ、詩としての統一感(そんなの求めてるのかよ?)
の中でおかしいので
「あなた」って、してみました。
そしたらあらあら、ちょいっとストーカー臭、漂ってしまったよ
でも、これはこれでいいかなと
思い直して開き直ってみたりしたわけです。