Diary of Caviargirl

ホラー、ゾンビ、チェコ、虫、ヤドカリ、コマ撮り、ピンクな物事…キャビアガールの好奇心日記。

ダークナイト

2008-08-16 01:47:16 | movie
いつの間にか入稿が始まり、いつの間にか終わっていた。
今回の号はそんな感覚でしたが、思い返せば、けっこう必死に原稿書いてたんでした。


で、次の号の仕込みも大詰めにきてるんですが、今日は会社帰りに『ダークナイト』を観にいってきた。恐ろしく評判のよいこの作品、いやでも期待が高まる。

ティム・バートン監督の頃はファンタジーだったバットマンが、こういう風に描かれる時代になったんだ、と、時代の変化を強く感じた。
バートンのゴッサム・シティは黒のイメージだったけど、今回のゴッサムは、どこか青白いイメージ。
冷え冷えとした街に響き渡るジョーカーの高笑いと、グロテスクな赤い“傷口”(文字通り、傷でできた口)、そして爆発の炎が目に焼きついた。

ぐっとリアルになったゴッサム・シティで、ヒーローはもはやバットマンではなく、正義感溢れる熱い検事。その裏で、地味に地味に、ひたすら割を食いながら生きるバットマン。
この作品、もはやヒーローものではありませんでした。
でも、“ほんとのヒーローって何?”と考えさせられるという点では、ヒーローものといえるのかな。
アメコミヒーローもののファンタジー感を残しつつも、ぎりぎりまでそぎ落として、リアルな街を舞台に展開させている、という、とてもオリジナルな雰囲気のある作品でした。
アメコミ発の物語をこんな風に描くなんて、その発想力、世界を創造する力が素晴らしいです。

とにかく、脚本がすごく上手い!
ハービー・デントの物語の中の役割とか、なんかもう、ものすごいもの。
最初は、「なんだ、このチャラいやつは」と思ったけど、話が進むにつれ、どんどん存在に重みが増していく。
そして、観る前は全く意識していなかったけど、あいつはアレになるキャラだったんですね。そうか、トミー・リー・ジョーンズか。
身体の傷と精神状態のシンクロさせ具合も面白い。
ひとつひとつのキャラクターの配置の仕方が見事なんだよなー。
ノーラン兄弟恐るべし。『バットマン・ビギンズ』の汚名(?)を完全に返上しましたね。

キャストは、やはりなんといっても、ヒース・レジャーの哀しき熱演に拍手。
○○○姿のジョーカーが病院から出てくる場面のビジュアルは最高。
脳内のジャック・ニコルソンのジョーカー姿が完全にかすみました。

クリスチャン・ベールは、また痩せていた。
あの人、映画ごとに激痩せしたり、太ったり、大丈夫なんだろうか。
今回は、素の顔で出る場面が少なかったけど、顔に心の不安定さとか暗さとかがくっきり出ていて、「バットマン、だ、だいじょうぶか~」と心配になってしまうんだけど、それだけに、颯爽とバイクで走るラストは泣ける。




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2 コメント

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キリアン (カネック)
2008-08-16 12:28:17
マーフィーが出てて嬉しかったですね
セリフが長くて、途中カネック流に解釈してましたが、
(だいたい外れてた)
2カ所の人質のくだりはカネック版のほうが面白いよ。
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Unknown (caviargirl)
2008-08-16 13:07:19
カネックさん

そうそう!キリアン出ててびっくりしました!
やっぱり不思議な顔してますよね~。

カネック版で観てみたいです、是非
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