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Diary of Caviargirl

ホラー、ゾンビ、チェコ、虫、ヤドカリ、コマ撮り、ピンクな物事…キャビアガールの好奇心日記。

医学と芸術

2010-01-18 18:20:04 | art
気付けば、1週間更新してなかったですね・・・。

土曜日の夜は、久しぶりにゆっくり自炊。
以前よく作っていた、クレソン&アボカド&らっきょうサラダ(高橋みどりさんの『伝言レシピ』より)を作ったら、やっぱり美味しかった。





他には、豚バラとキャベツの炒め物、湯豆腐(水菜&ピーラー大根入り)、鍋で炊いた梅干し混ぜご飯を。
れんこんスープも作ったのだけど、お腹いっぱいになってしまったので、翌日の朝ご飯にしました。


日曜日は、朝早めに起きて、大阪に行くお友達を見送りに新横浜駅へ。
ついでに横浜をちょっとだけぶらりとしてきました。
亡くなってしまわれた田の中勇さんのことを想いつつ、横浜限定・目玉のおやじストラップをチェックするも、すでに持っているものしか見つからず。


そのあと、六本木・森美術館で、気になっていた『医学と芸術展』を観てきた。
お目当ては、以前作品集の中で見たことのある、ジル・バルビエの蝋人形作品「老人ホーム」。バルビエさんの作品は、一度生で見てみたかったのです。
老いて老人ホームで余生を過ごす、スーパーマンやキャットウーマンなどかつてのスーパーヒーローたち。
顔や手に茶色い斑が浮き出て、リアルな老いをまとったヒーローたちの姿は衝撃的で切ない。
ただ、小道具として添えられている新聞や本が日本仕様になっていたのは、ちょっと残念。

この展覧会、アート作品と、手術道具などの実際医学の現場で使われてきた物が混在した展示だったのがとても面白く、医療グロ(手術シーンとか・・・)はちと苦手な私も、楽しんで見られました。
医療って・・・エロい。
決してそこを意識して作られたわけではないのに、昔の医療機器にそこはかとなく漂うエロティックさはなんなんでしょうね。

特に印象に残ったのが、16~18世紀にドイツあたりで作られたという、象牙製の妊婦のミニチュア模型。
体長10cm程の小さな人型模型の中に、ちっちゃな臓器や赤ちゃんが、パズルのようにはまっているの。それが全て象牙でできていて。
めちゃくちゃ可愛くて、思わず欲しくなった。

あと、ダミアン・ハーストの薬棚作品や、経口避妊薬を散りばめて作ったウェディングドレス、障害者カップルの彫像なども好きでした。

そして、最後の部屋では、ブラザーズ・クエイの映像作品「ファントム・ミュージアム」が上映されていました。
ブラザーズ・クエイは、シュヴァンクマイエルを敬愛する、アメリカの双子映像作家。
「ファントム・ミュージアム」は、今回の展覧会にも数々の展示品を提供しているウエルカム財団のコレクション(あの象牙の模型も)を、コマ撮りして動かしてみせたりしているもの。
この映像で締めるという展覧会の構成、かっこいいなーと思いました。

いままで見てきた展示作品が、夜中にひとりでに動き出している・・・そんな幻想的なイメージの中、会場を後にしました。


メアリー・ブレア

2009-10-03 15:21:58 | art
やっと体調が元に戻ってきましたー。
今週頭は、体も精神もけっこうキツくて、どうなることやらと思ったけど、無事回復。溜まった疲れもとれました。
今日あたりからまたエクササイズ再開しよう。

今週は、母と東京都現代美術館で開催している『メアリー・ブレア展』に行ってきました。
このところ、頭の中が仕事中心になっちゃってたので、仕事と関係のないところで可愛らしいものを見たくてたまらなくなり。

メアリーの、とびっきりキュートな絵を目からいっぱい吸収してきました。
彼女の描く絵は、人物の体とか動きのデフォルメの仕方がほんとうにすごい!
きっと本物以上に魅力的。
静止画なのに、しなやかな体の動きや、コロコロ変わる表情が、目に見えるようです。

私は、赤ちゃんバレエのシリーズと、不思議の国のアリス、ピーターパン、50~60年代の絵本&広告ビジュアルが特に好きでした。
人物だけでなく、自然の描き方とかもいいんですよねー。
背景と人物の配置の仕方も絶妙。
あと、言うまでもなく、色彩のバランスはもう神業!
よく使っている緑の色調が、私の好みにドンピシャだった。
緑とピンクやオレンジとの組み合わせも素敵。

平日の早めの時間だったのに、展覧会は大盛況で、
ショップは、ものすごい行列ができてた。
“可愛いもの”の吸引力っていうのは、すごいものですね。
しかも、この展覧会、単純にラブリーなものが好きな人も、ディズニーファンも、アートファンも取り込めるような内容だもんなあ。
毒もかなり少なめだし。

「でも、私たちが日頃可愛いと言っているもの(虫、ゾンビetc.)は、とてもここまでたくさんの人を集める力はないね、残念ながら…」と、母とふたりちょっとため息をついて、会場をあとにしました。

『メアリー・ブレア展』は今月5日まで。

ケチャップと男根

2008-02-16 22:16:46 | art
家の掃除を終えてから『≒草間彌生~わたし大好き~』を観ようと渋谷に行ったら、なんとすでに満席。1時間前に行ったのに…。
まあいいか、また来よう、と買い物に切り替えて久しぶりにパルコ下のLOGOSへ。例のごとく欲しい本が大量にあったのだけど、その中から2冊購入。

PAUL McCARTHYの“HEAD SHOP/SHOP HEAD”と、Fabien Verschaereという人の作品集。


PAUL McCARTHY、やっぱり最高!!
不気味なマスクをかぶって、股間にケチャップやらソースやらペンキやらよくわかんない液体を塗りたくる人々。もう、股間さらしすぎ(作り物もあるけど、どこまで本物なんだかわからない)! ソーセージをうんこに見立てたり、バービー人形をペニスに見立てたりして、おちゃめすぎ!
猥雑でお下劣な、悪夢の博覧会。
おそらく大部分がパフォーマンスの写真だと思われるのですが、あらゆる現場に大量のケチャップ瓶が。
ぐっちゃぐちゃできったないの。でもおっもしろいの。
PAUL McCARTHYの作品は、けっこう小さいころから父の事務所の本棚で見てました。なんか見ていると、自分の趣味の原点に帰れた気がしてホッとする。自分を見失ったときは、この本を眺めるとしよう。

余談だけど、このあいだの私のチョコレートサラミ、けっこう彼の作品世界になじむ気がするんだが、どうだろうか。

これに比べると、もう一冊のFabien Verschaereの作品は、かわいいかわいい。お化けとか悪魔とかがポップな絵柄で描かれていて、キュートな地獄といった雰囲気。ポップなんだけど、ツルツルしたポップ感ではなくて、若干土臭さがあるのが良いのです。
エキシビションの写真で構成されていて、展示の仕方もとっても面白い。
最後のほうに作家の写真が出ていたのですが、ザビエル風ヘッドの髭モジャぽっちゃりおじちゃんで、さらに好感度アップ!


夜は、母がラタトゥイユを作ってくれるというので、私は、トマトソースじゃないパスタを2種類作りました。
ソーセージとブロッコリーのパスタと、“赤い衝撃”パスタ。
“赤い衝撃”パスタは、小倉で買ってきた明太子を半分冷凍してあったので、それを使ったもの。おいしー。


明日は朝早くから撮影。
しかし、寝る前に『Lの世界』を観なければ!
面白いです、あれ。
というか、女性たちが皆きれいで、見ていて楽しい。
プレイガールのシェーンがかっこいい~。

パステルカラーの狂気

2007-04-21 23:38:31 | art

今日は5ヶ月ぶりに美容院に行ってきました。まだまだのばしていくから長さはそのままで整えるだけにし、色を明るくしたのです。珍しく赤味を抑えてもらった色で新鮮!
でも、意外に変えたの気づかれないかも?
本当は金髪にしたいんですけど、まだひよってます。

その後、渋谷で買い物をしたりしながらぶらぶら。
ロゴスでFolkert de Jongというオランダ人アーティストの作品集『Gott Mit Uns』に一目惚れし、購入。



発泡スチロールとポリウレタンフォームを使って人などを形作ったオブジェ作品なんだけど(等身大?)、なんかみんな、肌や服やその他いろんな部分がどろどろにとろけちゃってるんです。
奇妙な晩餐会を開く軍人たちも、骸骨の上で踊り狂うお姉さんも、スクーターに乗る不気味なおっさんも、みんなどろどろどーろどろ。かなーりゴロテスクな様相。
パステル調のピンク&ブルーが基調になっているのがまた良くて、かなりツボにきました。
こんな作品初めて見た。


夜は家族で『プラダを着た悪魔』DVD上映会。
ちなみに、他に最近買ったDVDは、『悪魔とダニエル・ジョンストン』『悪魔の追跡』『恐怖の足跡』など。“悪魔”率高し!追跡以外はホラーじゃないのに。
ああ、あとテリー・ツワイゴフの『アートスクール・コンフィデンシャル』も買わなきゃー。

そうそう、今日TSUTAYAでリンチの新作『インランド・エンパイア』のチラシもらったら、『ツイン・ピークス』のDVDボックス、シーズン2が今秋やっと発売みたい。
相当待たせられたなー。


ツィーレク君冒険物語

2007-01-31 19:21:54 | art
おとといの夕方、広尾で取材があったので、その後その足でチェコセンターに向かい、フランチシェク・スカーラさんの写真漫画展『ツィーレク君冒険物語』のオープニングパーティーに行ってきました。写真漫画は、文字通り、写真にフキダシを付けたりコマ割りをしたりして構成した作品。植物の種など自然の中の素材で作られた人形たちが森の中を活き活きと冒険する、ものすごく愛らしい作品でした。

作家御本人も作品を自ら持って来日。
口琴をビヨンビヨンと鳴らしながら、パーティー会場である展示室に現れました。さすが、音楽活動もしているスカーラさん。噂には聞いていたけど、かなり不思議な方です。

金色のウエストポーチがいかしてます。

その後、ペトル・ホリー所長の挨拶の合間に、ウエストポーチからおもちゃの鈎爪のようなものを取り出して、指にごそごそとはめたかと思うと、突如、オペラ調の歌を歌い出しました!

チェコ語の歌だったので、それに合わせて、ホリーさんが日本語訳を歌舞伎調(?)に読み上げるというパフォーマンス。


そして、今日の朝、母と2人でスカーラさんにインタビューを行ってきました。作品を見ると、かなり奇人な人なのかしら?とちょっと不安でしたが、お話ししてみると、とても気さくで笑顔の素敵な方でありました。
森と人形とともに過ごした1年半の制作過程の様子は、もう興味深いなんて範疇を超えて、うらやましくて地団駄踏む程素敵で。私、理想の老後のビジョンが見えてしまいました。海か森の近くで、自然の中で生活しながら人形作ったり、コマ撮りしたり、絵を描いたり、写真撮ったり、作品作りをする。それがいまの理想です。
詳しいインタビュー内容は、チェコブログに載せる予定です。

展覧会は3/12までチェコセンターにて開催中。写真に興味のある方、絵本好きな方、人形アニメファンの方、みんな楽しめる展覧会だと思いますよ。

CODAN Shinonomeの夜。

2006-11-11 00:49:08 | art
先日夜、ちょっとだけ仕事を抜け出して、キャナルコート東雲内のギャラリーでやっている「元デザイナー/マルティ・ギセ、スペインの先端デザイン」展に行ってきました。
ギセの作品は、本で以前少しだけ見たことがあり、とても好きだったので、paramondさんのブログで展覧会があると知り、“これは行かねば!”と思ったわけです。もうちょっとで終了してしまうので、今日しか行けない、と急いで行って参りました。
ギセはカンペールのお店のビジュアルで有名ですが、食材を使った遊び溢れる実験的作品も大好きです。

展覧会はこじんまりしていたけど、可愛らしいお部屋に迷い込んだようなエキシビションでした。展示物も、花の種入りキャンディー(舐めた後、種をそこらへんに吐き出すと、いつか花が・・・)とか、アイディアがとってもキュートなんです。落書き風のイラストも良いです。

しかし、この日、それ以上に圧倒されてしまったのが、キャナルコートのあるCODAN Shinonomeの景色。


建物は洒落たデザインで清潔感があって、植木もキレイに整えられていて、敷地内にコンビニも病院も塾もあって・・・完結した小さなコミュニティ。
角田光代の『空中庭園』とか浅野いにおの『ひかりのまち』の世界かしら。
面白い場所ですね。裏側に抑え込まれたいろんな感情がぼうっと光っているようなところに思えました。
考えすぎでしょうけど、そう考えさせる空気がある場所だと思いました。





住宅地と、最寄り駅「辰巳」駅は橋でつながれているんですが、夜に見る大きな川は怖い。黒い水がうねうねと揺れていて。気分が落ちているときは、きっと私なんか引きずりこまれてしまうと思う。
リバーサイドは怖いです。恩田陸の『月の裏側』をちょっと思い出す。



駅から橋を渡り、キャナルコートに吸い込まれていく人々とすれ違いながら、川の向こうにキラキラと寂しげに光る住宅郡を見ながら、無性に切なく孤独な気持ちに迷いこんでしまいました。
昼間来たら、きっと違うことを感じたんだろうなー。

スーパーエッシャー展

2006-11-10 21:20:59 | art

カルチャー担当たるもの、美術館にも足を運ばねばなりません。
ほんとはもっと行きたいけど、つい映画を優先させてしまうので、ここのところあまり行っていませんでした・・・。

ということで、今日はBunkamuraで明日から開催の『スーパーエッシャー展』のプレスプレビューに行ってきました。
エッシャーは、子供の頃からファン。中学生時代、美術の版画の授業か何かで、エッシャーのカマキリの絵の一部をパクったことも(もちろん気持ちだけで、パクれるわけもないのだけど)。彼の描く昆虫が好きなのです。

会場で、音声ガイドは断ろうとしたのだけど、聞いてみたら、今回はガイドにニンテンドーDSを採用しているそうで、面白そうだったので借りてみることに。絵の前に来たタイミングでタッチペンで画面をタッチすると、各絵の解説がヘッドホンから流れます。音声もクリアで聞きやすいんだけど、やっぱり私音声ガイドというものが苦手なので、途中で外してしまいました。

プレビューだったので、すいていて、じっくり絵に近づいて見れたのが嬉しかったー!
彫刻刀で彫り込まれた細い1線1線を見ていたら、なんだかボゥっと恍惚とした心持ちに・・・。気の遠くなるような細かい作業の痕を見ると、M的幸せ物質が脳内に分泌されます。

エッシャー展は今までも何回か行っているけれど、今回はエッシャーが使っていた道具の展示などもあって、面白かったです。

物販コーナーでは、ラッピングペーパーを購入。
Tシャツとかクリアファイルとかキーホルダーとか、他にもいろいろ売ってました。
そして、なんとガチャポンも設置されていたので、1回だけチャレンジ。300円。「だまし絵フィギュアコレクション」(by ユージン)です。エッシャーの絵の一部分を立体にした、っていう素敵な試み。



そんで、この“でんぐりでんぐり”さんが出たのだけど、ほんとうは、苔を描いたような“滝(部分)”が欲しかったなぁ。これも可愛いけどね。
周りで行きそうな人がいたら、回してきてくれるよう頼んでみよう。


WORKSHOP MU!!

2006-10-05 23:47:06 | art

身内ネタで失礼します。

私の父はグラフィックデザインをやっているんですが、彼が若かりし頃仲間二人と立ち上げたWORKSHOP MU!!というデザイン集団がございまして。70年代に、サディスティック・ミカ・バンドや大滝詠一、細野晴臣などのジャケットデザインをやったりしてました。
大胆なコラージュや、アメリカテイストのイラストを取り込んだ、アメリカン・ポップアートのようなデザインで、これが、今の私が見ても、かなりかっこいい。

以前「ハイドパーク・ミュージック・フェスティバル」の項でもちょっと書きましたが、狭山の米軍ハウスでわいわいグループ生活を送りながら創作活動を行っていたらしく、そのライフスタイルも注目されていたようです。
(本に載ってる写真を見ると、ほんとヒッピーみたいです)

それで、解散後は三人ともそれぞれの道を歩んでたわけですが、
このたび、彼らの作品集が発売されることになりました(昨日発売でした)。

加えて、発売を記念した展覧会も開催することに。
もし、ご興味のある方がいらっしゃったら、是非覗きに行ってみてください!
原宿ですし、お買いものついでにでも・・・。よろしくお願いします。

10/10~28 DO!FAMILY美術館(東京都渋谷区神宮前1-12-4)
11:00~19:00 入場無料
詳しくは、ココへ。


宣伝、失礼いたしましたー。


Gilles Barbier

2006-07-27 20:09:09 | art
明日から、なんと夏休み。早いです。お盆は働きます。 今日は何としても校了を終わらせないといけません。

写真は、このあいだ渋谷LOGOSで見つけて、「うわっ、めちゃくちゃかっこいい!」と興奮して購入した、Gilles Barbierの画集です。
バヌアツ生まれのフランス人アーティストのよう。

暗闇の中を懐中電灯で照らしたときにふと垣間見えてしまったような世界を描いたモノクロ作品。
ダークで不穏感&孤独感たっぷりで、素晴らしい。
細かい文字で説明文(?)を入れた図解っぽい作りも私好み。
暗いユーモアを孕んだ、オリジナルな世界観にしびれます。





LOGOSの洋書セレクトには、かなりの信頼を寄せています。
新刊台に並んでいる本は、画集も写真集もかなり私好みのものが多くて、いつもついつい一冊一冊開いてしまう。
Martin Parrの新刊も早く手に入れねば。

カミーユとリズ

2006-03-30 23:09:25 | art
アマゾンで注文しといた画集が2冊届きました。
Camille Rose Garciaの『THE SADDEST PLACE ON EARTH』(左)と、
Elizabeth McGrathの『EVERYTHING THAT CREEPS』(右)。



Camille Rose Garciaが描くのは、陰鬱な雰囲気漂う少女たちが不思議なクリーチャーたちと戯れる暗黒童話。怖いけど、相当キュートです。いつか原画欲しいなあ。
Elizabeth McGrathは、以前ロスに行ったとき、たまたま入った画廊で作品に出会って一目ぼれ。不気味なパペットを木製の箱に入れてポーズをつけた、残酷人形ショー的世界がたまらんのです。箱庭っぽさがいい。木箱のペイントもとても素敵。